むね歯科クリニック院長 歯周病専門医の笹生です。

もう間もなく大型連休に入ります。
むね歯科クリニックは、カレンダー通りの休診になります。
4/30と5/2は、診療いたします。

さて、4月も終わりそうですが、ブログはまだまだ前年度、3月の話題です。今しばらくのお付き合いをお願いします。

ほぼひと月前の土曜夜、大宮駅経由で新幹線に乗り込みました。目的地は、岩手県盛岡市。
東北新幹線…と思っていたのですが、表示を見て驚きました。なんと北海道新幹線!
間違って乗り過ごしてしまえば函館まで行ってしまいます。
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夕方まで診療していましたから、到着は夜中でした。盛岡まで出向いた理由は、ダイレクトレストレーション ハンズオンセミナー、つまり奥歯に使う白い詰めものを作る実習付きの講習会への参加です。セミナー開始時刻の兼ね合いから、さすがに当日の朝に出向く事は出来なかったので前日入りとなりました。

セミナー当日の朝は、快晴。
宿泊したホテルから岩手山がくっきり見えます。
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朝食もそこそこにチェックアウトしホテルを後にします。会場に移動して、早速講義が始まりました。

講師は当地開業の佐藤貴彦先生、私と同じ歯周病専門医ですが、ここ最近は顕微鏡での診療に特化し保険外診療のみを行うクリニックへ衣替えして診療しています。
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実は彼、大学の同期です。
とにかく真面目な性格で、セミナーもその実直な人柄そのままの内容でした。実際私も10年近く前からこのダイレクトレストレーションのセミナーに出ていますが、治療に応用した際にどうしても解決しきれない疑問があり、その解消を第一目標に据えての参加でした。

セミナーは丸一日ルーペ(拡大鏡)を用いて、決められた手順にそってひたすら歯を作っていきます。

結果は…
やはり彼も同じような疑問を持っていたようで、まさに正鵠を得たというか、今後の治療に対してひとすじの光が見えたセミナーでした(疑問の内容については専門的過ぎるので割愛します)。
実習があるので時間の経過が早く、あっという間に夕方。サーティフィケート(修了証)の授与を受け、帰途につきました。

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以下は余談です。
タカセミナーは、本来2日コースで1日目の夜に懇親会としてわんこそば大会があるそうです。今回は1日コースなので、わんこそば大会はありません。かわりに、懇親会で使うお店のお弁当がお昼に出ました。お蕎麦もあります!
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わんこそばといえば、麺。
盛岡はわんこそばの他にも、盛岡冷麺、じゃじゃ麺と全国にその名を知られた麺があります。

その中の盛岡冷麺、銀座にも支店があるぴょんぴょん舎で冷麺を食べてから駅に向かいました。
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3月はこれにて終了です。
まだひと月遅れですが...ようやくブログも、次回から新年度。
次回はもう少しはやくアップできるようにつとめます。

むね歯科クリニック院長 歯周病専門医の笹生です。

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新年度が始まって、既に半月以上が経過しました。

振り返るとブログ更新は実に2ヶ月ぶりになってしまいました。何か特別なことが起こっている訳でもなんでもなく、たまたま間が空いてしまったということなのですが...

 

実のところ、ある程度書いていたりしました。しかしいろいろ逡巡して途中で何度も書き直しては削除したりしていたのですが、やはり公開することといたしました。

 

持って回った言い方ですが、そんなに重い話ではありませんよ。

 

さて、、、クリニックには老若男女いろいろな方が来られます。今回はある一人の方のコメントが発端です。その女性の方は、ご主人が外国の方なので「クルム伊達公子」さんのようにカタカナがお名前の中にありました。ご主人のお仕事の兼ね合いなのか、欧米の在留経験もあるようで、またとても美意識の高い方でもあり、ホワイトニングだとかインプラントを用いた被せものだとか、少しずつですが幅広い内容の処置が必要でしたので、徐々に様々な治療を進めさせていただいたところでした。インプラント治療も終わり、ホワイトニングも終了し、いよいよ最終的な前歯の治療として根の中の再治療からスタートしました。

 

通常、歯の神経をとったあとは充填剤とよばれる樹脂の詰め物を歯の中に入れこんでいきます。基本的に身体の中は無菌状態であるため、歯の中の治療と言えど無菌状態を維持する必要があります。とはいえ、外界と接触させる訳ですから完全に無菌状態にすることはよほどの設備でないとまず不可能です。ですので、細菌を取り除く消毒薬を用い菌を繁殖させないように、唾液を中心とする汚染物から隔離する必要があります。そのための必須となる方法が「ラバーダム防湿法」と呼ばれる方法で、以下の写真のような器材を用いて、歯にゴムシートをかけて隔離していきます。

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※ 参考画像です

 

ただ、この方法は歯の根の中の治療には必須(いわゆる歯科の学術研究のなかで、世界的にこの手法を用いずに歯の根の中の治療を行うことはあり得ず、一つの絶対的な基準として存在している)なのですが、なかなか日本ではお目にかかりません。理由はいくつかあるのですが、やはり手順が一つ増えることとコスト(手間がかかる割には治療費用や実感できる効果の形で反映されない)でしょう。実際のところこの手技や材料については保険治療の項目として収載されているものの国の認可としての治療費用は認められていないので、この点から見ても、保険診療のもとでラバーダム防湿法を行えば行うだけ赤字になってしまいます。

 

かくいう私も、勤務医時代にはほとんど行ったことがなく、歯周病専門医を取得しグローバルスタンダードを意識するようになってから徐々に準備を充実させできるだけ使うようにしてきましたが、本格的な使用は歯科用実体顕微鏡を用いるようになってから。ですからここ数年といったところです。今では、よほどのことがない限り使用しますので、その点から振り返ってみると恥ずかしい限りですね。

 

脱線をしてしまいました。

その後、前歯の治療に移っていこうとする矢先、件の患者様のこのゴムシートを外しての第一声が「日本で始めてやりましたよ、これ!」。

聞けば、日本でもヨーロッパでも歯の治療をしているが、ヨーロッパでは普通にシートをかけていたのに日本ではかけられたことがなかったとのことでした。

 

うーん、と考えてしまいました。私は治療の成果を確実なものにしようといろいろと行っています。いろんな薬剤やら最新の器材、いいと聞けば新しい手法を導入したりセミナーや書籍、文献等も目を通すようにしています。でも、基本的な、足もとを見落としていたことに気づかないまま進めてきたのではないだろうか、そう感じました。

本質的なこと、もっとベーシックなことこそ大切なのかもしれないと遅まきながら実感した瞬間でした。

 

日本の保険制度は世界に冠たる立派なものですが、その制度によって彼我の差を埋められず結果的に不利益を被るのが患者様であってはならない、そう思いました。

むね歯科クリニック院長 歯周病専門医の笹生です。

バレンタインの翌日、東京は春一番が吹きました。今のところインフルエンザが猛威を奮っていますが、これからは花粉の飛散が始まります。マスクと薬が手離せない時期の到来です。

春風吹くなか、土曜診療を午前で打ち切り、午後から向かった先は新宿の京王プラザホテル。
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インプラント学会関東甲信越支部会でした。
専門医教育講演の聴講が目的です。普通、専門医講演は治療概要ならばいわゆるスタンダードを逸脱しない、あるいは基本事項を再確認するような内容が多いものです。しかし今回の演者の九州の先生は、トピックピックアップというか、普通に演題発表されてまして、ちょっと目がテンになりました。

九州は歯科の潮流が、東京などとは少し違うと言われています。それも関係あるのかな…彼我の差の成せるワザかな、なんて勘繰ってしまいました。

というのも、以前とある勉強会でご一緒させていただいた事のある専門医の先生を、会場でお見かけしたのです。口腔外科出身であられるので懇親会の席でも、良くお酒を飲み、盛り上がったりして思い出の多い先生でもあります。

しかし、開業後数年目に、この先生のお名前を忘れようにも忘れられない出来事を経験する事になったのです。

私は、インプラント治療を当時所属していた医科歯科大の先輩歯科医に勧められて始めました。今でもそうですが、当時からメーカーや大学関係のセミナーに通い少しずつ基本技術と知見を身に付けていきました。ところがやはり実際の治療における詳細というのは胸襟を開いて話せる方がいないと理解が難しく、事あるごとにその先輩歯科医に質問したり相談したりしながら経験を重ねて参りました。
ですから、大学病院的と言われるのかもしれませんが術前診断においても歯型をとったりCT撮影するのは基本的だと教えられて来ましたし、それは今でも変わりません。

さて、今を去る事数年前ですが、歯がグラつくと言われて来られた方の治療にあたっていました。実際は歯が折れていたので何ともならず、最終的に抜歯に至りその部位には患者様の希望でインプラント手術を行う事になりました。いつものように手術のために歯型を取り、インプラント準備のためにCT撮影をお願いしようとしたところ、患者様から撮影に対し激烈な抵抗に遭いました。

曰く、私の夫もインプラントをしている、しかも専門医のところでやったのだがCT撮影なんかしてなかったし、そんなのをするのは未熟な証拠だと先生が夫に話していた。当然夫もすぐ手術だった…とのこと。

えーって、思いました。気をとりなおしてお話を伺うと、何とご主人は京王プラザホテルでお見かけした、以前に良く飲ませて下さったその先生のもとに通っておられました。

その女性には言葉を尽くしてなんとか理解していただきCT撮影に出向いてもらい、オペまで漕ぎ着けたのは良かったのですが、術部の治癒とともにその後の来院が途絶えてしまいました。私が行うインプラントは歯が入るまでには2段階で手術をする必要があるのですが、2段階目の手術の前に音沙汰なしとなってしまいました。

ご主人と同じ先生のもとに通われているのでしょうか。件の先生のお名前を拝見するたび、こちらの患者様の記憶がよぎります。
それにしても、と思います。
口腔外科だからCT撮らないって何だろう、と。
私は歯周病科ですから、彼我の隔たりがある?イヤそんなことはないと思いたいですね。