更に、香港での生活を遡ると、違う問題事件に行き当たる。

 

2009年の初めの頃だと思うが、自分の部屋が火事に遭った。その証拠写真は残っている。自分が火事の処理の費用を払うことに納得が行かず、裁判になった時のために証拠写真を撮ったので、それは今でも残っている。そこから1-2ヶ月ほどの間、管理会社と費用分担をどうするかを議論したが、結局、裁判になることはなく、彼らが全てを支払った。

 

火事が起きて、その負担を管理会社の保険の範囲で行うことはあり得るが、あり得なかったのはその火事の様態である。その火事は自分が東京に出張している間に起こり、帰って来た時には既に鎮火していた。自分がいない間に問題が起こり、自分がいない間に問題は解決していた。

 

その時は一週間ほど日本におり、香港に戻って来て部屋の扉を開けると焦げ臭いにおいがした。全く意味が分からず、キッチンのドアを開けると、キッチンだけが半焼していた。キッチン自体は完全に燃えていたが、キッチンルーム全体への延焼は限られていて、その部屋中がすすだらけになっていた。

 

その原因は換気扇の脱落のようだった。換気扇がキッチンの上に落ち、羽が溶けたようになっていた。落ちるときに回転したまま何かに当たり、火が着いたようだった。あるいは、回転している間に何かに当たり引火し、そのまま脱落したようだった。

 

ただし、不思議なことに延焼はしていなかった。幸か不幸か、燃えたのはキッチンだけであって、他の部屋は無傷だった。いろいろ理由を考えたが、そのときの解釈としては、キッチンルームが閉め切られていたため、十分な酸素がなく、一部は燃えたものの、その時点で酸素を使い果たし、その他の部屋にもマンション全体にも燃え広がらなかったと考えた。

 

今から考えると、人はなるべく普通の答えを探し出すものだなと思う。諜報機関の工作であれば、そのような複雑な説明すら入らない。それは電波工作も同じで、それは物理的に説明できるが、その事実を受け入れない限りは違う形で合理的な説明をしようとする。スパイが電波操作によって犯罪行為を行ったと考えるのがどれだけ自然な場合であっても、それは馬鹿げた陰謀理論であり、可能性の中から閉め出される。

 

実際に、この火事は全体の工作の中で重要な意味を持っている。と言うのも、自分が工作活動を受けていた家に引っ越した理由の1つは、この火事が起こったからである。火事がなければ引っ越す必要もなかったが、火事があったせいで、次の家賃の提示がかなり上昇すると思っていた。それは火事の処理費用を管理会社が払ったからである。

 

つまり、2009年時点で、既に自分を嵌めようという動きがあったという証左である。もちろん、どこまで嵌めようと決めていたかは分からないが、少なくとも、彼らが工作を行い易い環境に自分を置く必要があり、その一環として、この火事が起こった。

 

 この火事は間違いなく中国の諜報機関が行っている。火事が起こっているのにアラームも鳴らないのは、自分の部屋のアラームを止めるだけでは無理で、周りの部屋も含めて、マンション全体を抑える必要がある。その工作は中国の諜報機関以外でも可能であるが、そこは香港なので、中国の諜報機関はこの顛末を確実に知ることになる。つまり、中国の諜報機関は間違いなくこの火事に絡んでいる。

 

 問題はCIAや公安がどこまで絡んでいたかである。自分の住む家を変えさせたということは、拷問を含んだハードな手段を最終的に利用することも考えていたことを意味する。そして、それにはCIAや公安も絡んでおり、最初から中国の諜報機関が独自に考えていたとは思えない。つまり、対象者を始末するかアセット化する際には、常に強硬手段を取る場合があり、今回の場合に関しては、彼らの共同オペレーションとしてこの火事工作が行われた可能性が最も高い。

 

 実は、これ以前にも自分を犯罪者に落とそうとするオペレーションは存在した。しかし、彼らの思惑に反して、自分がそれに掛からなかったために、この2009年辺りから強硬手段の採用を考え出した可能性が高い。特に、日本の公安による政治的な工作はこの辺りから更に過激になっており、これらは軌を一にする行動だと思われる。

 

 自分に関して言うと、その後もいろいろあったものの、結局、彼らの工作には落ちなかった。そのため、彼らの手段は更に過激になって行き、それが暗殺や拷問に至って、ほぼ隠せるようなものではなくなり、その結果として、逆に、彼らが過去に行っていた多くの犯罪行為も露見することになった。

 

ただ、自分には分からないことがある。公安とCIAがどうしても自分を始末する必要があった理由を自分はもう既に知っていて、それが故に、彼らは自らの犯罪が露見するリスクを負ってでも、自分を追い込もうとしたのは分かっているが、どうして、中国の諜報機関がここまでの共同オペレーションをやったのかが分からない。最終的には彼らの悪事も露見し、役職を追われるどころか刑務所の中に入ることになったが、実はまだ自分の知らない事実があるのかもしれない。

 

 

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