【4490】ビザスク(東証グロース) OP
現在値 2,209円/100株 P/E 2,008.1 P/B 1.86 2月配当(無配) 株主優待なし
ビジネス知見持つアドバイザーと顧客をマッチングし、インタビューを設営するサービス。
配当基準日は2月・8月の年2回ですが、無配予想となっています。
ビザスクは株主優待制度を実施しておりません。
業績は下記の通りとなっております。当社は2020年のIPO銘柄です。
■2020年2月期 売上高 9.8億円、営業利益 0.7億円 EPS 6.9円
■2021年2月期 売上高 16.0億円、営業利益 2.0億円 EPS 23.3円
■2022年2月期 売上高 37.0億円、営業利益▲1.1億円 EPS▲63.2円
■2023年2月期 売上高 87.0億円、営業利益 2.6億円 EPS 1.1円 ce
□2022年5月1Q 売上高 19.6億円、営業利益 0.4億円 EPS▲7.6円(7/15)
□2022年8月2Q 売上高 40.0億円、営業利益 1.0億円 EPS -‐.-円 四e
2022年2月期の売上高はYoY*3.5倍の19.6億円、営業利益はYoY▲61.9%の0.4億円となり、予算比・計画比共に大幅増収かつ大幅減益となりました。新型肺炎禍の在宅勤務浸透もあり、商材となる登録会員数が同+23%の17.3万人と増加した一方、事業法人を中心とした顧客数も同+53%の1,131口座と開拓が進み、合成数の成約件数も同+48%の29,000件に増加しました。商材別ではフルサービスの「ビザスクinterview」が同5割強の成長となったほか、マッチングの「ビザスクlite」等新商材群も同2倍に成長し、多様化が進みました。なお全社では期中で買収したColeman(※後述)の3ヵ月分の業績と買収費用が反映されています。
進行期である2023年2月期の通期予算については、売上高がYoY+135.0%の87.0億円、営業利益はYoY+3.7億円の2.6億円を計画しています。買収したColemanがフル寄与となり、データベースの相互利用によるグローバルコンサルティングファームや機関投資家の取り込みを強化し、予算前提の取扱高は同2.3倍の132億円を見込みます。他方、採用費や広告費の投入を強化するほか、Colemanののれん償却費が▲7.3億円発生することから、営業利益の伸びは限定的となり、税会不一致影響で最終益は均衡圏に留まります。なお、7月15日開示済の1Qは売上高19.6億円&営業益0.4億円で進捗しており、計画比ややビハインドとみられます。
当社は中計等を特段開示していないものの、3~5年後の2025年~2027年2月期を目途に目下の年間取扱高135億円→200億円超に引き上げる目標感としています。Interview Matching(IM)市場はグローバルで年率17%程度伸長していることから、Colemanの提供する海外Expert Network Service(ENS)は年15%程度の成長を見込むほか、高付加価値化により現状既に7割を確保しているテイクレート(取り分)の向上を図ります。
他方、国内ENS市場については、GDP推定の国内市場のTAMは200億円程度とみられ、既に支配的地位を確立しています。今後は上位ナレッジ領域であるコンサルや、金融商品分野の一部分であるリサーチ領域の推計TAM1,000億円、企業研修やアンケート・市場調査領域の推計TAM8,000億円の切り崩しと、Coleman買収によるグローバル知見ニーズの取り込みにより5割程度のテイクレート水準を維持しつつ、年率30~50%の成長を目論みます。中期的には海外ENSと国内ENSを合わせた全社ベースでのれん償却前営業利益率を15%を目指していますが、現状でも既に11.4%と試算されるため、数値感的にはある程度の蓋然性を伴うものと解されます。
当社は2020年3月のマザーズ市場へのIPOで約7億円(@1,500円)を調達しており、自己資本比率は直近で56%水準となっています。Colemanに112億円を投じて買収する際に、40億円を借り入れるとともに、アドバンテッジパートナーズにA種優先株75億円、Coleman経営陣と既存株主らに13.8億円をB種優先株を割り当て、129億円を追加的に調達しています。A種・B種優先株の転換価格は@3,724円のため、足許の株価水準を鑑みれば当面は年3.0%の優先株の利回り負担だけになるとみられるものの、全て転換された場合には最大33%程度の希薄化が追加的に発生する点には留意が必要です。
*参考記事 2021-06-10 3,660円 OP
【4490】ビザスク/スポットコンサルで支配的地位を確立、当面は年率2割超の成長か。
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