むね歯科クリニック院長 歯周病専門医の笹生です。

 
そろそろ桜の便りが聞こえてきます。かたや、雪崩事故の悲しいニュースがあったりして季節の変わり目を感じます。
 
さて、私はといえば相変わらず花粉と戦っています。今年は例年と比べ、まだ花粉が少ないように思えます。
 
そんな私が、花粉も飛びきらぬ朝早くから向かった先は、台東区上野。上野駅のすぐ近くの会議室でした。
 
この3月から始まる
第4期 UCLA Endodontic Mentorship Program
アメリカの大学院講義の内容を日本で受講できる、というものです。

ここで、まず最初の注釈。
なぜアメリカ?ということですが、一般的に医療の分野に限らず理科系の研究内容や教育については、アメリカが世界の中で一頭地、抜き出ています。じゃあ、アメリカに行けばいいでしょう、ということになります。それが本来の姿なのですが、本質的な問題として言語の壁、試験の壁、費用の壁があります。言語の壁は言わずもがなですが、世界中から留学生を受け入れているためその試験はやはり難しい面が多く、しかも、すべて上手く乗り越えたとしても学生として渡米するため収入が途絶えますから生活が成り立たなくなることは簡単に想起できると思います。特に私のような、まだ手のかかる幼い子供のいる家庭を持つ一般開業医は、すべてを振り切ってい渡米しないといけないくらいの覚悟が必要(だと思っています)です。

しかし、そんな思いを抱く人は世界共通のようで、アメリカの大学は大学院講義をいろいろなところで行ってくれています。
特に、日本市場はアメリカ大学界にとっては有望な市場なのでしょう、上記のUCLAのほかにもUSC(南カルフォルニア大)、NYU(ニューヨーク大)など著名ないくつかの大学が教授陣を集めて日本で講義をしています。

そして、注釈2。
しかし、講義の内容も最先端のアメリカならではです。多くのセミナーではインプラント治療を軸にした歯科補綴(被せもの)が中心になってしまいます。
私も確かにインプラント治療を行いますが、いま私の日常で一番多いのは歯周病治療と根管治療(歯の根の治療)。特にこの根管治療を含め、歯周治療と白い詰め物を活用した修復治療はここ10年くらいで飛躍的な進歩を遂げた部分があります。もちろん材料や知見などが変化した面もありますが、やはり機器材のイノベーションと普及が大きく影響しています。つまり、歯科用CBCTと実体顕微鏡の活用です。
ということで、インプラントもさることながら、根の治療の系統的な診断と治療技術を改めて確認し、身につけたいと常々思っていたので、こちらのコースへの参加となりました。

本題に戻りましょう。

そんなわけで、日本全国から集まった先生方と根の治療のために4ヶ月間ともに勉強することになりました。
コースコーディネーターは、ロスで歯内療法専門医として開業されておられる清水藤太先生。
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その清水先生が、UCLA(カリフォルニア大学 ロサンジェルス校)歯学部の教授陣をつれて2日間の集中講義を行います。
清水先生いわく、この4ヶ月はUCLAの大学院プログラムの圧縮版、それだけ濃い内容を過ごすことになるとのことで、期待と不安が入り交じります。

3月も後半の土曜日、朝8時開講。会場の会議室に入ると、テーブルの上に7冊ものファイル。
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講義内容のレジュメ(まとめ)と講義で紹介される論文の原著(オリジナル)が印刷されて挟み込まれてあります。

一番古い西暦が記載されているのが、1965年のこの文献。私が生まれる前です。
そして、当然一番新しいのが2016年。昨年ですね。
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こんなのが、7冊のファイルにわたってずらっと綴じ込んであるのですから存在感あります。しかもなんとこれを土日の両日で読破するというのですから、圧倒的です。

講義はUCLAのエンド(根管治療)講座教授陣。
当然英語です(これまたアメリカで開業されておられる成田先生の同時通訳つきです)が、日本市場を意識したサービス精神あふれたゆっくりした講義かと思いきや、ふだんの講義そのままと思われるような、小気味好いほどのテンポで進んでいきます。
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土曜の講義開始は午前8時。途中、昼休みを挟みますが昼食の休憩もそこそこに、午後の講義が終了したのはなんと午後10時。ほぼ12時間、ぶっ通しのロングラン講義。

土曜という事もあり、午後10時過ぎから上野の韓国料理屋さんで懇親会。田舎のドライブインとかにありそうな、ワンコイン占いゲームが…
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この日は余談が多くありました。
初回はオープン講義で、以前の受講生も来られていました。その中には前回受講の新潟の巨匠の姿も。
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巨匠といえば、先日のマメロン講習会で一緒になった奈良の巨匠も、別なセミナーに参加しており奇遇にも上野界隈でニアミス。しかも美人の若手歯科医と「熱く」語っていたとかいないとか…

そして翌日曜も午前8時開講。日曜はパネルディスカッションが入ったり遠方への参加者への配慮もあったのか、さすがに10時まで続くことはなかったのですが、それでも午後3時まで講義が続きました。
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さて...
講義内容...といわれれば、それほど難しい内容を聞いたという印象はありませんでした。私もそれなりに勉強してきたつもりですし、両日とも、基本的な内容を復習して確認しているように感じました。

しかし、ロングラン講義はそのロングラン故に気持ちが高ぶっていたからでしょうか、それほど大変な勉強をしたつもりにはなりませんでしたが...
第一回目が終了して自宅に戻り、例の7冊あるファイルをひも解きながら、レジュメにある講義内容とそのときに取ったノート、解説された原著論文にあたりながら、もう一度内容の確認と復習を行いました(ちなみにブログを書いている今も続いてます)。

実は...衝撃的、いや...目から鱗でした。やはり気が立ってしまって「勉強した気」になっていたのかもしれません。何かを学ぶにあたっては基本的に教科書のようないわゆる成書を用いていました。それらの大本になる原著論文に目を通しながらの復習作業は、思った以上に復習が捗らないのですが、「この治療にどうしてそれを使うのか」という知識の大元と本質に触れる必要性を、改めて実感しました。まさにアメリカの大学院生の勉学に対する苦労の一端に触れた気がしました。これを数年続けたのなら確かに一回りもふた周りも大きくなりますね。

思い起こせば、私も確かに大学卒後すぐ歯周病講座に入局し、原著論文を読みあさった(読ませられた⁇)記憶がありますが、またそれとは違う経験に改めて悄然としました。

いよいよ、今月の後半には、第二回がやってきます。
今回もどんな内容が待ち受けるのか少し恐くもあり、また楽しみでもあります。でも衝撃を受けようとも楽しんできたいと思っています。

むね歯科クリニック院長 歯周病専門医の笹生です。

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3月になって花粉本番になってきました。こうなると5月の連休くらいまで薬が手放せません。
 
さて、3月最初の日曜は、顕微鏡を使って前歯を白くきれいに治す、という講義と実習のセミナーを受講してきました。その名も「マメロンの会」(通称のようですが...)。ちなみに「マメロンとは、前歯群切縁部唇側の内部構造体であり、いくつかの発育葉によって構成される特徴的な切縁結節である(Quint Dental Gate キーワード解説より参照)」だそうです。ナンノコッチャ??って感じですね。百聞は一見に如かずなので、下の画像を見てみましょう。歯の上の方の内部に先端部分が透けて見える白い凸凹というか、突起がありますね。それがマメロンです。

これは構造物なので、程度の差こそあれ必ず誰にでもあるものなのですが、今回のセミナーは顕微鏡をつかってこの微細なマメロン構造を再現しつつ歯を治してみましょう、というものです。

場所は大井町にあるペントロンジャパン研修室。
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講師は日本歯科大新潟歯学部の菅原准教授。
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顕微鏡を使いますので、受講生の人数も限られます。北海道から四国まで実に幅広く集まってました。その中には「奈良の巨匠」として有名なH田先生やpd診療で知られるI崎先生などもおられ、見知った顔のある中で粛々と実習をこなします。
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コンポジットレジンという、いわゆる白い詰めものを使います。今回は世界最大の接着剤メーカー、3M社の材料を使い「レシピ」と呼ばれる「この部位にはこの材料」という指定に沿って進めます。
これがなかなか大変で、この手の実習では毎度のことなのですが、菅原先生のデモ通りにやろうと思ってもその通りに行かないというもどかしさを抱えつつ、なんとか実習を終え、その後にサーティフィケート(終了証)を頂き、懇親会へ突入します。最後は圧巻の存在感を見せつけた奈良の巨匠。
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残念なことに奈良の巨匠は不参加でしたが、顕微鏡マニアの集合体ですから、日曜の夜のオフィス街にある居酒屋にも関わらず、これがまたマニアな話で盛り上がりました。
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顕微鏡の実習は少数ですが、その分密度の濃い体験をします。オープンセミナーで、参加制限などないのですが、いざ実際に参加しようとするとその人数の壁に遮られて簡単にはトビラを開けることが出来ません。その意味で、レアと言うよりむしろ非公開に近いセミナーが多いことも事実です。そんな中、タイミングが合ってこのセミナーに参加し実習出来たことは僥倖と言えるかもしれません。

エビングハウスの忘却曲線なんていうのもありますから忘れないうちに、マメロンをものにしたいと思います。
 

むね歯科クリニック院長 歯周病専門医の笹生です。

 
2月も終わりました。さあ、花粉症の季節ですが来ました(涙)。でも今年は花粉が昨年よりも少ないようですね。
 
さて、2月の最後の日曜は矯正の勉強会でした。
いつもは6-7人の先生(会員)が主宰の先生(会長)を囲み、討議するという形式をとります。当然のことなのですが、そこには関係者しかいません。また主宰先生は他にもいくつかの同じような矯正勉強会を持っておられますが何年か勉強会をグループごとに行っていると、そのグループなりの特徴が出来上がってくるようで、グループごとの代表者が発表する年末症例発表会では演者の個性に加えてそのグループの特徴もにじみ出てきます。

同じメンバーで続けていると、隣の芝生を見てみたくなるもので、他の先生方はどんな感じ?とのことで他の勉強会の様子を見てみようと数年前から「公開勉強会」が開催されています。各勉強会持ち回りで年に一度、勉強会を公開しています。ただし、一般的にいう全面開放というわけではなく、主宰先生傘下の勉強会に所属していることが条件になります。

その公開勉強会が、先月末に四谷の会議室で開催されました。
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会場は年末に伺った「澤田デンタルオフィス」と新宿通りを挟んだ反対側。雑居ビルの奥まった一室です。

公開とはいえ、基本的にはいつもの例会なので、内容も取り立てて変わる事はないのですが、主宰先生から事前準備をしっかりして来るように指示がありました。
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私も、いつも以上に準備に時間をかけて、当日に臨みました。
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さて当日。外は東京マラソンの賑わいのなか、相も変らず会議室にこもり、公開勉強会の開会。フタを開けてみれば、他の会からの参加者はヒトケタ、全員合わせても15人前後と、ここでもやっぱりコンパクトな感じでしたが、適度な緊張感を保ちつつ予定通りに進行していきます。

お昼は、近くの軍鶏専門店。
親子丼が有名だそうです。
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私の時も、緊張感のおかげか、あるいは事前準備が功を奏したか、なんとか順当に終えることができました。全員がそんな感じで乗り切って主宰先生の総評も、これを機にしっかりやりましょうと、暖かい言葉をいただき幕を下ろしました。
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医院見学などでもそうですが、やはり見られているとなると、無意識のうちにヨソ行きの姿になるのでしょう。新年早々とは言えない時期ではありましたが、年末くらいから気になっていたコトをようやく一つ終えられた、安堵の思いで帰途に着きました。