【7625】グローバルダイニング/既存店好調持続、宿泊併設型の那須パラダイスヴィレッジを開業へ。 | なちゅの市川綜合研究所

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【7625】グローバルダイニング(東証スタンダード)  BY

現在値 461円/100株   P/E 8.95  P/B 0.99 6月優待 12月無配優待

都内軸にラボエムなど和洋食のダイニングレストランを展開、米国にも。
配当基準日は6月末・12月末の年2回ながらも無配予想となっています。


グローバルダイニングは株主優待制度を導入しており、6月末・12月末現在の5単元株主に対して、自社飲食店割引カード(15%引き)を進呈しています。

業績を確認していきます。

■2021年12月期 売上高 95.7億円、営業利益 7.2億円 EPS 101.3円 

■2022年12月期 売上高 95.5億円、営業利益 2.2億円 EPS 21.5円 

■2023年12月期 売上高 110.9億円、営業利益 7.3億円 EPS 81.6円

■2024年12月期 売上高 116.5億円、営業利益 5.5億円 EPS 57.5円 ce

□2024年3月1Q 売上高 27.4億円、営業利益 1.4億円 EPS 12.9円(4/30) 

□2024年6月2Q 売上高 56.0億円、営業利益 2.0億円 EPS 18.3円 四e 
 

2023年12月期の売上高はYoY+16.0%の110.9億円、営業利益はYoY*3.2倍の7.3億円となり、期中の増額見通しを更に上回って着地しました。正常化による人流回復で既存店売上高は124.9%と高水準となったほか、特に旗艦店の西麻布を中心に訪日客恩恵の大きかった権八が同154.8%と記録的な勢いで急伸しました。また、ラボエムやモンスーンといった主力業態も軒並み2桁増となり、人件費増で減収減益となった米国をカバーし、全社では大幅な増収増益となりました。

 

進行期である2024年12月期の予算については、売上高がYoY+5.0%の116.5億円、営業利益はYoY▲24.5%の5.5億円を見込んでいます。4ヶ月分が開示済の既存店売上高は110.2%と引き続き高水準を維持しており、訪日客多い権八を中心に高単価商品の投入を進めることで、更なる売上成長を志向します。出店については純増1店を見込むほか、なお、4月30日開示済の1Qは売上高27.4億円&営業益1.4億円とやや上振れ圏で推移しています。

 

当社は中長期的な業績目標を公表していません。柱の国内事業は、既存店の採算性向上策を推進する方針であり、食材原価や人件費、エネルギーコスト上昇を吸収するため、業務標準化やDX化のほか、年初より完全キャッシュレス化に切り替え、店舗生産性の向上に取り組みます。出退店はイオンモール型のSC初出店だった名古屋・ノリタケガーデンのラボエムは早々に閉店となったほか、ドバイのFC店も昨年閉店となったものの、今冬に那須アウトレット近接で宿泊・飲食一体型の大型商業施設那須パラダイスヴィレッジ”を開業予定としています。 

 

海外事業は、ウエストハリウッドのラボエムが全米ロマンチックレストラン100選(CAでは7選)に選出される程の人気店に成長しているものの、急激な円安と歪んだ行政方針で市内最低時給が高騰(2,900円~/h)しているため、採算性が急速に悪化しています。そのため、行政当局への是正働きかけを継続するほか、サンタモニカの1212の営業床増床やDowntown LAに3店舗目となる“Settecento”という210席規模の新店開業スケール拡大を図ります。

 

財務面については、新型肺炎禍でも通常営業を続けてきたこともあり、特段の助成金収入はなかったものの、自己資本比率は56.2%と好財務を維持しています。当社はここ10年以上配当を実施していないものの、いよいよ株主還元開始が意識される頃合いですが、当社株の6割強を握るカリスマ創業者の長谷川耕造氏が御年74歳で後継者不在のため、会社売却を含めての総合判断になるものとみられます。

 

*参考記事① 2023-11-28 474円 BY

【7625】グローバルダイニング/権八を中心に既存店が想定超の急回復、後継者問題が気掛かり。

 

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