今日は前回に続いて指値の値をもう少し詳しく比較し、検討を行っていきます。
候補となるのは、
・指値は-4%以下で設定することが望ましい
という前々回の結果から、これに該当する前日比-10%、-8%、-6%、-4%の4つの指値について比較します。
まず、一覧表を見て下さい。
この表からわかることは、
平均損益・・・指値が低いほど平均損益は大きくなる。
トレード回数・・・指値が低いほどトレード回数が少なくなる。
合計損益・・・いずれの値もプラスになっている。
となり、
・指値が浅いほど、1トレードの利益が少ないもののトレード回数が多い、低利益率のトレードルール
・指値が深いほど、1トレードの利益が多いもののトレード回数が少ない、高利益率のトレードルール
となります。
また、一番右の合計損益を見ると-4%~-10%で指値を変えてもトレード回数はかなり違うもののトータルの利益はさほど変わりません。
これは、トレードの機会と利益がトレードオフの関係になっているからです。
では指値は-4%以下ならどこでも良いのでしょうか??
前回定義した相場のステージを頼りにより好ましい指値を探してみたいと思います。
2つの項目を確認します。
・年別の成績(勝率・平均損益)
・ステージ毎の成績(勝率・平均損益)
・指値-4%
平均損益の年別勝敗は13勝4敗
・ステージ毎の成績
※オレンジがステージの区切り、赤線が上昇相場、緑線が下落相場、黄線がボックス相場です。
2000年の平均損益が大幅マイナスでステージ1の平均損益はマイナスとなり下落相場にやや弱い。
・指値-6%
平均損益の年別勝敗は14勝3敗
・ステージ毎の成績
どの相場も比較的安定した平均損益となっている。トレード回数もそれなりにあり、マイナス点なし
・指値-8%
平均損益の年別勝敗は14勝3敗
ただし、2009年~2010年に連敗あり
・ステージ毎の成績
2009~2010年にかけて年間マイナスでステージ4(ボックス相場)の成績が悪い
・指値-10%
平均損益の年別勝敗は12勝5敗
ただし、2009年~2011年に3連敗あり
・ステージ毎の成績
2009~2011年にかけて年間マイナスでステージ4(ボックス相場)の成績が悪い
さて、以上の比較から以下がわかりました。
比較的浅い指値(-4%)では、下落相場に弱い
比較的深い指値(-8%、-10%)では、ボックス相場にやや弱い
よって、上記の指値では、長期的に優位性はあるものの、やや成績が不安定と言えます。
比較すると最も成績が安定している指値は前日比-6%といえます。
再度グラフを見てもわかるとおり、上昇相場、下落相場、ボックス相場など様々なステージで安定的に利益を上げており、設定する指値として非常に優れているといえます。
よって、本記事の中では指値買いルールの指値を-6%で検証していきます。
ステージ毎に細かくルールを評価していくことでどのような相場が来ても耐性があり、安定した成績になります。より堅牢(けんろう)な売買ルールを作るためにこのような評価は欠かせません。
成績の安定性は自分自身がトレードを継続する上で最も重要な要素です。
次回は、指値買いルールの注意点を解説していきます。
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