窓から下を見るとソウルの南山が見える、
余談
学生時代「南山の青い松(남산의 푸른소나무)」という朝鮮独立を願う歌を習ったが、私は以前ソウルの南山かなあ?と思っていた、しかし実際はその南山とは違うらしい、「南山」は朝鮮半島各地にあり「青い松」の南山は平安南道のモランボン近くにある南山のことだそうだ。
高層ビルと教会とグリーンの屋上が多いソウルの街並みが徐々に迫ってくる。
金浦国際空港に着いて国内線に乗り換え、
パスポートを持ってウロウロしていると若い女子職員が笑顔で近づいてきて最寄りの機械に入力してくれて後はカウンターに行くだけ、本当に親切だ。
正社員なのか非正規労働者なのかわからないけど「新大統領がもうすぐあなたのために動いてくれるからがんばれ!私もがんばるから!」と心の中でエールを送る。
1989年に墓参団で初めて韓国を訪れた時、
周囲の人々は
「韓国では日本製の時計をはめるな、後ろからバイクで鎌で腕ごとぶったぎられる!」とか
「後ろから不意に「トンム、トンム」と秘密警察に声掛けられたら無視しろ!振り向いたら最後「北のスパイ」容疑で連れていかれて拷問される」
「綺麗な女性が話しかけてきたら、それはハニートラップだから気をつけろ!」
という都市伝説をみんなが真面目に信じていた、まるで今の日本のように、
実際にはそんな事は何一つ起きなかった。
しかし時計の話は韓国からベトナムに舞台を移して今でも健在のようだ。
空港にはマシンガンのような物を手にした2人組の軍人達がパトロールをしている、
「太陽の後裔」のようだ。
大韓航空済州島行きの国内線に乗り込む、
やはり搭乗員は綺麗だ、
大韓航空女性搭乗員が髪に刺しているアルファベットIの大文字の筆記体を横にしたような、ピン!シャキッ!とした感じのリボンがチョーかわいい!私も欲しいくらいだ。
離陸して窓の外を見る
インチョン国際空港が見える
直ぐに黄海だ、右折すればものの5分で以北だ、てゆーか肉眼で黄海道の島々が見える。瀬戸内のような入り組んだ美しいリアス式海岸線と点在する無数の島々はまるで朝鮮画の絵のような景色だ。
私の従兄弟達は以北にいる、その私が今人生のパートナーの従兄弟達に会いに済州島に向かっている、感慨が深い。
10年前に我々の子供達を見て「この離散家族達よ」と呟いたチャグナボジの姿が思い浮かぶ。
と、あれこれ考えに浸っていると
「お飲物何がよろしいですか?」の声
(チャインピョを若くしてさらにイケメンにしたような搭乗員がキラキラした笑顔ビームをストロベリーちゃんに、これでもか‼️ってくらい浴びせている、確かにお肌には良さそうだ、
青年の若さを全て吸い尽くしそうな勢いである)
別に何でもいいじゃん、いつもそんなにこだわんねえだろ?!
と横目で見る私を尻目に、
「オススメは何ですか?」
出た‼️無理矢理言葉のキャッチボール‼️
そしてビールを受け取ると
「チャインピョに似てると言われませんか?」
はにかみながら
「あ、はい、学生時代にちょっと言われたことはあります、、、」
中々青年をリリースしてくれないストロベリーちゃん、
私の事は完全に放置プレイ、、、
上空から全羅道が見える、
私の母方の故郷だ、
海岸線に囲碁版のように整然と並んだ美しい塩田が陽の光を浴びて輝いている。
全羅南道を過ぎたあたりから海上にこぼれたインクのような赤い染みのようなものが点在する、赤潮か?
新聞記事を確認すると温暖化の影響で中国沿岸のホンダワラが枯れて潮流に乗って済州島まで流れ着き悪臭と景観破損で甚大な被害を及ぼしているそうだ。
赤潮は水温の関係で済州島には発生しないようである。
我々を乗せた旅客機が無事済州空港に到着した。
サードの影響か?季節的なものか?
中国人観光客の姿はそれほど多くはない。
コンビニを見物すると
まさか、こんなところで람홍색공화국기に会うとは夢にも思わなかった!
람홍색공화국기 펄펄 날리는
민족교육력사가 펼쳐지는곳
藍紅色共和国旗はためく
民族教育の歴史が開かれる場所
東京朝鮮第五初中級学校の校歌を口ずさみながら我々はタクシーに乗り込む、
次回に続く、