長岡京記念文化会館にやって来ました。
オーケストラ・アンサンブル京都の、第27回定期演奏会です。
指揮は、深谷武生。 構成はフルオケで、弦楽器がいっぱい(CBが6台)の割に、管楽器が少なめ。
プログラムは、メンデルスゾーン、ブラームス、シューマンと、ドイツ・ロマン派が揃いました。
まずは、メンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」から。 スコットランドの大自然を映した、映画音楽のよう。
おや、ちょっと音がこもり気味。 弦と木管がきれいにハモりますが、金管がちょっともたついているよう。
続いては、ブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」。
ハイドンの讃美歌、「聖アントニウスのコラール」をテーマに、八つの変奏曲がくるくると展開します。
陰陽、緩急、長短の調が入れ替わる中を、オケが歯切れよく響きます。 真面目で快活なのが、特徴です。
そうして元気いっぱい。 ここでも弦がリードし、金管も温まってきたよう。 色彩があふれて、気持ちいい。
休憩のあとは、シューマンの交響曲第一番です。
「春」と名付けられながら、うきうきする桜満開の様子ではなく、春の嵐が吹き荒れる疾風怒濤のよう。
これが、ドイツ風のロマンか。 ジャジーな変ロ長調なのに、日本の春とは違う、ほの暗さがあります。
それでも、オケはやっぱり元気。 「春の始まり」、「夕べ」、「楽しい遊び」、「たけなわの春」と、切れ目なく続きます。
指揮を逸らさず、楽譜をしっかり読んでいるのが、印象的。 硬さはなく、快活で明るく、みんな楽しそう。
バラエティに富んだ曲が続いて、たっぷり楽しめました。 アンコールのハンガリー舞曲で、またうきうき。