みんな、よく頑張ったね!!! | 中学受験算数「やまもと算数・数学塾」(山本尚武)

中学受験算数「やまもと算数・数学塾」(山本尚武)

完全マンツーマン指導。JR御茶ノ水駅前にある中学受験算数、大学受験数学塾。

【男子】
麻布(進学)
巣鴨中(進学)
渋谷教育学園渋谷(1次)(進学)
【女子】
市川中(1次)(進学)
専修大松戸(進学)
日本女子(進学)
東京農大一(進学)

その他の合格校(注:複数の合格者のいる学校は、上記進学先を含めます)
慶應中等部(1次) 1名
盛岡白百合 2名
栄東中A  2名
恵泉 1名
獨協埼玉 2名
浦和明の星1名
佐久長聖 2名
淑徳与野 1名
香蘭 1名
広尾学園2次 1名
国府台女子   1名
市川中       2名
昭和秀英2次 1名
東邦大東邦   1名
渋谷教育学園渋谷 2名

SAPIX生 6名
早稲田アカデミー生 1名
 

予想はしていたものの、今年は中学受験バブルの様相を呈しており、1月校からSAPIX合格可能性80%の生徒たちの「予想外の不合格」が相次ぐ事態となりました。これからますます中学受験人口は増加します。来年はさらに、激しい中学受験となることを今から覚悟して新小6の指導に当たります。私からは、驕りでもなんでもなく本番の試験の点数から、「すべての生徒の算数の力をかなり上げた」と言い切れる受験でした。

生徒達は本当によくがんばってくれました。

みんなのことが大好きです。

生徒達のがんばりを誇りに思います。
最後の1週間は電話越しに不合格のときには一緒に泣き、合格のときにも一緒に泣き、そして笑いました。
教え子達を心から尊敬します。

 

 

この季節、受験生を見ながら、いつも大好きな長編詩「雪柳」を思い出します。大学受験生のときに使った参考書のあとがきにこの詩が載っていました。

 

 

 

 

雪柳

 

「光」が噴き上がっていた。「命」が噴き上がっていた。 

「咲きほとばしる」と言うべきか、抑えても抑えても、 抑えきれない春のエネルギーが、 

真っ白な「光の噴水」となって、勢いよく湧き出していた。 

 

雪柳は「雪」であり「花」だった。「冬」であり「春」だった。 

光の中に、春と冬が溶け込んでいた。 まるで、希望と苦悩が渾然一体になっている 青春時代のように。 

 

青春は、苦しい。悩みばかりだ。 

しかし、悩みがあるから、心は育つ。 

うんと悩んだ日々こそ、一番不幸だと思った日こそ、 あとから振り返ると、 一番かけがえのない日々だったとわかるものだ。 

だから苦しみから逃げず、苦しみの真ん中を 突っきって行くことだ。 

それが森を抜ける近道だからだ。 

寂しければ、その寂しさを大事にすることだ。

 寂しさや悲しさを、遊びなんかで、ごまかすな。 

使い捨てるな。 耐えて、耐えて、自分を育てる「こやし」にしていけ。 

 

逃げたくなることもある。でも、雪柳は動かない。 

雨の日も、寒風の日も、じっと自分の場所で 根を張って頑張っている。 

頑張り抜いたから、みんなのほうから 「きれいだねぇ」と来てくれる。 

人間も、魂の根を張ったところが「自分の故郷」になる。 

完全燃焼したところが、心が安らぐ「自分の居場所」になる。 

 

私は、みんなにお願いした。 「お父さん、お母さんを大切に」 

君たちが生まれる時、どんなに、お母さんがたいへんだったか。 

あなたが大きくなるために、両親は、どんなに疲れても、 眠れなくても、大事に面倒を見てくれた。

苦しい仕事にも耐えて働いてくれた。 

あなたが初めて声たてて笑った時、初めて歩いた時、 

どんなに両親は幸せでいっぱいになったか。 病気になったとき、

どんなに、おろおろと心配したか。 

 

感謝できる人は幸せな人だ。 

 

雪柳は太陽への感謝を忘れない。 太陽は、いつも惜しみなく光を注いでくれた。

 いつも、ありのままの自分を、そのまま受けとめ、 光で包んでくれた。 

だから今、雪柳は「太陽への恩返し」のように、 明るく周囲を照らしている。

 

人間だって、花と同じように、光がいる。 

人も、人から大事にされないと、心が枯れてしまう。 

だから君が、みんなの太陽になれ。

 

 人間だって、花と同じように、水がいる。 

自分で自分を励ましたり、喜ばせたり、 心を生き生きさせないと、心は枯れてしまう。 

自分で自分を励ませる人は、すてきな人だ。

人のつらさも、わかる人だ。 

自分で自分を喜ばせる言葉を、強さを、賢さを! 

落ち込んだ心を、よいしょと自分で持ち上げて! 

自分で自分を好きになれないと、人だって愛せない。 

 

記念撮影を終えて、私は雪柳に近づき、カメラを手にした。

 天をさして咲く花もあれば、地を向いて微笑む花もあった。 

それぞれの個性が集まって、光の束になっていた。 

そして雪柳は、すべての力を、ただひとつのことに傾けていた。 

 

天から与えられた自分の生命を生ききること。 

自分が種子として持っていたすべてを、表現しきること。 

自分本来の姿へと開花すること。それ以外、何も願わなかった。 

ほかの花と自分を比べようなんて夢にも思わなかった。 

人が自分をどう思うかなんて、どうでもよかった。 

自分にできるかぎりのことをすること、それしか思わなかった。 

 

今、だれもが個性、個性と簡単に言う。 「自分らしく生きる」と言う。

でも本当は、それは茨の道である。 みんなと同じようにしているほうが楽だからだ。 

 

柳のようにしなやかな雪柳の枝に、無数の星が光っていた。 

無数の宝石で飾られた王冠のようだった。 

そう、自分の道を歩み抜いた人は、だれでも英雄だ。

 「みんなが一等賞」なのだ。宝冠の人なのだ。

 

だから「自分にできないこと」ばかり数えて落ち込んだり、 

文句言ってるなんて愚かだ。 「自分にも今、できること」が何かある。必ずある。 

 

それを、やり抜く人が偉いのだ。

その人が最後は勝つ。 

 

雪柳は敏感だった。 だれかが通り過ぎただけの風にも揺れる。 

あなたも、恥ずかしがり屋なら、そのままでいい。 

無神経になり、デリカシーをなくすことが 「大人になる」ことじゃない。

 コンクリートみたいに固い花はない。 

 

花は、みんな柔らかい。初々しい。傷つきやすい。 

人の思いに敏感なままの、その心を 一生咲かせ続ける人が、本当に「強い」人なのだ。 

 

運命は外からやってくるんじゃない。 君の心の中で毎日、育っているのだ。 

毎日がつまらない時。 それは自分が、つまらない人間になっているからかもしれない。 

人生をむなしく感じる時。 それは自分が、からっぽの人間になっているからかもしれない。 

人生に、うんざりした時。 人生のほうが君にうんざりしたと言っているのかもしれない。 

 

人間は結局、自分自身にふさわしい人生しか生きられない。 

だから、成績は中くらいでもいい、人間が大であればいい。

頭がいいとか悪いとか、成績だけで分かるものじゃないし、 生きる上で大したことではない。 

ただ、自分が「不思議だ」と思う疑問を大事に追求することだ。 そのことを考えて、考えて、考え抜くことだ。

 そして、いざという時、真理と正義のためなら、 自分を犠牲にできる人になれ。 

そんな人が一人でも増えた分だけ、この世は美しくなる。 

 

世界のどこかに、君にしかできない使命が、 君の来る日を待っている。

指折り数えて待っている。 待たれている君は、あなたは生きなければ! 

めぐりあう、その日のために! 

 

輝くためには、燃えなければならない。

燃えるためには、悩みの薪がなければならない。 

青春の悩みは即、光なのだ。 

雪柳も、冬の間に積もった冷たい「雪」たちを、 枝から染み込ませて今、「花」に変えて 噴き出しているのだろうか。 

中国では、その名も「噴雪花」という。           

 

 

みんな合格、本当におめでとう!!!

 

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