戦後日本の謝罪とドイツの謝罪の比較 | ながめせしまに@無為

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これ知るを知るとなし、知らざるを知らざるとなす。これ知るなり。

 戦後70年にあたる今年、安倍談話 がどのような内容になるかニュースでも注目されています。
ドイツと日本はこの戦後の謝罪でよく比較されますが、両者の謝罪対象は異なっていることは
知っておきたいところです。


これについての比較でよくまとまっているものを見つけたので書留ておこうと思います。

参考サイト リンク

【ドイツの主要な謝罪】
●1970年、ヴィリー・ブラント首相(ポーランドにあるユダヤ人の慰霊塔で謝罪)
●1985年、リヒャルト・フォンバイツ大統領(ナチ犯罪を謝罪)
●1998年、ヘルムート・コール首相(米国ホロコースト記念館で黙祷)
●2013年、メルケル首相(ナチ収容所追慕館謝罪)
●2015年、メルケル首相(アウシュビッツ解放70年のスピーチ)

【日本の主要な謝罪】
●1982年、宮沢談話(日本の教科書で韓国に配慮しなかったことを謝罪)
●1984年、昭和天皇(不幸な過去を謝罪)
●1990年、天皇(不幸な過去を謝罪、「痛惜の念」)
●1993年、細川談話(植民地支配などの痛みを与えたことに謝罪)
●1993年、河野談話(慰安婦問題の謝罪)
●1995年、村山談話(植民地支配などの痛みを与えたことに謝罪)
●1998年、小渕談話(植民地支配などの痛みを与えたことに謝罪)
●2005年、小泉談話(植民地支配などの痛みを与えたことに謝罪)
●2010年、菅談話(植民地支配などの痛みを与えたことに謝罪)


【ドイツの謝罪の特性】
●ユダヤ人集団虐殺(何百万人)への謝罪。
●タンザニア、カメルーン、ナミビア、ケニアなど17カ国の植民地支配へのこれといった反省や補償はなし
●ユダヤ人虐殺の証拠はあまりにも明白で、加害者も被害者も共に深刻性への見解が完全に一致。

【日本の謝罪の特性】
●主に植民地支配全般に対する謝罪。いくつかの特定の事案(慰安婦、歴史教科書の問題)に謝罪。
●慰安婦関連で「強制連行」などの解釈の違いが発生し、加害者と被害者間で、その事案への大きな意見の隔たりがある。


【ドイツの謝罪への反応】
●「許しはするが忘れるのはやめよう」と受け入れる雰囲気。
●謝罪すればするほどドイツを尊敬する雰囲気まで存在する。

【日本の謝罪への反応】
●謝罪しても受け入れない雰囲気(and「真正性」の可否追加)
●ケースの違うドイツとしきりに比較されて、「ドイツは良いが、日本は良くない」という雰囲気。


 以上が参考サイトから一部引用。植民地の支配を謝罪している国は世界でも日本だけです。
ドイツは言い逃れできない大量虐殺の証拠があるためそれについては謝罪しているものの
植民地支配を謝罪したことはありません。
そして、当時の植民地支配について日本に謝罪を要求しているのは中国と韓国のみです。
確かな証拠がみつからないことについても謝罪を要求されている点も覚えておく必要があります。

相手に都合のよいように議論をもっていかれないためにも、歴史をしっかり勉強する事は
これまで以上に大切な時代になってきてるように思います。