1967年秋年京都の北部、山々に囲まれた城下町・福知山に生まれる。



はじめまして
歌う幸せ配達人『麦わら』です!(≧∇≦)
 

家は、ボロボロのトタン屋根の長屋みたいな府営住宅
テレビは白黒、電話もなく、トイレは汲み取り式のいわゆるボットン便所ってヤツ。

隣にアル中の魔女みたいな怖い顔のオバちゃんが棲んでいたのをなんとなく覚えている

現在は、区画整理とかでアパートが建ち並び昔の面影はひとつもない

物心ついたときには、お婆ちゃんがボクの面倒を見てくれたいた。
お婆ちゃんは、ボクが寂しくないようにいつも歌を耳元で歌ってくれていた。(軍歌ばっかりww)
その性か、お婆ちゃんも出かけていないときは
一人で窓から外を眺めながら鼻歌を歌って
お留守番なんてこともよくあった。

父、母共働きで夜遅くまで仕事をしていた。
だから、家族揃って飯を食った記憶がない。

ここが、ボクの孤独感や愛着障害の始まり。
家族団欒の食卓がなかったからと言って
決して愛されてないわけではないのだが
それが子供のボクにはわからなかった。

子供が食いっぱぐれのないように
お金を稼いで来るのも立派な子育てなのに
家族と触れあうことだけが愛情ではないことを
心理学を学び理解するのだが
それはまだ先の話。

学校から帰ったある日のこと
母親が頭と手首に包帯を巻いていた。
その母が角材を持った父親に追い掛け回されていた。

『早よ、逃げて!!』

お婆ちゃんの声
お婆ちゃんに庇われながら何もできず
指をくわえて立ちすくんでいるボク
その日から母は帰って来なくなった。

これが、母親を守れなかった役立たずなボクの
無価値感の始まりである。

麦わら物語 その弐

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