「QUANTO」と「じゃマール」 | 特撮PROP COLLECTION

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特撮ヒーローのマスクや小道具などについて呟いて行きます。


今回のお題の「クァント」と「じゃマール」は何ぞや!?
と、思った方は当然いると思います。
まだインターネットオークションの無かった頃に両誌は
創刊されました。

個人売買情報誌「QUANTO」創刊号
(1994年4月)



じゃマールは、1995年11月創刊



"QUANTO"という雑誌は今も存在していますが、
おもちゃ情報誌になってしまっています。
昔は"じゃマール"と並んで発刊されていた
個人間売買情報誌の事でした。
ご存知の方も多い事と思います。
インターネットが普及してしまったために、
方向転換せざるを得なかったのでしょう。

この雑誌にはとにかく変な物が売っていて、
なかなか楽しめました。
マスクやプロップなどもたまに売ってました。
逆に「マスク・プロップ買います!!」と言った
広告的なものまでありました。

そこで自分とOW田氏は、良からぬ事を思いつきます。
「自分たちが持っているマスクのレプリカを
 欲しい人に売りつければ、 その資金で次のマスクが
 買える!!」と、、、。
当然、K氏には内緒で、です。

早速、クァントに「マスク求む!!」の情報を載せていた
O島なる人物に連絡を取りつけました。
当時は手紙のやりとりがほとんどなので、
一週間ぐらいは時間がかかったと思います。

手紙に電話番号が書いてあったので、
直接電話をしてみました。
話してみるとオタク特有の話し方で、

「マスク系は全く無知です知りません。
 伝もありません。」

何となく胡散臭さを感じつつもこちらの手持ちの
ラインナップを伝え、電話を切りました。

会話を交わした当日の夜、
K氏からOW田氏にいきり電話がありました。

「もしかしてマスクの転売してる?
 もしそうなら止めてほしい!!」と、、。

慌ててO島に電話しました。

「O島さん、今回の取引は無かった事にして下さい。
  マスクの取引の事を誰かに話しましたよね?」

と、問いただしましたが、知らぬ存ぜぬの一点張り。
話してても埒があかないのでそのまま電話を切りました。

どうもこのO島なる人物、K氏と直接の知りあいらしく
自分の持っているマスクのラインナップがどう考えても
K氏が持っている物だったので、直接K氏に電話して

「自分には譲ってくれないのに、
 何でこのクアントの奴には譲ってるんだ!?」と

苦情を言ったらしいんですね、、。


後日知ったのですが、
どうもそのO島という人物は有頂天版のアマゾン使用の
コスプレ衣装を "撮影用かアトラク用のホンモノ" として
マニアに高額で売りつけたらしいのです。
その件がK氏たちの耳に届いて、


「O島にはマスクを流すな!!」


と言われていたようなのです。
とにかくあちこちで評判が悪く、
本当に色々な人から恨みをかっていたようです。
画質が粗いですが、アマゾンのコスプレ衣装。



有頂天版はホンモノと比べてかなり小さいです。
右、有頂天版アマゾン。
左が撮影用オリジナルからのレプリカ。
大人用と子供用ぐらいの差があります。



まあ悪い手合いに引っかかったという感じでした。
結果的にこの事があって、マスクの転買は
懲り懲りという感じに なりましたね。
小銭を稼ぐために、大事なツテを失うのは
バカバカしいですから、、。
こういう "しがらみのあるマスク" は表に出せないのです。
あっという間に関係を切られてしまいますので、、、。

現在はマスクもネットオークションで気軽に買えますが、
昔は人からの紹介やツテが無いと、手に入らない物でした。
あくまで個人売買だったので、そんなに数も多く無かったと
思います。

この頃、K氏以外のコレクターから流れて来た物もありました。
この画像はウルトラセブンの撮影用からと、WAVE版の比較。
左が撮影用からのマスク。WAVE版はかなり大きいです。



次はウルトラマンのBタイプのマスク2点。
右が有頂天版ガレージキットのBタイプ。
左は撮影用のオリジナルからとのふれこみでしたが、
多分自作だと思われます。




そして、数年前入手したBタイプマスク。
Bタイプのオリジナルは行方不明と言う事になってますので
このマスクの詳細は分かりませんが、かなりリアルです。
このマスクが一番良い表情をしているように思います。

最近はレプリカマスクを粘土原型から自作してしまう人も
いるので、オリジナルかどうかの判断は個人の目利き能力に
ゆだねられています。
真贋を見きわめる目を持つ事が大切だと思います。