糖分や脂肪分多い「超加工食品」、

脳にも悪影響の可能性

 

ソーダ、キャンディー、エナジーバー、

フルーツヨーグルト、

冷凍ピザ、冷凍食品など

 

「超加工食品」は

甘いもの、脂肪分の多いもの、

しょっぱいものへの欲求を満たしてくれる。

 

 

しかし、最近の研究では

超加工食品は脳にまで悪影響を。

 

うつ、気分障害、認知機能低下

を招くことが知られてきました。

 

 

 

超加工食品を多く含む食事では、

うつ病のリスクが44%、

不安障害のリスクが48%高い1)

 

 
〜ブラジル1万775人の追跡調査〜
総カロリーの20%超を
超加工食品から摂取する人は、
それ以下の人に比べて
全般的な認知機能が
28%速く低下する2)
 
 
〜イギリス7万2083人の追跡調査〜
超加工食品の摂取量が
10%増えるごとに
25%認知症のリスクが上昇3)。
 

 

 

塩分、糖分、オメガ6系脂肪酸のとりすぎが、

慢性の炎症、高血圧、高血糖、

心臓病、2型糖尿病に。

 

 

しかし、これらの疾患が

脳への血流を低下させ、

血管性認知症のリスクを高める

ことはあまり知られていません。

 

 

また、ある種の人工甘味料や

グルタミン酸ナトリウムなどの添加物も、

 

ドーパミン、ノルアドレナリン、

セロトニンなどの脳内物質の邪魔をして、

 

精神的・感情的な満足度を

低下させる。

 

 

中毒性への懸念も

 

超加工食品のもう1つの問題は、

中毒性。

 

 

超加工食品は、

巨大企業が私たちを夢中にさせるために

これらの食品を作り出し、

適切な食事をできないようにしている。

 

 

人間は、甘く、脂肪分が多く、

カロリーの高い食べ物に

反応するように進化。

 

人類の誕生から現代まで、

ヒトの特性は生き残る上で

有利にはたらいてきました。

 

 

自然界の食べ物は、

糖分が多いか、脂肪分が多いか、どちらか。

 

糖分と脂肪分の両方が多い食べ物は

自然界にはありません。

 

糖分と脂肪分の多さが

超加工食品の特徴。

 

 

これに塩分と人工調味料と

鮮やかな色が加わると、

脳は食べたいという衝動を

抑えられなくなる、、、

 

 

「超加工食品」

 

2016年にブラジルの研究者らが提唱した

「NOVA分類」。

 

加工度により

食品を4グループに。

 

第1グループ:未加工または

      最小限の加工しかされていない食品

 新鮮あるいは冷凍の果物や野菜や魚介類や肉類、

 小麦粉、乾燥パスタや生パスタなど、

 通常、1つの原材料のみからできている。

 

第2グループ:加工食品の原料

 植物油、砂糖、コーンスターチなどの

 未加工食品から直接抽出されるもの。

 

第3グループ:加工食品

 防腐剤の入っていないベーカリーパン、

 ほとんどのチーズ、

 塩と水だけを加えて缶詰にした

 ツナ缶や豆や野菜の缶詰など。

 

 原材料リストが短く、用語もわかりやすく、

 主に塩が防腐剤の役目を果たしている。

 

第4グループ:「超加工食品」

 ソーダ、キャンディー、クッキー、ケーキ、

 エナジーバー、フルーツヨーグルト、

 食品代替バー、シェイク、ホットドッグ、

 大量生産された各種包装パン、

 シリアル、冷凍食品など。

 

 これらの食品はしばしば脂肪分、糖分、塩分が多く、

 たいてい調味料、色素、人工甘味料などの

 添加物が含まれている。

 原材料リストは長くなりがちで、

 例えば「ニュートリグレイン・ソフトベイクド

 ブレックファストバー・ストロベリー」には

 48もの成分が表示されてる。

 

 

悪しき食習慣から脱却するには

 

超加工食品の摂取量を減らしたい

という方のために、

専門家おすすめのアプローチ

 

 

最初の一歩は「自分を責めないこと」。

「これまでの食生活につき、

 あなたに落ち度はありません。

 超加工食品の中毒になるような環境に

 置かれているのですから」

 

毎日3回の食事と1、2回の間食をとるようにしよう。

空腹になりすぎると

脳の報酬中枢を刺激する

手軽で安価な超加工食品を衝動買いしやすく。

 

規則正しい食事はこれを防ぐことができる。

 

 

加工度の低い食品にも、

ナッツ類や旬の熟した果物など、

手軽でおいしいものが。

 

「私のお決まりランチの1つは、

卵と、おいしいドレッシングであえた

グリーンサラダにパルメザンチーズのトッピングと、

ひとつかみのベリーです」。

 

 

食品の成分表示ラベルを見比べて、

塩分や砂糖の量が少ない食品や、

原材料リストが短い食品を選ぶのも良い。

 

親が子どもに、

食品会社のマーケティング部門が

あの手この手で超加工食品を消費させよう

としていることや、

 

超加工商品を食べ続けると

どのようなことになるのかを教えよう。

 

そうした行動が、

食品のマーケティングから

子どもたちを守るから。

 

 

【引用文献】

1)

2)

3)

超加工食品の摂取と認知症リスクの関連性
前向きコホート研究(仮邦題)

Association of Ultraprocessed Food Consumption With Risk of Dementia
A Prospective Cohort Study

https://www.neurology.org/doi/10.1212/WNL.0000000000200871

 

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脳と栄養学

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