めぐり逢わせのお弁当 | 日々これ台湾

日々これ台湾

恐れ入りますが、営業系の読者登録はご遠慮下さい。
台湾大好き。気軽に行ける台湾、ガイドブックには載っていない情報も発信して行きたいです。

インド映画はそんなに観てないが、観た作品はどれも物語性に富んでおり、面白いと唸らせてもらうことが多い。
「めぐり逢わせのお弁当」はインド映画に必ず付き物のダンスを封印して、しっとりした作品で新鮮な驚きに近い感覚で観た。
インド・ムンバイではお昼に家庭からオフィスに弁当を配達する商売がある。
出勤する時に家から持参しないの?暑い国だから、朝作ったのだと傷むから?

自分に無関心な夫の為に一生懸命作ったお弁当が、定年退職真近の男やもめの保険会社の社員のところに、間違って届けられてしまう。
さみしい男やもめは美味しい料理に感嘆し、手紙を出す。間違って届けられていることに気づいた主婦も初めは軽い気持ちで返事を書く内に、いつしか、自分の悩みを打ち明けるようになる。
お互い顔を合わせたこともないのに、お弁当を作る。食べる。という行為により、心が通い合うのが面白い。
男の仕事を引き継ぐ若い男性も登場させ、今のインドの現状をさりげなく描いているのも上手いと思う。
なんだろう、古い時代の邦画を観ているような味わいがあり、余韻のあるラストもよかった。


めぐり逢わせのお弁当 DVD/イルファーン・カーン

¥4,104
Amazon.co.jp