朝鮮大学校グラフィティ〜伝説の大阪4重唱 | ヨンさまブログ

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とある焼肉屋のおやじです。

私の朝鮮大学校在学中最も脚光を浴びていたのは何と言っても大阪朝高出身の男子カルテット、
伝説の「大阪4重唱」(오사까4중창と当時我々は呼んでいた)。

校内で何か催しがあるたびに彼らが舞台に上がっては朝鮮歌謡を歌うのだが、この四人が舞台に上がるのを我々朝大生達はいつもとても楽しみにしていたのだ。
アルト、テノール、バリトンの絶妙なハーモニーで

여보〜서 동무네들〜🎵
말씀 좀 무릅시다〜🎵

と始まると歓声が湧く、
(曲名何だっけ?思い出せない、최령감네 평양구경はちょっと違うんだよなぁ、誰か思い出して!)

メインボーカルのソロパートの合間に他の3人が出すアレ音楽用語で何てゆーのか知らんけど、

ほら、えーと、ドゥーアップみたいなヤツ、
 
여기〜도새집 (새집)
저기〜더 새집 (새집)
の2番目の새집でハモるようなヤツわかるよね?
その朝鮮歌謡版ドゥーアップが、もうね、絶妙に上手いわけなんです。
歌い終わるとチェチャン(再唱)アンコールの嵐。
(韓国のバラエティー番組でサムジヨン楽団が紹介された時解説者が「北ではアンコールという言葉が無くて「タシハラ(もう一回やれ)と言う」と言ってたけどバカなの?「チェチョン(再請)」というアンコールの言葉がある事すら知らない)

4人のうちの2人が歴史地理学部の同級生という幸運。
そのうちの一人はアイルトン セナに似た彫りの深いイケメンで(当時はイケメンという単語はまだ無かった)女子達にモテモテだった。

その2人に大阪朝高の校歌(수령님께 충직한 아들딸이 되렵니다)を歌ってもらった事があるんだけど、特に3番、

이 고장에 그어디에 이런학교 또 있으랴

교실에서 마주뵈는 生駒에 물어보니

이땅이 생겨나서 오랜세월 흘렸으나

아직도 보지못하 머리숙여 말한다네 

(こんな学校他にあるものか?
いつも教室の窓から見える生駒山に尋ねてみると
この地が誕生して幾千万年経つけど
未だかつて他に見た事ありませんと頭を下げて言うんだよ)

当時の大阪の同胞達の気持ちを情感たっぷりに歌うわけ、

もうマジ泣ける、

「無償化裁判」で大阪朝高が一審で勝ったときはマジでその時の歌声を思い出したよ。

歌詞に「首領様」ってあるよ、その理由わかる?

当時、同胞達の手弁当で運営されていた朝鮮学校は日本政府と韓国政府に援助を申請した、でも、全く無視された。ちなみに使用していた旗は太極旗だったにも関わらず李承晩政権に至っては「日本に住むんだから日本人になれ」的な返答だった。
そこに朝鮮民主主義人民共和国から援助の手が差し伸べられた。
当時の同胞達の胸に「金日成将軍」が刻印されて当然ではないか。
援助金に思惑があろうが無かろうがビタ一文出さなかった当時の韓国政府や日本政府がどう非難しようと全く意味のない事だと私は思う。

あれから30年以上経ち政治家や有名人達が公然と差別を奨励するこの国で今年の卒業式でも大阪朝高の校歌を生徒達がたからかに歌っているその姿に이런학교 또있느냐?と私は머리숙여 말합니다。

おそらく日本の人口の99%は朝鮮学校の歴史を全く知らないと思う、だけど批判だけは一丁前にするよね、
あとそれに便乗する在日の多くは朝鮮学校を見た事が無い、あるいは見た事があってもほんのちょっとだけ。
これが私個人の感想。
だから元朝鮮学校生徒が書いた朝鮮学校叩き本がありがたがられるんだろうね。

次回「日本語厳禁」に続く