自分のコレクター人生の中で、
全く違う価値観を与えてくれた人物がいます。
実名でここで書くと問題がありそうなので、
AK元さんとしておきます。
仕事は車屋さんです。
たま~に雑誌「プレイボーイ」に連載していた
麻宮騎亜氏の "彼女のカレラ" に登場した事もあります(笑)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20140910/01/munchen-pokute/6b/e6/j/t02200110_0800039913061962987.jpg?caw=800)
初めて出会ったのは、もう18~9年も前の事です。
例の雑誌「クアント」で、「アトラク、プロップ買います!!」
の記事を当時AK元さんが載せていました。
連絡を取って、
レプリカマスク数個を持って自宅にお邪魔したのです。
この時、自分はかなり "高をくくって" いました。
素抜きのレプリカマスクでさえ安くて4~5万していた時代です。
しかも ツテがあっての知り合い価格でその価格です。
ツテが無ければ10~15万なんてザラな時代でした。
「ホンモノなんかどうせ手に入らないから、
レプリカでもどうですか?」
という軽い気持ちで行きました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20140910/01/munchen-pokute/69/ed/j/t02200235_0800085613061966076.jpg?caw=800)
自宅に行ってみると大きなお宅で、
閑静な住宅街にありました。
何でも元々は高輪に住んでいたのが地上げにあって
こちら(東京近県)のほうに転居させられたのだとか、、。
AK元さんは結婚されてて子供も居る方ですが、
見た目は生活感が無いと言うか、シングルっぽい感じでした。
まあ、業界人に近い感じでしょうか。
"ノバ" と言う車を一から作ってしまったり、
カーデザインコンテストで優秀賞を取ったりと、
業界ではかなり有名な方だったのです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20140910/01/munchen-pokute/8a/4a/j/t02200107_0800039013061962986.jpg?caw=800)
中に通され、一通り話をしてから彼が、
「あまり数はないんですが、コレクションでも見ます?」
「はい、勿論!!」とコレクション部屋へ移動、、。
絶句しました、、、、。
まず目に飛び込んで来たのがアトラク用ウルトラマンのフルスーツ。
しかも凄くコンディションが良い!!
(通常円谷から廃棄されたものは、使えないように
どこかにハサミが入れらているのが普通)
他にも、セブン、タロウ、エース。
ライダー系も撮影用の物や、戦隊系のマスクやプロップ等々、、、。
見た事も無い "ホンモノ" の数々!!
(あまり細かく書くと流通先が分かってしまうので、書けませんが)
初めて "実物" を大量に持っている人に出会った瞬間です。
なんか自分が情けなく思えて来ました。 (_ _;)
井の中の蛙、大海を知らずです。 (T_T)
中でも心引かれたのが「西村氏作の旧2号」
(立体資料集のものでは無い)です。
目のはめ込みでなく、埋め込みのタイプ。
旧2号の後期版で色もプラックに近いですが
実際は濃いブルーグリーンにちょっとだけ
パールが吹いてある微妙な色合いです。
写真だと全くその感じには見えません。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20140913/10/munchen-pokute/f2/f8/j/t02200293_0480064013065007265.jpg?caw=800)
新1号からのレプリカは持っていましたが、
全体の幅や鼻筋等全く違っていました。
興味津々であちこち角度を変えて見ていた所、
AK元さんは一言。
「型取り出来るなら、持って帰っていいですよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・え!?
目がテンになりました、、。
ほとんど見ず知らずの自分に
大事なマスクを貸してくれる真意は!?
ロクでも無いコレクターしか見てこなかった自分は
にわかには信じられない言葉でした。
" 何か思惑が有るんじゃないか? "
" 騙されてるんじゃないか? "
" 後から莫大なレンタル料が、、?? " と疑心暗鬼になりました。
しかしどう考えても、彼にマイナスになることはあっても
プラスになる事は無いんですよね、、。
気が変わらないうちにと、そそくさと挨拶を済ませ、
帰路につきました。
後年このことについて尋ねてみました
すると、
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20140910/01/munchen-pokute/84/e5/j/t02200074_0800026813061966077.jpg?caw=800)
と、言ってました。
当時、自分があまりにも感動して見ているので、
「そんなに気に入ったなら、、。」と、
ホントに親切心で貸してくれただけでした。
この事が縁で今も友人としてお付き合いしています。
年に数回あって酒を酌み交わし、
コレクション以外のバカ話で盛り上がるのです。
お互いコレクションが増えれば互いに喜び合い、
困り事があれば相談出来る
いまや親友といっても過言ではないと思っています。
実際、自分が窮地に立った時、何度も彼に助けられました。
親友というものにこんな形で出会えるなんて夢にも思って
いませんでした。
もし、今もひとりきりでこの趣味をして行ってたら、
孤独で無味乾燥な日々を送っていたんじゃないかと思います。
殺伐としたマスク、プロップコレクターの中で
こんな関係が築けるとは、誰が想像したでしょぅ。
AK元さん、ありがとう!!
と、声を大にしてお礼を言わせていただきます。
下の画像は立体資料集のものと、新1号マスクからの
レプリカ。違いが分かりますでしょうか?
クラッシャー部分の反り返りや全体のシルエットなど
細かな違いがあります。
あくまで参考に、、。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20140913/09/munchen-pokute/05/a3/j/t02200293_0800106713064974654.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20140913/10/munchen-pokute/f5/60/j/t02200293_0800106713064981307.jpg?caw=800)