あっと言う間の1週間だった。
本当に濃い濃縮された1週間だった。
THE LAST LESSON
※余談
私が中級部の頃、
最後の英語の授業が
THE LAST LESSONだった。
フランス語での最後の授業の話。
戦争で負けた為に明日からは国語がドイツ語に変わる事を哀しく思うフランス人教師の物語だったと記憶する。
しかし物語の舞台はアルザス地方で元々はドイツ語圏、普仏戦争でフランスが負けた為プロイセンがアルザス.ロレーヌ地方(ドイツ語でエルザス ロートリンゲン)をドイツに取り戻し元々住民が話していたドイツ語の授業を取り戻したに過ぎない、と言うのが本当のところだと何かの本で読んだ事がある。
当時わたしはてっきりナチスに言葉を奪われたフランス人教師の悲しみの話だと早合点していた。
最後の授業の話
「우리의 희망」
「私達の希望」
子供達が一人づつ前に出て将来の夢を語る。
印象的だったのがある男子生徒の夢
「私は幼い時から歌を歌うのが好きです。
将来は歌の技術を磨いて歌手になりたいです。というか歌手になりたかったです。でも現在ウリナラ(祖国)は米帝と南朝鮮傀儡政権の挑発(本当の事、毎年「北朝鮮」の目の前で「やめてくれ」と言っているのにその声を無視して軍事演習を年々強度を高めて強行する、これを挑発と言わずしてなんという?これに異論のある人はおそらくいないでしょう)によって戦争の危機にあります。
だから僕は歌手になるのはやめて人民軍隊に加わり祖国を守りたいと思います。」
もうね、
胸が締め付けられる、
、、、、、
そしてなぜだか僕の番になった、
え?え〜っと
(や、やっべーーー‼️
聞いてねーし!想定外!断じて想定外!)
せ、先生は一所懸命勉強して将来技術者になって在日同胞社会に役立つ人間になりたいと思います、以上です。
しーーーーーーーーーん
は、拍手ねーの?
き、昨日まであんなに盛り上がってたのに?!
パチ、、、、パチ、、、パチ、、
あまりやる気の感じられない散発的な拍手、
明らかに生徒達の落胆した眼差しが僕に向けられている、
その視線が痛い、痛さがパネー‼️
ほら、あの注射の針がチクーって感じのあの細くて鋭い痛み、
注射打つ時の看護師のお姉さんほど冷たい表情ないよね?
看護師のお姉さん注射の時うっすら笑ってるよね?
猟奇的に笑ってるよね?
な、なに、このやっちまった感‼️
授業が終わった、
すると女子生徒が一人やって来て言うではないか、
「ソンセンニンの将来の希望はソンセンニンの自由です、」
もうすでに少女の目には涙が一杯、
「でも私はソンセンニンが日本に帰ったら先生になって欲しいです。先生になって在日同胞の子供達に私達が受けたような楽しい経験をさせて欲しいです、ダメですか?」
そう言ってくる子が何人もいた、
、、、、、
担任の先生に経緯を全て話す
「クラスの子供達はスンテ先生に対する憧れが強いのよ。背も高く(僕は183cm朝鮮では背が高いのとタバコは朝鮮でモテる為のマストアイテムである)てハンサムでユーモアがあって頭も良い」
※いくら何でも褒めすぎである
※炎上しても私の責任ではない
「だから子供達はスンテ先生に在日同胞のヒーローになって欲しいのよね、
あなたのひいおじいちゃんのようにね、
もう一回やってみよっか?
スンテ先生?」
「ソンセンニンね、
もう一度よく考えた、
ソンセンニンは将来学校の先生になろうと思う、
君達がソンセンニンを変えてくれたんだよ」
子供達の眼差に尊敬の光が復活する
僕はこの日を今後「光復節」と呼ぶことにする、
ふと見ると教室の隅に理工学部の主任の先生がいるではないか?!
授業が終わり開口一番
「スンテ君!シカと聞いたぞ今の決意の言葉!
それではそういう事で学部長には報告しておこう!ハ!ハ!ハ!」
い、いや、あ、あれはいきさつ上仕方なく、とは言えず、、、
講堂での送別会を終えいよいよお別れ、
バスに乗ろうとするも
子供達が掴んで離さない、
もうね、まさに「눈물바다」(涙の海)、
「선생님!다시만나요!」
「저희를 잊지마세요!」
「선생님 꼭 편지보낼게요!」
指導員の先生の
「バスが出発する時間です!」の声、
ガン無視!
手を離そうとしない、
最後の泣きそう‼️
ようやくバスに乗る、
バスの中はまるでプチ離散家族再開の後のようだ。
、、、、、
教育実習が終わって2、3日すると子供達から手紙がドッサリ来た。
接待員のお姉さんに
「승태동문 학생들한테서 사랑많이 바든것같구나」
「生徒達にすごい人気だったようね」
と言われて正直嬉しい。
数日後
バスで移動するとクラスの子供達が街の清掃をしていた、
声をかけようか迷ったがちょっと遠いなあ、
ああ、なんかもう遠いい昔のようだ、
そしていよいよ日本に帰る日が近づく、
最後のバス見学がおわり宿舎に戻る、
ああ、っと歓声が上がる
あああ‼️
ま、マジか?!
前方で子供達が僕らのバスが通るのを待ってるではないか?!
大勢のカンバンソク中級高等学校の生徒達が我々の乗ったバスを見つめているではないか!
全員が窓を開ける、
オーーーーイ‼️‼️‼️
子供達全員が飛び跳ねながら両手を挙げて
ソ、ン、セ、ン、ニーーーン‼️‼️‼️
バスが通過すると見えなくなるまで走ってバスを追っかける、
運転手のアジョシ(おじさん)シカトで飛ばす!
実習生たちが全員バスの後部座席に移動して子供達に手を振る、
見えなくなるまで、
運転手のアジョシ(おじさん)シカトで飛ばす!
子供達の走って手を振る姿が段々小さくなる、
全員が泣いた、
運転手のアジョシ(おじさん)シカトで飛ばす!
後で聞くと子供達はあの時、清掃しながら僕達の乗るバスに気付いたそうだ。
そしてバスがいつも通る時間を誰かに聞いてみんなで待っていたそうだ。
なんか「二十四の瞳」より感度する、
※これは実話です、フィクションではありません。
これらが全てヤラセとか洗脳だとしたらメチャメチャ面倒クサイよ?
結構朝鮮って大らかでユルいところがあって毎日の生活に忙しいので組織的にそんな面倒クサイ事しないとワタシは思う、そう思うのが自然だと思う、
ってゆーか、お前にヤラセって言われたくねーし‼️
今朝も洪水災害のニュースが流れ東北地方の窮状が映し出される。
「北朝鮮」の経済状態は破綻しており国民は塗炭の苦しみを強いられている中でのミサイル打ち上げは狂気だと日本のメディアは連日報道するが、
その「経済的苦境」にある「北朝鮮」が「新潟県中越地震」や「東日本大震災」の際にいち早く義援金を送った事はテレビやラジオニュースでは一切報道されない。
今回、日本政府は「北朝鮮」に一切の義援金を送らないと発表したが恥ずかしくないのか?!
なんでこんなロクデナシの政権の支持率が高いのか?
アメリカが朝鮮が再三求める通りに平和条約を結んで朝鮮戦争を終わらせれば、
子供達は歌手にもなれるし日本にも来れるのだ、
走馬灯のようにいろんな考えが頭を駆け巡る、
しかし現状は
子供達も僕も手紙のやり取りさえ自由に出来ないのだ21世紀なのに。
そして朝鮮側の目線で物事を語る事が同じ在日からもバッシングの対象になる事がとても悲しい現実だ。
まあ、でも、僕はピョンヤンの子供達のように明るく楽しく生きていこう!
面白おかしく生きていこう!
卒業後の進路はもう少し考えささてくだい。
おわり