介護業界の国家資格、介護福祉士は、高齢者や障害のある方々の日常生活を支える専門家のことを指す。食事、入浴、排泄の介助といった身体的なケアだけでなく、心のケアやリハビリテーションのサポートも担う。
介護福祉士に求められる資質は、大きく分けて「知識・技術」「人間性」「倫理観」の3つである。知識・技術面では、体のしくみや病気、介護技術に関する理解が必要となる。人間性は、思いやりや責任感、コミュニケーション能力が重要だ。相手の気持ちを理解し、信頼関係を築ける人でなければ務まらない。倫理観は、常に利用者の尊厳を守り、誠実な対応をすることが不可欠である。
資格取得の難易度は容易ではない。国家試験に合格するためには、介護に関する専門知識や技術をしっかりと学ぶ必要があるのだ。受験資格を得るには、3年間の実務経験が必要となる場合や、指定の養成施設を卒業する必要があるなど、複数のルートが存在する。いずれのルートでも、介護の現場で働きながら、または学校で専門的な勉強をしながら試験に備える必要があるため、計画的で継続的な学習が必要となる。
介護福祉士の資格を取得するメリットは、専門職として社会貢献できることに加えて、安定した雇用が見込める点である。高齢化社会が進む中で、介護福祉士の需要はますます高まっている。資格があれば、さまざまな介護施設や在宅介護サービス事業所で働くことが可能だ。また、介護福祉士は国家資格であるため、専門性が高く評価され、キャリアアップの道も開かれる。専門性を深め、より責任ある立場で活躍することも可能だろう。
介護の資格にはヘルパー、介護福祉士、ケアマネージャーがある。ヘルパー、介護福祉士は、主に病棟や施設での患者、利用者の日常生活の援助を行う。ケアマネージャーは主に患者、利用者のケアプランを立案したり、医師やその他の職種との連携をとる役割がある。
今回は、病棟勤務の介護職の仕事について記載する。まず、ヘルパーは、通信教育で取得する事ができ、介護福祉士は専門学校に通うか、介護職の実務経験を数年積んでから国家試験を受け、国家資格を取得する必要がある。病棟勤務では看護職と連携し、患者の日常生活の援助を行う。患者や家族へ介護に関する説明や相談にのるなど幅広く活躍している。
急性期病棟では、患者の日常生活の援助は看護師が行うようにする。慢性期や精神科、施設などで介護士は活躍する。介護士は受け持ち患者の病名、内服薬、副作用、日常生活自立度などをふまえてケアプランを立案し、情報の共有をする。一番患者に触れて日常生活の援助をしている介護士だからこそ、患者の状態を理解し、リスクなども考えて接するのが理想だ。
しかし慢性期病棟などでは、介護士に対する患者比率が25:1など、なかなかすべての患者の情報を理解して援助することは困難である。だからこそ部屋持ち、受け持ちの看護師と情報の共有をして、業務を行う必要がある。食事介助に関しても、その患者の嚥下機能の程度を理解したり、移乗するにも患者の皮膚の状態を知り、皮膚剥離をさせないようにするなど、注意する事が重要である。
また、一番患者に接している介護士だからこそ、患者の家族に日々の患者についての話をしたりと、家族とコミュニケーションをはかるのも立派な仕事内容となるだろう。
高齢化が益々進む現代では、高齢者向けの介護施設や事業所の普及はしているがそこで働く人材不足の問題はまだまだ続いているようである。無資格未経験歓迎のパートやアルバイトのヘルパーの求人募集も多く、ほかの業種に比べて職場探しが容易を言われているのも事実のようだ。無資格ヘルパーであっても長い年数の実務経験により資格の取得もできるものもあるが、継続的に仕事を続けるのであれば適切な研修や資格を取得するのが望ましいと言える。
介護士としてプロを目指すには、介護業界唯一の国家資格の介護福祉試験に合格することが必要だ。
この資格取得には、福祉系の大学や専門学校などの養成施設の卒業する方法と必要な研修を受け実務経験を積む方法がある。高校卒業直後などの場合のほかは、働きながらが適切だ。まずは、介護職員初任者研修を受講し、身体介護や生活援助の実務を行ない次に実務者研修を受け、医療ケアも学びながら実務経験を積むことが肝心だ。3年後の実務経験後に国家資格の介護福祉士の受験ができるのである。試験に合格すれば、介護職のスペシャリストとして認められ、訪問介護事業所の管理職や介護施設の生活指導員、サービス提供責任者にキャリアアップができるのである。
そのため、介護福祉士の試験の難易度は高い。もし独学で資格取得を目指すのなら、問題集や参考書がたくさん出ているのでそれらを使って勉強を進めよう。また最近では、介護福祉士の資格取得向けのアプリもある。場所に関係なくスマホがあれば空いた時間に勉強ができるので便利だ。さらに、実際の授業を観ることができる動画を配信しているところもあるので上手に活用したい。
また、独学での勉強も可能ではあるが、より多くの知識を得ることや今までの出題傾向などのテキストのある講座を受講することとより効率的だ。講座には空いた時間に学べる通信型や直接講師から学べる通学型があるので自分に合った講座を選んで受講することが適切である。