撮影用とアトラク用 | 特撮PROP COLLECTION

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特撮ヒーローのマスクや小道具などについて呟いて行きます。


前回はレプリカマスクの比較をしましたが、
今回、マスク自体の比較検証をしてみたいと思います。

現在、マスクには撮影用とアトラクション用があります。
この2つを比べる機会は余り無いので、いくつかの事例で
検証したいと思います。

まずは、ウルトラマンのマスク。




上はプロップに近いマスクですが、下はアトラク用。
説明するまでも無いですが、全くの別物ですね。




セブンのオリジナルとアトラク用。
このアトラク用のセブンは凄く変わっていて
アトラクションのみを目的として作られた物です。
まるっきり造形自体が違っています。

次に、T映系から2点。

恐竜戦隊ジュウレンジャーからプテラレンジャー。
戦隊物では比較的造形の違いが少ない部類です。



撮影用はシールドで、色も蛍光ピンクになっています。
フラッシュマン以降、蛍光ピンクになったと思います。



シールドに細かい空気穴が開いていますが、
殆ど効果はありません。



分割位置も違っていますね、、。
基本的に撮影用は正面から分割ラインが見えないように
真ん中から後に持って来る事が多いようです。



筋彫りもアトラク用と撮影用は違っていて、
アトラク用は1mmのみ。
撮影用は1mmと0.5mmを使い分けています。
口の部分の筋彫りが撮影用が2段になっているのに対して
アトラク用は一段と、省略されています。



画像では分かりにくいのですが、
頭頂部の白い部分は撮影用は一段下がっています。
対してアトラク用は塗装のみでの表現になっています。

続いてはメタルヒーロー特救指令ソルブレインに
登場するソルジャンヌのマスクです。



フェイスガード近くの左右にあるパーツがアトラク用は
量産しやすいように真っすぐになっていて、
赤いパーツもシールの貼付けになっています。
額の部分のランプもアトラク用は省略されています。



分割位置も構造の違いから別の位置にあります。
撮影用は後頭部のパーツがウレタンで出来ています。
アトラクション用はフルFRPなので、
後頭部のパーツが少し短めに作られています。
フェイスガードから伸びるホースもモールドされています。



後から見るとこんな感じです。



下から見るとマスクの構造自体が違うのが分かると
思います。
プテラレンジャーと違い、原型からまるっきり違うという
いい見本だと思います。


今回は、撮影用とアトラクション用の違いについて
書いてみました。
用途が違うので、当然造形方法から違っているのですが
この頃のマスクには顕著な違いがあります。
特にメタルヒーロー系はアトラクション用と撮影用の
落差が大きかったように思います。