南座での、松竹新喜劇による新春お年玉公演は、昭和の笑いと哀切を、たっぷりと味わいました。
Aプロの「裏町の友情」の舞台は、クリーニング屋と炭屋。
その周りは、布団屋さんや、文房具屋さん。 町内会の役人が集金中で、民謡教室が大騒ぎ。
Bプロの「流れ星ひとつ」の舞台は、刺繡業を営む家。
近所から勝手に戸を開けて入ってきたり、まあお茶お上がりと客に出したり、噂好きの世話焼きがいたり。
履き物は、下駄やつっかけ。 買い物は、買い物かご。 うちに電話がないと、あるとこに借りに行く。
昭和30年から40年頃の設定で、今は見られない細かなところが、見どころでした。
さて今回は、昼・夜の二部制でなく、1演目だけのAプロとBプロで、それぞれに新春ご挨拶が付きました。
まずは、Aプロのご挨拶から。
舞台に、扇治郎、天外、雅美が並んで、天外のご挨拶から。 3人とも抱負は、「健康」だとか。
次は、Bプロのご挨拶。
幕が再び開くと、天外と扇治郎。 そこに、八十吉と一緒に引っ込んだ雅美が、花道を戻ってきます。
ご挨拶は、Aプロとだいたい同じ。 いつものように噛み気味の天外ですが、赤鼻が治療で治って来たとか。
扇治郎は、(そう見えませんが)最近薄くなってきたので、「髪の健康」に気をつけたいとか。
「流れ星ひとつ」でほろりとさせてくれた雅美は、二人にツッコミを入れながら、うれちくびー。
これからも、松竹新喜劇がたのしみです。 来年(もう来年かーい)は、大阪松竹座100周年の特別公演です。