【7351】グッドパッチ(東証マザーズ) OP
現在値 2,663円/100株 P/E 56.2 P/B 8.21 8月無配 株主優待なし
企業のアプリやwebサービスを主にデザイン面で支援して開発。独子会社で欧州展開も。
配当基準日は8月・2月ですが、配当実績はなく無配予想を継続しています。
グッドパッチは株主優待制度を導入していません。
業績を確認していきます。 当社は2020年のIPO銘柄となります。
■2018年8月期 売上高 13.7億円、営業利益▲0.1億円、EPS▲3.2円
■2019年8月期 売上高 16.8億円、営業利益 0.7億円、EPS 8.4円
■2020年8月期 売上高 21.4億円、営業利益 2.1億円、EPS 31.1円
■2021年8月期 売上高 27.4億円、営業利益 4.0億円、EPS 43.3円
■2022年8月期 売上高 37.7億円、営業利益 5.1億円、EPS 47.3円 ce
□2021年2月中 売上高 18.0億円、営業利益 2.5億円、EPS 23.9円 四e
2021年8月期の売上高は前期比27.9%増の27.4億円、営業利益は同1.8倍の4.0億円となり、3Qの上方修正見通しを更に上回って着地しました。主力のデザインP事業については、DX潮流の高まりを受け、月平均PJ数自体は前期平均の22件程から28件程に増加したほか、大型契約の増加による月平均PJ単価も概ね右肩上がりの基調を維持しました。海外（ドイツ）については、上期まで厳しいロックダウンを強いられたものの、下期から急回復して3Qから単独黒字化まで漕ぎつけています。デザインPF事業についても、リモートのAnywhere・人材のReDesignerともにフリーランスや求人数の確保が順調に進んで、黒字幅を拡大させています。
進行期である2022年8月期通期見通しについては、売上高が37.8%増の37.7億円、営業利益は同27.6%増の5.1億円と2割強の増収増益を見込んでいます。主力のデザインP事業において実績の2.8倍の採用費を投じて40名程を採用し、月平均PJ数を27.9件→32件へ、月平均PJ単価を5.5百万円→6.6百万円へと其々引き上げる計画です。顧客のDX需要が活発であるほか、期ズレ案件寄与で堅調にする見通しです。他方、デザインPF事業については、Anywhereが+50%、ReDesigner+25%と高い成長を見込む一方、SaaSへの投資を継続することから、利益寄与は限定的となります。
当社は昨年6月のIPO銘柄であり、ここ5～6年程の売上高CAGRは約30%を超過し、トップライン段階から高成長を継続しています。本邦においても新型肺炎禍でDX潮流が加速化しており、デザインP事業におけるサントリーやトヨタといったナショナルクライアントからの継続受注や、投資意欲旺盛な出前館のアプリや動画といった大型案件の獲得が進んでいます。また、直近上場のワンキャリアを含め9社の上場新興企業もクライアントとして抱えており、こうした顧客の裾野の広がりから月平均PJ数の順調増が目されるほか、年5%～10%程度の値上げを実施しているため、プライシングによる月平均PJ単価の自然成長が期待されます。
当社は中計を開示していないものの、当面の売上高CAGR20%～30%を目指すとともに、向こう数年で売上高100億円到達を目指しています(会社側は十分手応えがある模様)。そのドライバーとなるデザイナー数をこの1年で156名を積み増し、期末449名体制に急拡大させていますが、これを1,000人体制にまで拡充する方針です。当社はデザイン/UXの専業企業として唯一の上場企業であるほか、電通とDX分野での共同事業や、この11月に伊藤忠テクノソリューションズとの資本業務提携も公表しており、圧倒的な採用ブランド力を維持しています。また、好業績を背景この1年で平均給料を実に50万円も引き上げ(年667万円)るなど“実弾”の投入も進めており、こうした高い採用力を背景に成長モメンタムが維持されるものとみています。
なお、昨年の当社上場時の初値は公募の4倍程となる＠2,757円だったものの、公募価格は＠690円だったため、資金調達額は僅か2億円程に留まりました。かような経緯もあり、当社主幹事は大和証券であるものの、野村證券を相手先にMSワラントを合計24.8億円分発行し、そのうちトリガーの無い第6回予約権分の行使が完了し、追加で13億円弱の資金調達を済ませています。未行使の第7回予約権(7.5億円)はMAトリガー付きとなっており、再度の希薄化を伴うものの、出物次第ではMAが“次の矢”となることが期待されます。
*参考記事① 2020-12-23 2,353円 OP
【7351】グッドパッチ/DX潮流本格化で高成長続く、上場による信用効果を謳歌。
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