【3543】コメダホールディングス(東証プライム) OP
現在値 2,626円/100株 P/E 18.9 P/B 2.81 2月配当株主優待 8月配当株主優待
中京地区を地盤にコメダ珈琲店を全国展開。朝食サービスに特徴。約95％がFC。
配当基準日は2月・8月の年2回・合計54円配当のため、配当利回りは約2.06%となります。
コメダホールディングスは株主優待制度を実施しており、2月末・8月末の単元株主に対して、年2回1,000円分のコメカチャージを進呈していますので、配当優待利回りは約2.81%となります。なお、別途議決権行使により年1回500円分のチャージもあります。
■2022年2月期 売上高 333億円、営業利益 73.0億円 EPS 107.0円
■2023年2月期 売上高 378億円、営業利益 80.2億円 EPS 117.6円
■2024年2月期 売上高 432億円、営業利益 87.1億円 EPS 130.1円
■2025年2月期 売上高 454億円、営業利益 93.5億円 EPS 138.1円 ce
□2024年5月1Q 売上高 115億円、営業利益 21.1億円 EPS 31.4円(7/10)
□2024年8月2Q 売上高 227億円、営業利益 46.7億円 EPS 69.4円 四e
2024年2月期の売上高はYoY+14.3%の432億円、営業利益はYoY+8.6%の87.1億円となり、増収増益ながら期初計画線の着地となりました。2022年9月の卸価格改定が通期寄与したほか、“ちいかわ”コラボや“つぶれない店”の放映、ブラックサンダー等のヒット商品にも恵まれ、FC卸SSSの計画はYoY111.1%に対し、同実績113.6％まで上振れました。なお出退店は、内外純増36店で総店舗数は1,023店となり、そのうち海外は純増2店(総店舗数39店)と計画下限に留まりました。
進行期である2025年2月期の予算は売上高がYoY+5.2%の454億円、営業利益はYoY+7.3%の93.5億円を見込んでいます。既に“おぱんちゅうさぎ”や“ガーナチョコレート”とのコラボを投入しており、6月まで開示済の4ヶ月累計SSSは105.5％と上振れ推移している一方、通期計画は大型販促反動減でSSSのYoY99.2％と微減想定です。利益面については、コーヒー豆の高騰影響を受けるものの、9月以降の卸売上改定により増益を見込みます。なお、出退店は純増47～67店まで急拡大させる計画です。
当社は2021年4月公表の5年中計で、翌2026年2月期までにEPSを77.8円→144.4円(CAGR13%)、目標ROICを6.5%→11.5％を其々引き上げるほか、出店については914店→1,200店まで拡大する計画です。利益計画は達成が射程圏にあるものと解されるものの、出店は上述のとおり進行期から加速する計画でながら、足元(1Q時点)の店舗数は依然1,030店に過ぎず、此方に関しては大幅未達となる公算です。
重点戦略として①既存モデルの拡充、②新事業・MAの追求、③財務価値の維持・拡大、の3点が挙げられています。①は単純増店策となっており、国内カフェ/喫茶店のTAMは約1～1.2兆円存在することから、年間50～60店を出店する計画であったものの、実勢は30～40店に留まっています。中京圏のドミナントは名駅～栄の間で隙間を埋めるように出店するほか、首都圏ドミナントは既展開の新宿・秋葉原を中心に、駅前・ビルインで出店しており、従来型のロードサイドから急速に繁華地出店に舵を切っています。
当社は店舗の95％超がFCであり、外食業ではなく珈琲やパン等の卸売業となります。それにロイヤリティ収入が1.5千円(1席/月)と、一過性のFC加盟金収入が加算され、FC1店増店による営業益増は年10百万円程度とみられます。実店舗の方は本年4月に値上げを行ったものの、卸売上の値上げは通常半年程のタイムラグがあるため、フル寄与は中計最終年度である翌2026年2月期となります。
財務面については、見た目上の自己資本比率は42.1%と高水準ながら、ファンド転売案件(アドバンテッジ→MBKパートナーズ)であり、事実上の資産性ゼロである自己創設のれんが383億円分B/Sに横たわっています。なお配当については、1円増配となる年54円配当(配当性向39.1％)を見込んでいます。
*参考記事① 2023-07-08 2,436円 OP
【3543】コメダホールディングス/出店やや鈍いものの中計を上方修正、値上げ後も好調推移。
*参考記事② 2023-01-07 2,436円 OP
【3543】コメダHD/“ちいかわ”コラボと、9月からのFC卸価格改定で下期巻き返しへ。
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