鈴木良雄と増尾好秋のデュオ | 宗方玲・詩人が語る京都と歌舞伎

宗方玲・詩人が語る京都と歌舞伎

ブログの説明を入力します。

鈴木良雄と増尾好秋によるデュオのライブを、ネット配信で拝聴しました。

1946年生まれ、早稲田出身、最初の師匠がナベサダと、共通しているお二人。

 

地道に底辺でバンドを支える、職人技のベーシスト、鈴木良雄。

異ジャンルや多世代との交流が好きで、常に前向きで若々しい人です。

 

いつも光があたっているような、さわやかな増尾好秋。

ソニーロリンズバンドで来日した時、NHKのテレビで拝見したのが最初(70年代!)。

 

しっかりしたフィンガリング、目をつぶって首を左右に振るリズムの取り方が、印象的でした。

「グッド・モーニング」での、きれいなメロディーラインは、しっかりコピーさせてもらいましたよ。

 

さあ、チンさんの、ほのぼのしたMCのあとは、「In Love in Vein」。

ああ、ギブソン335がきれいに鳴っている。 ギターをフォローするベースラインが、よく歌っている。

 

増尾さんのスタイルは、ギターキッズ(爺?)には、とても参考になります。

ギターを腰骨にフィットさせて、ネックの角度を45度に。 肘をしっかり支点にして、右手を安定。

 

フレットを押さえる、左手指が柔らかい。 そうして、硬軟自在の右手のフィンガリング。

とろけるような音を出してもらって、ギターも幸せそう。 ああ、こんな風に弾いてみたい。

 

次は、二人のオリジナルで、渋い「Part Blues」と、すかっとした「I'll be with you」。

ギンギンの高音はなくても、中低音で弦の音が絡まり合う。 ギターとベースの相性は抜群です。

 

拍手が、ぱらぱらと聞こえます。

そうです。 今日は、入場と配信のハイブリッドライブなんです。

 

やっぱり、お客さんがいると、雰囲気が違いますね。

この後も、ガーシュインとチャーリーパーカーで、すっきり前半が終わりました。

 

後半は、チンさんと増尾さんのオリジナルから。

やっぱり、増尾さんのギターに見入ってしまいます。

 

フレーズは、人差し指を起点に中指と薬指が続くのが基本ですが、小指が良く動く。

トーンのコントールはせずに、ビブラートは深くない。 右手でニュアンスを出しているんです。

 

ギターにしっかり寄り添う(この言葉がぴったり)、ベースが気持ちいい。

ときにアルコを使ったりする、ソロが渋くてメロディアスで、同じテンポの曲が続いても飽きさせません。

 

50年前の「Corvallis 」では、増尾さんの素朴なボーカルを聞けました。 おお、アメリカを感じる。

スタンダードの「Mona Liza」は、更に渋く。 アンコールまで、渋く、渋く、続いていきました。