そもそも朝鮮半島のお葬式というのは賑やかに行うのが礼なワケなんです。
一世のうちの父親も生前
「人が死んだ時は賑やかにやるのが朝鮮人の礼儀だ」と言っていたものである。
うちの父親が咸鏡北道出身という事を考えると南北共にそうなのではあるまいか。
現在の以北の葬式がどうなのかは全く知らないが、
遺族達が悲しみに打ちひしがれ泣いてばかりいると故人は心残りであの世に行けないというワケなんです。
遺族達は故人が心置き無く旅立てるように賑やかに送って上げる義務がありそれが孝行であり礼儀なんです。
在日のお通夜が花札をしたり夜通し酒を飲んで賑やかに過ごすのもこの朝鮮半島の習慣の名残りなワケなんです。
弔問客も悲観にくれすぎる事は非礼に当たります。
深い悲しみを堪えて健気に来客を迎える遺族達よりも悲しむ事は遺族の心情と立場を考えない浅はかな態度に当たるワケなんです。
2002年日韓ワールドカップサッカー準々決勝の韓国対スペイン戦
韓国では多くのお葬式会場でサッカーのテレビ中継を流しました。
そして韓国が「4強神話」を達成した時、遺族と弔問客は大喜びの歓声を上げながら故人の旅立ちの花向けとしたエピソードは余りにも有名です。
堅苦しい冠婚葬祭の間中ずっと神妙にしてるのは中々辛いですよね?
それを軽減する為の知恵ではないかと故人的には思うわけなんです。
冠婚葬祭の時におっちょこちょいのすっとこどっこいの親戚の叔父さんや、すごいおしゃべりの叔母さんが登場すると場が持ち和みホッとする事ありませんか?
とは言え遺族達はとても忙しくて大変です、
ひっきりなしに訪れる弔問客の接待、
そして一晩中祭壇のロウソクの火が消えないように寝ずの番をしなければならないのは日本と同じ、てゆーか現代の韓国の葬式はかなりの部分が日帝時代の日本の影響を色濃く残しているのだ、というか総督府の指示。
喪服、花輪、喪主の腕章、ご遺体に着せる仏衣(韓国では수의と言う)
等は元々朝鮮半島には無い習慣だったワケなんです。
ここまで、なんか知ったか振りして書いてますが、韓国語wikiにそう書いてありまして、私がわかるわけないでしょ!
葬式あいだ中、子供達はちょっと楽しそうだ、いろんなお客さんがやって来るし、
ソウルの従兄弟達とも会えるし、日本から来た外国語を喋る親戚達が親しげに話しかけて来て珍しい日本のお菓子をくれるのも嬉しい、子供達はそれで良いのだ。
ひと段落して向こうの従兄弟達と酒盛りをする、
従兄弟が見せてくれたスマホの画像に驚く、
ストロベリーちゃんのハラボジ(祖父)の土地に追悼碑が建てられている。
ハラボジのその土地で4.3事件の大虐殺が行われたのだ。
その犠牲者の追悼碑である。
従兄弟の軍隊時代の写真も見た
凛々しい軍服姿がまるで「太陽の末裔」のようだ。
そう言えば私の優しい北の従兄弟も人民軍だった、
しかし現実は南北の優しい従兄弟達は敵なのだ、
従兄弟に尋ねる
誰に投票したの?
「もちろんシムサンジョンですよ!」
「僕はムンジェイン、シムサンジョンに入れたかったけど彼女じゃ勝てないから」
リベラルな家系なのだ
スマホで北の親戚の画像を見せる
「これどこですか?」
「30年前のハムンだよ、日本から帰国したイモの家族達だよ」
「離散家族かあ」
10年前のチャグナボジと同じ事を言ってる、、、
次回Ⅵに続く