むね歯科クリニック院長 歯周病専門医の笹生です。
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暑い日がまだ続いています。今週は、「出戻り」台風10号が接近しそうです。大荒れが予想されていますが、この雨で少しでも首都圏の水不足が解消されることを願いたいですね。

さて、もう8月も残りわずかとなりました。
ようやくその月の出来事をまとめられる、ブログ本来の立ち位置に戻りました。

ということで、今月の初め。
私は品川の御殿山に向かっていました。
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御殿山ヒルズ...その名の通り六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズで有名な森ビルが手がけるビルですが、そんなおしゃれなところで、2日間籠もりっきり。私と同じ世田谷区で開業されている高橋登先生のダイレクトレストレーションセミナーに参加して参りました。いわゆる白い詰め物の実習付き講習会です。この、白い詰め物は、適応を見極めた上で適切な技法と術技を駆使すれば非常に有効な治療法で、私も折に触れ行っています。
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また、これらの技法を解説してくださる講師の先生も、ちまたには数多くおられます。高橋先生はそのうちの一人で、また非常に手技と考え方が透徹しており、個人的にも好きな先生のうちの一人です。もっとも、同じように考える歯科医はほかにもあまたいるとみえて、高橋先生のセミナー参加は非常に狭き門となっています。その狭き門をかいくぐって、ひたすら詰めるつめるツメル!2日間はあっという間で、とても充実した時間でした。一方で、習得した技術を身につけられるよう、もっと訓練の必要性を感じた二日でもありました。
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余談ですが、「白い詰め物」指導をする講師の先生は、多くおられます。私も実際のセミナーに参加したり歯科商業雑誌で拝見したりしていますが、大きく2つのタイプがおられます。一つは詰め物を開発したり研究したりする側(大学や研究所)で技術を培い研鑽されて臨床現場に還元されるタイプ。もう一つは、入れ歯や差し歯の研究や診療を通してかみ合わせなどをみていて、たまたま(そういっては失礼ですが)被せものより詰め物のほうがしっくりくる、と技術を磨いて臨床現場に還元されるタイプ。高橋先生は後者のタイプでして、私が上手だな、すばらしいな、教えを請いたいな、と思う先生の多くは後者に属することが多いようです。

いい悪いの問題ではなく、純粋に私の好みの問題なので、あくまで余談です。大学医局勤務時はとなりの講座が、この「詰め物」関係の研究を中心に行う講座でしたので、そこで研究をされている先生方の優秀なのは目の当たりにしています。ですが、差し歯だったり歯周病だったり、本来の専門のほかに、詰め物治療をされている先生を見るとき、その診療や治療内容の幅が垣間見えるのか、やはり後者の先生方の治療に魅力を感じてしまうのでした。
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8月半ばには、外付けハードディスクドライブが届きました。
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パソコンのバックアップや、今時だとブルーレイディスクのコピーとかに用いられるようです。私は、大容量のハードディスクをマイクロスコープ診療で撮影する動画の保存用として用います。先代のハードディスクは6T。それでも、2年弱で使い切りました。今回はさらに上をいく8T。どのくらいで消費しきるのでしょうか...
ちなみに、「毎回ブルーレイやDVDにコピーすればいいのに??」という話もあったりしました。しかし、画像が劣化すること、スペースはとらなくていいのですが、コピーに時間を取られること、それ以上に保存しても数年で読み込めなくなったりする事例があるとかで、悩んだ末に保存用ディスクには移さないことにしました。
これには、最終的に昨年の春に実習兼講習で伺った神戸の高田先生が、こともなげに「ハードディスクをそのまま積んでおいておけばよいのです!」と言い切られたので、目から鱗の私は、早速実行に移したのでした。

そして翌週。夏休みもあけて、徐々に診療も含めていつものペースに戻っていきます。
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今度は、新宿で所属するインプラント研修会の講習です。来年、試験を受けることになりそうなので、その確認がてら出向きました。。。やや遅れて入室すると、講師席には見慣れた顔が。大学医局時代によくインプラント科でお世話になった先生が講師でした。ちなみに彼とは、学年が違いますが同い年です。しかし、とてもユニークで頭の切れる先生でして、学会等ではちょくちょく声をかけてもらったりしていました。講演も、相変わらず斬新な切り口で、難しい内容を分かりやすく語ってくれています。図らずも面白い話が聞けたことは、ありがたくもあり収穫でした。

さらに先日。2ヶ月ぶりに矯正のセミナーが日曜の午後からありました。普段は平日開催なのですが、今回は主催の先生の夏休みの都合で日曜開催です。ちょっと出遅れたのですが参加しディスカッションをして参りました。矯正治療やその哲学、考え方については以前のブログで触れさせていただきましたのでそちらを参照していただきたいので今回は割愛いたしますが、この日もいつもと変わらず、暖かくも厳しくしっかりと指導を受けて参りました。
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9,10月はまた学会シーズンで各地に出向かなければならないため、診療時間に制限が出ております。今の時点で土曜日はほとんど予約が取れないなど、ご迷惑をおかけしておりますが、最大効率を求めるようにつとめて参ります。ご理解をお願いいたします。

むね歯科クリニック院長 歯周病専門医の笹生です。
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8月も気がつけば半ばを過ぎました。
暑いですね。立秋を過ぎたのに今年も猛暑というか酷暑が続きます。そういえば、今年は台風が少ないですが、水害がないぶん水不足が心配です。

さて、8/11からむね歯科クリニックは夏季休診をいただいておりました。
8/11...休日でしたね。「山の日」とかいう。カレンダーを見て、驚きました。いつから休日になった??海の日に対抗して、山の日??山開きなんて、もう過ぎ去っているだろうに、山の日。
ということで、ちょっと見てみたら、こんな話が載っていました。

なるほど、やはり今年からだったのですね。しかも、明確な由来があるわけではないという身も蓋もない解説がついていました。お盆休みとして強引に制定したように見えるのは私だけではないと思うのですが、そんな形でも休日が増えることは良いのかもしれません。

山といえば、忘れられない光景があります。
それは先月でした。

7月の連休、私は朝から山梨行きのあずさ号に乗っていました。
顕微鏡治療でその名を知られる、山梨の秋山先生が行うセミナーに参加するためです。
甲府駅前のスタバで一休みしましたが、またさらに移動が待ち構えてます。
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3年弱、待ち続けてようやくキャンセルが出たために参加がかなったこのセミナーですが、会場が山梨の県庁所在地甲府市から、すこし遠方にあります。指示されて到着した駅からはのどかな山間地域の風景が広がります。この山ふところに抱かれるような場所でのセミナーでした。
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風景はのどかですが、そこから丸二日間、講義はほとんどなく、ひたすらに実習が続きます。秋山先生の直接指導のもとに顕微鏡の使用方法を実地で訓練し続けるのです。顕微鏡を使う技術の修練は一朝一夕で身につけることが難しいと言われるだけに、内容は非常に密でしたが顕微鏡治療の別な一面を見ることができたように思えます。
参加したのは、私のような歯科医の他にも顕微鏡治療を掲げる医院のもと顕微鏡を活用してメインテナンスを行う衛生士さんたちもおり、その点からも顕微鏡治療の広がりを感じることができました。

セミナーは相互実習といってセミナー参加者数名ずつが組になって顕微鏡を実際に使うのですが、奇遇なことに同じ実習グループに小田急沿線で開業されていて、facebookで度々お目にかかっていた矯正医のI先生がおられたので、実習の合間などにfacebookでの話題で盛り上がったりしました。そんなこともあり私にとってはいろいろと内容の濃いセミナーとなりました。
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2日目には、無事秋山先生のチェックも終え、今回もまたサーティフィケート(修了証)を頂き、帰途に付きました。
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山といえば、山梨。7月の唯一にして最大のイベントは山だらけのお話でした。
むね歯科クリニック院長 歯周病専門医の笹生です。
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連日暑い日が続いています。そして気がつけば7月ですね。一年の半分以上が過ぎていますが、皆様の今年前半はいかがでしたでしょうか。
いろいろな見方がありますが、私自身は年初に考えていた事の半分くらいはメドが立っていればいいかなぁなんて考えています。

その中でなかなか思うように行かないのがこのブログ更新で、今月も満を持しての月遅れブログとなってしまいました。7月なのに、内容は6月です。6月は国民の祝日がなく、主だったセミナーなどもないため、アップする内容が少ないのが正直なところです。

そこで今回は、診療時やFBなどをはじめとして、ちょこちょこ話題に上る矯正治療について少し書き進めてみたいと思います。

矯正治療は、その名のとおり「たわみをただす」治療法です。何のたわみ?それは言わずもがなの歯並びです。一般的には若い子の八重歯や出っ歯、あるいはガチャ歯なんていう状態が対象になります。そして治療は基本的にブラケットという器具を歯につけて針金を通してブラケットを揃えていく方法で行います。器具を直接歯に付ける方法なのでダイレクトボンディングシステムなんて呼んでいます。多くの方々がいわゆる矯正治療と言って思い浮かべるのが、このダイレクトボンディングシステムによる治療ですね。
ただ、どうしても器具や針金が見えてしまうこともあり、心理的な抵抗感が大きいということもよく問題になります。その場合には器具を裏側につける舌側矯正やブラスティックの透明な板を加工して作成するマウスピースを何枚も取り替えながら歯並びを整えていくアライナー矯正などが用いられます。

一般の方で、ちょっと詳しい方ですと、このくらいの内容であればご存じの方もいらっしゃることでしょう。今回のブログはせっかくなので、もう少し掘り下げてみます。キーワードは「診断」です。

前述しましたが、矯正治療は「若い子」向けの治療という印象が強いものです。しかし、私が行う矯正治療はほとんどが成人、つまり20代以降の方々です。治療の人数が多くないので、なんとも言えないのですが、おそらく平均年齢を取ると40歳代になると思います。治療方針について患者様にお話をさせていただく際は、多くの方々に矯正治療のオプションについて説明させていただいていますが、大体の方の反応は「この歳で?!」というものです。むしろ当然の反応ですね。
そのココロは、おおよそ「いまさら歯並びを治すなんて考えられない!」あるいは「これからでもまだ、歯が動いて治せるの?」の2つに収束されます。

若いころは、たしかに「見た目」という点が、治療への意欲の大部分を占めますが、成人むしろ年齢が上がれば上がるほど、全体とのバランスの兼ね合いでの状況改善が必要になるように感じています。つまりは向こう10年や20年の安定のために、歯並びを整える必要性があるのではないかと思っています。

何をいっているのか分かりにくい??ですよね。ここは敢えて抽象的な表現にしました。

少し視点を変えて、例を挙げましょう。例えば、右側の下の奥歯の向きが少しずれていてほっぺ側に出ているとします。すると上下のかみ合わせが大体1本の半分くらいずれるので、右奥歯では物がよく挟まりやすくなっています。右側は噛みづらいので左側ばかり使います。普通に食事など出来ているうちはいいのですが、歯は年齢とともにすり減りますから、そのうち欠けたりして虫歯ができてきたりします。何回か治療して直して、そのうちに歯の神経もやられてきたりすると、歯は詰め物から被せ物になります。やはり作り物は元の歯とは違いますので、うまくかめている感じがしません。じゃあ、といって右側を頑張って使ってみても、歯並びが良くないので詰まりやすいのは改善しません。結局、モノが詰まったところから歯茎が腫れてきたりします。そうこうしているうちに、右も左も奥歯の調子が悪いので、場合によっては抜歯しなければならなくなるかもしれません。
となると、噛めるところがなくなってくるので、前歯を使うようになります。前歯はもともと食べ物をすり潰す機能より切り裂く機能のほうに長けています。ですから噛み潰しのために使っていると、歯が傾いてきたりします。そんな状況だと無意識のうちにやっぱり奥歯を使ってしまうので、かみ合う歯を失った上の奥歯は噛みあう歯を探して伸び出したり傾いたりしてきます。

そんなこんなで、奥歯がしみるんです...最近前歯が出てきているような感じです...奥歯でうまく噛めないんです...ということになって、歯医者さんにかかることになります。

すべての出来事のきっかけを、この「歯の位置のズレ」が原因だというつもりは毛頭ありません。ただし、確実に幾つもある引き金の一つだろうと思っています。ですから、状況を改善するために原因を推測して、その大元を整えていく必要があると考えています。これが、「そこに至る原因の診断」になります。

しかし、現状をみて過去行わなかったことを嘆いても始まりませんから、現状を回復していくために理想に近づけていくための方法を検討する必要があります。これが、「これから先を見越した現状に対する診断」です。

これら2つを組み合わせた診断をもとに、お話をさせていただくことになりますが、上記の例だけでなく多くの場合、現在の状況やかみ合わせのバランスを回復させるために上下左右の歯の位置を変更させる必要に迫られることが多いのが現実です。位置やかみ合わせを変えるには「歯を削って新しい差し歯をつくって人工的に治す」方法と「残っている歯をあるべき位置に動かして足りないところは差し歯なりを追加する」方法とがあります。

治療法としてはどちらも「有り」ですし、基本的な姿勢として私はどちらも行います。患者様それぞれの状況がありますので、一概にはどちらが優れているとは決定できませんが、個人的にはやはり作りものではなく出来る限り自分のもので、という立場に立つようにはしています。

歯の位置を変える。その際に役に立つのが矯正治療ですが、矯正治療は一般的に専門性が高い診療科目と認知されています。確かに「矯正歯科」と単科で書いてある歯医者さんも結構見かけますよね。ただ、私の印象だけで確実なことは何も言えないのですが、矯正歯科ご専門でご開業されている先生は、大人で、なおかつ上記の例にあるような、状態が進んだ方の治療を苦手とされる傾向があるように思います。

歯並びだけの治療をされていた先生が、いきなり虫歯と根の先の治療が不十分な状況で、歯がぐらついてきて歯並びが悪くなってきたので直してください、と言われても二の足を踏みますよね。消化器外科の先生に、ものもらいができたから目を手術してください、同じ外科の先生ですよね?と言われているようなものです。

歯並びだけを整えるのではなく、全体を見る必要がある。こんな時こそ、私のような一般開業医の出番だと思っています。
少し手前味噌になりますが、私が矯正歯科治療の必要性を感じて治療を始めてから15年位経ちます。始めて数年はいろいろ試行錯誤しましたが、結局、治療技術もさることながら、どうしてその治療が必要なのか?を判断するために、矯正治療のための本質的な診断を学ぶ必要に迫られました。そこで、矯正診断と治療でも泰斗と呼ばれる先生の門をたたき、その教育グループの一員に加えていただき勉強と研鑽を積んでまいりました。

気がつけば、その場での研鑽の経歴はかれこれ10年を超えています。
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矯正治療のために、いろいろな準備をします。
レントゲンやら歯型やら、複数の資料から歯並びが崩れている原因を探っていきます。

指導を仰ぐ先生は、他の先生方とも年齢や肩書を超えて、別け隔てなく厳しく接していただいており、ありがたいことにきっちりとした仕上げを目指されます。当然、分析から治療方法の検討、治療技術、進め方など指導は多岐にわたり、毎回厳しくも温かい指導を受けてまいります。
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こんな感じで、二カ月に一度ほど集まりを持ち、集中的に指導や個別の患者様に対しての指示をしていただきます。

市井で開業していますと、割とよく「矯正専門医の先生に治療してもらいました」と言われる方を拝見します。しかしお口の中を見せていただいた瞬間、私の表情が引きつる時が、たまにあります。
また、私は歯周病専門医であっても矯正専門医ではありませんから、歯周治療に加えて矯正治療の必要性を説明した後に「あとは矯正専門医でやってもらいますから」と突き放したように言われる苦い経験をしたことも少なくありません。

やはり高度な治療は専門医で...という認識が先にくるのも理解できます。また、私自身もいつまでたっても矯正治療については、専門になれない門下生ですから、強く反論はできません。でも、今まで見てきたいろいろな状況が脳裏をよぎるので、なんとも言えずに苦笑いしかできない自分がそこにいます。そんな時は、お帰りになる後ろ姿を見つめながら、理想通りに進んでくれるように願わずにはいられません。

歯科治療は開業医が多く、認知度が高いわりに治療内容や方針がわかりにくいといわれるのも事実です。
私に今できることは、さらに技術を上げて、もっといろいろと理解していただけるように進めていくだけです。
今後も粛々と歩んで行きたいと思っています。
やっぱり「矯正治療は難しい」のでした。