【6819】伊豆シャボテンリゾート/旧オメガ・プロジェクト、レジャー復調で24年振りの復配。 | なちゅの市川綜合研究所

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【6819】伊豆シャボテンリゾート(東証STD) NT 

現在値 431円/100株  P/E 12.0 P/B 1.64  3月配当 株主優待あり


伊豆シャボテン公園等の運営が中核。動物ふれあい施設を新規展開、宿泊施設運営会社も。
配当は3月末一括の年10円配であり、配当利回りは2.32%となっています。

 

伊豆シャボテンリゾートは3月末時点の2単元株主に対し、各種施設の2名無料入場券を進呈しておりますので、配当優待利回りは約8.58%となります。
 

業績を確認していきます。

■2022年3月期 売上高 24.0億円、営業利益 1.9億円 EPS 13.7円 

■2023年3月期 売上高 33.9億円、営業利益 6.4億円 EPS 33.5円

■2024年3月期 売上高 46.4億円、営業利益 9.0億円 EPS 17.8円 

■2025年3月期 売上高 50.0億円、営業利益 10.1億円 EPS 35.6円  ce

□2024年6月1Q 売上高 11.6億円、営業利益 1.4億円 EPS 4.2円(8/14)   

□2024年9月2Q 売上高 24.5億円、営業利益 4.5億円 EPS 16.5円 四e   

 

2024年3月期の売上高はYoY+37.1%の46.4億円、営業利益はYoY+39.8%の9.0億円となり、対前・対計画で増収増益となりました。シャボテン公園を中心とするレジャー事業は、新型肺炎禍一巡のほか入園無料日の設定もあり、来場者数はYoY+2千人の1,634千人となりました。アニタッチ事業も各種メディア露出施策が奏功し、同+114千人の178千人まで急伸し、全社への業績貢献も一段増となりました。


進行期である2025年3月期の予算は、売上高がYoY+26.8%の43.0億円、営業利益はYoY+30.4%の8.4億円を予想しています。レジャー事業は訪日客の回復もあり、シャボテン公園等の入園者数が漸増基調を維持しているほか、アニタッチ事業は前期開業3施設の通期化と認知度向上による既存施設の集客増が見込まれます。またホテル事業もゼミ合宿等の取り込みが進み、全セグメントで増収増益を見込みます。8月14日に開示済の1Qは営業益1.4億円で進捗しており、繁忙期の2Qに向け順調なスタートを切っています。

 

当社は営業地盤の多くが国立公園内にあり、各種の法令制限を受けることを理由に中期経営計画を策定しておりません。元々当社の祖業はオメガ・プロジェクトという「リング」「らせん」「GO」を代表作に持つ映画制作会社であり、代表曲「ロマンス」で知られるペニシリンのベーシストを社長に据えたり、東証2部上場の光学関連企業ユニオンHD(7736)の相場操縦事件で社長が逮捕されたりと“お騒がせ企業“の文脈で語られる会社でしたが、2004年のレジャー事業参画以降、徐々に現在の姿に形を変えています。

 

当面の取組事項としては、レジャー事業は主力のシャボテン公園において、2025年にサバンナエリアの開設によりパークを拡大します。サバンナではキリンやシマウマ、ダチョウなどを放飼いする予定であり、お得意の“餌やり体験”による課金でアップセルを図ります。また、この“餌やり体験”による課金ノウハウを活かしたアニタッチが好調に推移しており、今夏には三井不動産傘下の東京ドームに360坪強の大箱で都内最大級の屋内型ふれあい動物園の開業に漕ぎつけており、当社における当面の成長ドライバーとなることが目されます。


財務状況については、ネット無借金&自己資本比率73.1%と良好な水準を維持しています。そのため、終わった期から実に24年振りの復配を果たしており、進行期は横ばいの年10円配(配当性向28.0%)を見込んでいますが、足許業績も好調なため増配含みと解されます。

 

*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。 特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。


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