中学受験算数「やまもと算数・数学塾」山本尚武 -3ページ目

中学受験算数「やまもと算数・数学塾」山本尚武

完全マンツーマン指導。JR御茶ノ水駅前にある中学受験算数塾。

ホームページにて夏期講習日程をアップしました。

 

内部生限定レッスン始動!

大手個別や一部の悪徳家庭教師センターのような「課金ゲーム」は嫌なので、この設定にしました。

集団講師の「無理でしょう・・・」という予想をひっくりかえすのが、わたしの役目。

そのへんの算数講師には負けません。

(・・・まあ、個人の自由なんだけど、なんで1コマ20万円なんていうバカげた受講料に騙されるのなあ。受験生はピークアウトしていますし、このおかしな中学受験バブルもあと数年で終わるでしょう。)
 

メールを開いたら、編集者から催促が💦 

昼間は原稿もがんばります!

 

 

 

ウサギの耳をもらったので、

つけてもらう。

嫌がるパピヨンくん💦

 

 

 

『展開図の攻略 立体図形がうかび上がる』(学研)

著者 山本尚武

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3月のSAPIXの「復習テスト」(出題範囲は決まっている)について:

5年、6年ともに、なかなか点数としてアウトプットしづらい問題構成でした。両方とも平均点を敢えて低めにだそうとしているのかなという印象を持ちました。ただ、6年については平均点73.3点という点数の低さは意外でした。「想定よりも実戦力がまだみんなついていないのだな」と。ここからまずは5月のGS特訓にかけて、山登りです。

 

 

ポイント1 横のつながり を意識すること

小5の夏期講習で「比」を習いましたね。そこから小6夏までの課題は、その比の考え方を応用して、いままで習ったさまざまな文章題について(たとえば割合の食塩水&売買損益、速さなど)もう一度、新しい角度からとらえなおす」ことです。

 

あまりにも有名な問題です。06テキスト 速さ(1)から抜粋しました。

この問題のSAPIXの解説は差に注目した考え方を利用していますが、これでは小5と同じだよね、ということで…

120:100:80=6:5:4 ときれいな比になおし、上記のように図を描いて1分で終わらせます。

これは『別解』というよりは、入試本番の解き方そのものです。両方説明する講師が多いはずですが、難関中学を受けるなら、一度、講師の説明を聞いたら今までの解き方を、アップデートしなければいけません。

(どの大手塾においてもそうですが、下位クラスにいることのデメリットは上のような「賢い解き方」を教わることができないことです。小5の解き方の確認で終わったという生徒がいました。構造上仕方のない問題ですが・・・。)

 

「比って図形の相似で使うやつでしょ・・・。」程度の認識だと、ここから厳しいです。もはや比の解法は中学受験算数スタンダードです。この視座を体系化した本としては、(わたしは15年前の初版が好きですが)熊野先生のこの一冊をおすすめします。

中学受験「比」を使って算数の文章題を機械的に解く方法 https://amzn.asia/d/fVpWT3j

 

ポイント2 タテを意識すること

5年生で横軸に広がったカリキュラム設定にたいして、タテ軸を考えたいです。つまり、1問1問に対する理解度を深めることです。

 

30!(階乗)の末尾の0の個数を求める問題はだれでも瞬間的に解けます。

これから成績が下がるのは、このような問題を単なる「作業」として解いているタイプ。

 

「10」ができるのは2×5があるからだよね?

なんできみは5に注目して、÷5、÷25・・・と計算しているの?

 

この質問に答えらない子は、下の2番できかれている「6で割り切れるのは何回なのか」という質問に右往左往してしまうのです。きちんと本質的にわかっていれば、1番と2番は同じ問題です。苦手な子は2番がまるで「別の問題」に見えてしまっています。

2日前にTwitterにアップした頌栄女子の今年の問題はまさに直球勝負の一問でした。

なぜこうなるのか「説明しなさい」と要求してきています。

学校の先生からのメッセージですね。

 

    あなたは「作業」をしていませんか?

    きちんと「理解」して解いていますか?

 

単元同士のつながりのヨコの目、問題を深く掘り下げて考えるタテの目を意識していきましょう!

 

 

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月刊誌『中学への算数』5月号に広告を掲載させていただきました!

まだまだ、ものすごい勢いで売れております。

自信作です!

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春期講習が終わるまでにやるべきことを予習編と復習編に分けて書きます。

 

まずは予習編です。その前に注意事項。

 

この記事に書かれていることは、いまSAPIXの算数偏差値50に到達していない生徒はやらないほうがいいです

 

偏差値40台では、予習なんかしている暇はありません💦「基礎固め」が中心です。

SAPIXカリキュラムは夏期講習以降に多少ムダがあるなあと感じる問題は多いものの、冷静にみて「ついていけるならば」今のところどの大手塾よりもいいテキストだと思います。校舎からの指示にしたがって勉強しましょう。

 

さて、春期講習中にやるべきことは"切断の予習"です。

 

ただ、保護者が教えると悪い方向に進んでしまう危険性が高いので、このブログに書かれたとおりに進めましょう。立体切断は、超がつくほど点差が開く単元です。嫌いにさせてはいけません。入試問題本番では最後の問題として選ばれることが多いです。

 

難関校で切断のでない男子校はないと断言できます。女子校の切断問題も近年なかなか難しいです。昔は女子校では切断問題は少なかったのですけど。

 

①『立方体の切断の攻略』(エルカミノ代表 村上先生の著書)を使います。

ものすごく有名な本です。おそらく中学受験問題集としては「異例」ともいえる7万部というベストセラー。(ちなみに中学受験生は一学年が5万人しかいないのです)切断の本のなかでは、最高の本です。ご覧の通り、わたしの『展開図の攻略』の姉妹本ですが、エルカミノのような大規模な塾とわたしのような都内極小塾ではレベルがちがうので、なんだか恐縮です。

先月、わたしの本の出版とともに新装版となりましたが、中身の問題は変わっていません。

 

 

切断をうまく教えるのはプロ講師でもある程度の経験が必要です。巷には切断グッズがあふれています。立体切断マグネット(←某S塾で買うように言われる高いやつです 笑)やスマホで切断面をみるアプリも実際に使いましたが、これらは学習効果が薄いというのが20年間やってきたなかでのわたしの結論です。この本がベストです!


(塾から勧められて買ったけど、意味があまりない…)

 

まずはこれを用意。そして、つぎに・・・

 

②原田式算数プリントを使いましょう。

「これは無料でいいのでしょうか?!」という質の高いレベルのpdf教材がずらりと並んでいます。難関校でなければ、このサイトの問題を主軸にして、自宅受験も大丈夫なのではないか・・・?と考えられるほど豊富なプリントです。単元によっては、わたしの教え方と違うなあ、と思って使用していないのですが、図形はとにかくすごい!クリックしましょう。

 

 
ページをスクロールして、「立体図形切断 切り口の作図」というページをクリックしてダウンロード。かなりボリュームがあります。ちょっとページが多すぎて、普通はやりきれないので無理せず。

(原田先生のプリント。有料レベルの良質な"千本ノック"プリント)

 

③作図をしよう!
・・・と書きはじめて、筆が止まりました。
わたしは授業中に作図をしてもらいますが、家では無理でしょう。小6となると親子ケンカになりますからね💦
自宅ですから③のノート作りはあきらめて、①のエルカミノ「立体切断」のブックの練習問題あたりまでやり、②仕上げとして原田先生の教材をやるという流れになります。
 
ところで、予習としてなんでSAPIX生は切断を春期にやるの?という疑問が湧くでしょう。
実は、予習シリーズ生(早稲アカ生)は去年の秋~冬にもう切断の学習を終わっているのです。
写真は予習シリーズ5年下巻。しかも、問題はなかなか難しい。
・・・でも、大丈夫です!
新しい予習シリーズは四谷大塚がSAPIXを意識するあまり、過剰に内容をつめこみすぎて最上位の子しかついていけていない状況です。
 
切断は春からでも間に合いますよ。
安心するエピソードをひとつ。
SAPIXの夏期講習では、毎日毎日、立方体の切断のテストがあります。
去年、α1にいた生徒が8月にこの断面図を「正方形」と言い切りました(泣)
でも、第一志望の難関校に上位合格しています。
 
はやく習ったからといって、本番はわかりません。
それでは、後半をお楽しみに。
 
私がびっくりするほど、ものすごい勢いで売れております。ありがとうございます!自信作です!

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キャンプにきたパピヨンくん

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

05テキスト 総合回 をおえました。

ここで各テキストの優先順位を書きます。

 

第2位 角度       02テキスト

第3位 場合の数 04テキスト

第4位 大きな数 01テキスト

第5位 植木算    03テキスト

 

小4の1年間は「図形に親しむこと」が大事です。

図形の勉強を主軸ととらえることです。図形が小4の「幹」です。

いまから文章題と図形、つまり中学数学以降の「代数」と「幾何」のように二項対立的なとらえ方をしていると伸びません。なぜかというと、中学受験算数の序盤戦は、文章を「図形的な認知」におとしこむ作業が大半になるからです。

 

例えば、多くの塾では和差算(分配算)は線分に、つるかめ算や食塩水は面積に誘導されます。もちろん、センスのよい生徒は線分図や面積図にたよる必要なく数式だけで処理できますが(イチマル算のような比による考え方)、そのような子は体感的にはSAPIX生でも10人に1人いるかいないか、というレベルです。

 

優先順位を最後にしましたが、「植木算」はいま一生懸命に勉強しても3年後の難関入試問題には出題されません。親が何枚もプリントアウトして反復練習させても、多くの子は「作業」をしているだけで、理解をしているわけではありません。(これを「作業的数学観」と僕は高校生によく言います)

 

そうではなくて、植木算の「発想」そのものが3年後、大切な要素になります。

・なぜ+1をするのか?

・なぜー1をするのか?

・なぜ池の場合は木の本数と間の数が同じといえるのか?

実際に絵を描いている生徒は伸びやすいです。

この単元は点数は一切気にせずに、「どうしてそうなったの?」と説明してもらうだけにしています。

 

ひとつ例題をあげます。植木算の発想を理解しているかどうか判断できます。

 

問題

Aくんは20ページから100ページまで本をよみました。このときAくんは何ページ読んだことになりますか?

 

答えを80とする生徒は残念なことに、植木算の本質がなにもわかっていません。(正解はもちろん81です)

 

カリキュラムが進むと形が変わります。

 

問題 20から100までの整数のなかで4の倍数はいくつありますか?

 

まず、(100-20)÷4は最悪です・・・。

 

普通は、このように考えます。

100÷4=25

19÷4=4…3

25-4=21

答え 21個

 

これは「数の性質」という単元にはいりますが、発想のもとは植木算をつかっています。

なぜ19がでてくるのか小4で説明できる生徒はとりあえず安心です。

 

ところで、優先順位の第1位はなんでしょうか?

 

それは一か月間、塾に通い、学校の勉強よりはるかに難しいことを学んだことを褒めてあげることです。

まだ現実的には小3です。

「対頂角・同位角・錯角」は公立中学1年生内容、「場合の数」は公立小学6年生内容です。

はるか数年先の内容を知っているだけでも、素晴らしいことではないかと思います。

今の時期から<結果主義>に陥り、「なんで、こんな点数しかとれないんだ!」と叱るなどそもそも論外です。

 

 

 

 

新刊、書店でもAMAZONでもかなり売れております。

本屋巡りをしていますが大型書店にいけば、必ず並んでいます。

去年の一年間、ほんとうに力をいれてつくった本なので高い評価をいただけて嬉しいです。

 

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あたたかい日で嬉しいパピヨンくん

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SAPIXの小3の生徒の指導依頼が数件あったときに「4~5年の先取り学習だけはやめよう」と思いました。
 

3年生でつるかめ算、速さ、食塩水をやっても100%忘れる。それに翌年、集団授業でもう一度同じ説明を講師からされるので、その時間が暇になる。「個別指導はあくまでサポート、主軸は集団授業です」(だって集団講師に教わっている時間のほうが圧倒的に長いのですから)

もうひとつの理由は「先取りしても意味は特にない」からです。小6になると小5までサボっていた賢い子が本気を出しはじめます。大手に勤めていたときは、毎年そういう現象をみていました。

計算力やパズルは大事。

だけど何か個別指導でしかやれない「わくわく楽しめること」をやりたい



そういえば、自分が小学生のとき「図画工作の時間は楽しかったなあ」と思い出し、中学受験で出されそうな立体図形を方眼紙で一緒につくるのはどうだろう。セロハンテープもノリも使わない方法で。
思いついたのが、この糸一本による立体図形の作り方。算数興味ない子でも工作なら興味をもってくれました。





こんな「現場からうまれた指導法」が書籍になりました。

楽しみながら、お子様と一緒につくってみてください。
紙と糸だけで試行錯誤する時間。(男子だと特に、忍耐力とていねいな作業が必要ですよ)
つまりデジタルからアナログに戻る時間は「充実した時間」になると思います。

「あーでもない、こーでもない」こんな経験的な記憶はけっこう残っているものなんです。



本ができたワン!





 

2月20日(木)に、はじめての自著が学研より全国出版されます。

受験脳を作る『展開図の攻略 立体図形がうかび上がる!』というタイトルです。

すでにAmazonの予約が始まっております。

https://amzn.asia/d/dSZ0EL

表紙はこのように「ふぞく教材」が見えるようになっています。

中学受験によくでる立体図形であり、子どもが楽しめるものを選びました。

ただ、工作して終わるのでは受験勉強ではありません。

「工作をしながら問題を解く」という私の指導方針をそのまま反映した問題集がつきます。

小3レベルからはじまり、関東の御三家・受験の最高峰である灘中学の問題まで載っています。
無理のないように4段階に分かれています。
「どの学年の子が手に取っても、使える。どの学力層でも、やる価値がある。」
これが問題作成の基準となっています。まずは、百聞は一見に如かず。この動画の前半を見てみてください!
(後半の私の話は無視してください💦)

 

<進学校>

開成中 1名

はじめて会ったとき「このプリントを解いてみて」と言われてから、1分も経たない時点で「君は合格する!」と言ってしまいました。しっかりとした筆記と軽妙な筆致のバランス。三島由紀夫文学を読みこなす文理融合の道を進む俊才!がんばれ!

 

慶應義塾中等部 1名

この学校の2次合格は途方もなく難しいです。見事、難関試験突破おめでとう!

『見よ精鋭の集うところ、列日の意気高らかに 遮る雲無きを』(カレッジソング「若き血」) 

陸の王者・慶應義塾にようこそ!

 

渋谷教育学園渋谷 1名

最後まで月刊誌『中学への算数』への投稿をやめなかった。最後まで、受験算数を楽しみ続けた。

そのまま数学の道へ進め!数学オリンピック出場へ!!

 

<その他合格校>

栄東中  3名(東大含める)

東邦大東邦 1名

市川中   3名 全員合格

渋谷教育学園幕張  1名

渋谷教育学園渋谷  2名 全員合格

慶應普通部 1名

聖光学院 1名

 

今年は3名と小6は少なかったのですが、全員SAPIXα1在籍で中学受験に臨みました。

開塾以来これほどの秀才があつまった年度はありませんでした。その分、わたしが鍛えられたのかも知れません。

保護者の皆様、お疲れさまでした。合格おめでとうございます!

 

 

 

中学受験、大学受験ともに最終授業が全員終わりました!

 

みんな

自信をもって

たくさんの白星を!

 

市川中学、3人中3人全勝!

渋幕突破!

そして、

大学受験生も私大医学部に2校一次試験突破。

面接がんばれ!

 

 

 

坂道をどんどん進んで

そろそろあの場所

たどり着いたパピヨンくんの勇姿

 

受験生みんながんばれ!!!

栄東中学Aの入試が終わったころですね。

生徒たちも全員受けました。

 

『二月の勝者』という人気漫画があります。

この作品の筆者は、首都圏の中小塾から四大大手塾まで、ほぼすべての塾に取材を重ねて執筆しています。

中学受験現場のあまりにリアルな描写。私のような講師にとっては現実の生徒と重なることも何度もあり、感情が高ぶり、読んでいて胸をえぐられるような思いになることがありました。

 

さて、この漫画は全21巻ですが、物語のクライマックスである「中学受験本番」、つまり1月の入試が描かれるのは何巻からなのか、ずっと気になっていました。最終の20巻から21巻あたりで描かれているのではないかと予想していましたが、実際には14巻から1月の入試がスタートします。

 

なんと物語の約3分の1が、1月10日から2月6日までの受験期間に集中して描かれているのです。
実際の受験生に置き換えると、いま受験の3分の2が終わった段階にあたります。

 

この期間が物語の中心に据えられていることからも、中学受験における本番の厳しさと重みが、どれほど大きなものかが伝わってきます。これから本当にいろいろなことが起こります。漫画を引き合いにだして「大げさだ!」と思われるでしょうが💦


1月。

ほとんどのご家庭において、生徒は学校に行きません。この傾向はコロナ以降は特に顕著でしょう。

X(旧Twitter)では、この対応について賛否が分かれています。

しかし、小学3~4年生から積み上げてきた努力を、インフルエンザで台無しにされるリスクを考えると、わたしは休むのは至極賢明な判断だと思います。

最後の1か月が一番伸びる時期。多くの講師が口をそろえて言いますが、営業など抜きにしてこれは「事実」です。

今年の小6の生徒たちは、これまでで最も優秀。
全員アルファ生。入塾テストはありません。15年間この仕事をしてきた中でも、初めての経験です。

「君はもう『追われる身』。だから、むしろ相手が追いつけないほど突き抜けて走りぬけよう!。」

みんなに1人ずつ、家でやるべきことをしっかりと伝えました。

 

あと1問!

あと1問だけ!

がんばれ!がんばれ!!!

 

かなり売れている新刊です。読み終わりました!


当たり前ですが、この種類の本はその塾の教え方の良い面しかかかれていません

悪いところを書くはずがないです。

・・・どうせ塾の宣伝でしょう?と思いましたが、仕方がないから一応読みました。

 

結論

受験算数の指南書として「最高レベルの良書」です!読んでください。おすすめします。

 

現場の講師しかわからないレベルで具体的に書かれています。相当な取材を重ねていますね。

 

どういうことかというと・・・

例えば「アナログ時計を読もう」の章。

算数の「割合」の感覚のもとはアナログ時計にあるという話が書かれています。

現場にいる指導者として、この話はよく理解できます。

 

実は数年前から「短針」と「長針」の動きを知らない子が増えてきています。小4と小5。「短針が動いているという事実」を認識していない子が多いです。

そんな馬鹿な!嘘でしょう?いや、ほんとうです!笑

SAPIX生のなかで、ある程度賢い生徒でも「長針だけが動いていて、短針は止まっている」と勘違いしている子がかなりの数存在します。はじめは「この教室だけかな?」と思っていましたがそうでもないのです。

 

子どもをとりまくメディア環境が変化したせいでタブレットしか見ないので、アナログ時計が日常生活のなかにないのです。いまはスマートウォッチをつける子もたくさんいますよね。

 

ここからは本のなかに書かれていないことですが、少し入試問題を見てみましょう。

どの塾に通っても習う「時計算」の基本問題です。

ふつうの時計の傾きをかえたものです。これが8時15分に見えるという生徒が一定数います

私「そうみえるけど、短針が動いてるよね?

 160ー30×5=10度 

 ほら、10度短針が動いているよ」

生徒「えっ、短針って動くの?」

私「・・・」

こんなやりとりを何度もやっています。指摘されて、「ああ、そうか。だったら10÷0.5をしなきゃね」と返答できる子が減っています。

 

このレベルならまあ、修復できる(解けるようになる)のですがなかなか根深いものがあります。

 

なぜアナログ時計が割合感覚と密接につながっているのかというと

算数のできる子は「15分(3時の位置)」⇒「全体の4分の1」=「0.25時間」と一瞬で考えているので、いちいち頭のなかで60倍して計算をしているわけではないのです。

 

逆に、ホワイトボードに「4.25時間は□時間△分です」という文をかきます。

もしも小6の時点で、4時間25分と答えているとかなり出願できる学校の幅がせまくなります。

 

また、この本のいいところは、コツコツ型とひらめき型の学習観に分けて考察しているところです。

努力肌と天才肌といいかえてもいいでしょう。または、解法力型と思考力型でもいいかもしれません。

大学受験まで通じるとても重要なことが書かれています。

「思考力が大事!」とかそういう浅いレベルのはなしではないところがこの本の白眉でしょう。

 

SAPIXに通っていなくても、「はじめの一冊」としておすすめします。

全体的なバランスのよい、保護者視点の良い本でした。

車から景色を楽しむパピヨンくん。