ああ、これが済州島か
風と海女と岩
ミカンとチェジュポン
三別抄の反乱と4.3事件
金石範、梁石日、和田アキ子、チェ ホンマン、そして「踏んづけてやりたい」呉善花も済州島にゆかりのある人々だ。
そんな感慨をストロベリーちゃんがブチ壊す、
「早く着替えて」
「え?ここで?式場で着替えるよ」
「あかん、いややねん!ちゃんとした服装で行ってくれないと、それに着替えるところ無いかもしれないし、私の夫がチャラチャラしてるように見られたくないねん!」
「え?この服装チャラ男なの?
それに式場に更衣室が無いわけないじゃん」
とわたし
「わからんやん!」
「でも、日本から取り急ぎ駆けつけたんだから、この格好で大丈夫だよ、ビシッと決めて行った方がむしろ準備して待ってました、って感じでよくないよ」
「アカン‼️」
「固陋な形式主義者!」
南北の戦端に先立って、まさかの夫婦の戦端が開かれた!
取り敢えずワイシャツだけ着替える、
チェジュ空港でタクシーを拾う
正面に漢拏山がそびえる、
ああ、これが韓国最高峰の漢拏山かあ、
、、、白頭から漢拏まで
という統一歌が頭の中をよぎる、
、、、천만년 수놓아가도 끝없는 행복
제주도 끝까지 비쳐나가세
伽耶琴併唱「錦寿剛山わが祖国を縫いましょう」の歌も저절로出てくる、
タクシーの中で考える
式場に着いたらなんて挨拶するべきか、
まさか「アンニョンハセヨ(ご機嫌いかがですか?)」なんて言ってはならないだろう、「アンニョン」なわけないから、
やはり「初めてお目にかかります、お悔やみ申し上げます」だろうか?
「チェジュ市世界女性会議開催」の横断幕
U20男子サッカーワールドカップ韓国大会関係の告知物は皆無のようだ、
車が多い渋滞だ、
ようやく式場に着く
花輪が所狭しと並んでいる
日本で言うとパチンコ屋の開店の時に並ぶ様な花輪だ、ただし色彩は白と黒が基調た。
済州島の従兄弟達が出迎えてくれた
「アンニョンハセヨ‼️」
え、今、アンニョンハセヨって言ったよね?
「メヒョン(姉の夫の事、チャヒョンとも言う)わざわざ東京からありがとうございます、동영상 잘봤어요!(ビデオレターとっても良かったですよ)お腹すいたでしょ?さあ、みんな上にいるので先ずは食事して下さい」
え?先ずは焼香じゃないの?
食堂に案内される
凄い人‼️
済州島の住民の半分くらいここに集まったんじゃね?くらいの勢いで人がごった返している。
因みに済州島の人口は約55万人である、
日本では考えられないが3分の1くらいの人は喪服を着てないしノーネクタイの人さえいる。喪服を着てない身内もいる。
服装よりも式に駆けつける事の方が重要なのだそうた。
直系の子供達は私服で儀式に参加している。ただし高校生は制服だ。
更衣室で着替えて食堂の席に着く。
韓国朝鮮は客が来たら先ずは食事なのだ。
老若男女を問わず「ごはん食べた?」或いは「メシ食った?」と言うのは挨拶なのだ。
私の祖父母は生前私の顔を見る度に
「밥먹었나?(ご飯食べたか?)」
と必ず聞いた。
次々と身内が笑顔で挨拶に来る
「アンニョンハセヨ」
全員必ずアンニョンハセヨで始まる
「アイゴ、はるばる東京からありがとうね」
そして私に向かって必ず言う
「ビデオレター本当に良かったよ」
全員観たらしい、
MAXこっぱずかしい‼️
「国民の力で新しい大統領を迎えて新しい韓国に生まれ変わった事を心から祝福します、のくだりに本当に感銘を受けたよ」
ああ、そう言えば、そんなキザな事言ったっけ、
済州島の砂浜の奥深く潜ってしまいたい衝動に駆られる、
韓国の葬式は日本のお葬式のように暗く緊張した感じではなく、むしろみんなが久々の再会を喜んでいて笑顔が多く明るい雰囲気だ。
神戸のチョナン(妻の弟)達とも4年ぶりの再会で心が弾む、
韓国ではそれで良いのだ。
あちこちで話の花が咲いている。
韓国ではそれで良いのだ。
夜の7時を過ぎても済州島はまだ明るい
本来なら日本と30分の時差がある
日帝時代に日本の時間に合わせられたのだ。
因みに朝鮮民主主義人民共和国は最近時差を日帝時代以前に戻した。
だから現在、南北朝鮮間で30分の時差がある。
日が暮れていよいよご焼香とチョル(礼)の儀式だ。
「メヒョンもこれ被って兄さん達と一緒にやってください、今日と明日の出棺の日は終わるまで脱がないで下さい」
と言われてローマ法皇が被るようなタテ長の帽子を渡された。
え、いきなりですか?
全く韓国の葬式に無知の私にですか?
しかもデカすぎてブカブカだ、
チョルする度にポトリと落ちる
恥ずかし過ぎる!
祭壇の前で4人揃ってチョルする、
息を合わせるのが難しい‼️
脇汗びっしょりだ
次回 Ⅴに続く