【2417】 ツヴァイ (東証二部) -
現在値 699円/100株 PER115.3 PBR0.83 2月配当 株主優待あり
結婚相手紹介サービス大手、最多会員数を保有。イオン傘下。
配当は2月末一括の30円配当のため、配当利回は約4.29%となります。
ツヴァイは株主優待制度を導入しており、2月末時点の単元株主に対して、入会時の活動
サポート費50%割引券を3枚進呈しているため、使用機会があれば高い利回りとなります。
業績を確認していきます。
■2016年2月期 売上高 38.9億円、経常利益 1.6億円 EPS 21.5円
■2017年2月期 売上高 37.6億円、経常利益 0.8億円 EPS 9.1円
■2018年2月期 売上高 36.5億円、経常利益▲1.6億円 EPS▲54.1円
■2019年2月期 売上高 35.5億円、経常利益▲1.3億円 EPS▲49.0円
■2020年2月期 売上高 37.0億円、経常利益 1.3億円 EPS 6.0円 ce
□2019年8月中 売上高 17.5億円、経常利益▲0.6億円 EPS▲15.2円 四e
2019年2月期の売上高は前期比3.3%減の35.3億円、経常利益は赤字転縮小の▲1.3億円
となり、期初予算を割り込みました。主力のツヴァイ事業において、予算前提は新規入会
者数を11.3%増の13,200名、退会者数を7.9%減の11,400名とし、“純増”を見込んでいたも
のの、していたものの、実際のところは入会減・退会超の“純減”となりました。広告面では
ブランディングムービーを活用した街頭広告や、LINEなど新しいチャネルを活用したメデ
ィアミックスにも取り組みましたが、成婚率に一部改善の兆しが見られたものの、他は特
段の成果はありませんでした。なお、パーティ・イベント事業についても減少しています。
進行期である2020年2月期の予算については、売上高が4.8%増の37.0億円、経常利益は
黒字転換となる1.3億円を予想しております。広告面では、実績期からのメディアミックス策
を継続するとともに、入会プロセスの効率化により歩留率の向上を図ります。また、営業担
当であるマリッジコンサルタントの付帯業務を削減・効率化することで、より顧客サポートを
手厚くし、顧客満足度と成婚率の向上に重点を置きなおします。なお、今期は公表情報と
して新規会員者数等を開示していないため、社内的には会員数の“純減”も辞さない考え
であるとみられ、今期も体制再構築のための雌伏期間が継続する見通しです。
競合とされるIBJ(6071)あたりでも、当社の主力ドメインであるサイトを介した婚活事業の会
員数は伸び悩んでおり、同社では昨秋に同業である大手のサンマリエを買収してスケール
の確保を図っているほか、専任担当をつけたり、より直接的な“結婚相談所”の事業を強化
して、ハンズオン型の婚活事業にシフトする傾向がみられます。サイト中心の当社の場合、
これまではユーザビリティの向上などに重きを置いている傾向が強く(ツヴァイは同業者の
中でも会員の自主性に任せる傾向があり、会員のやる気がないと全く成婚まで進まない)、
みられましたが、既述のとおり、マリッジコンサルタントのリソースを付帯業務から解放する
ことで、より顧客サポート型の体制を目指していく方針とみられます。
なおネットを介した婚活事業については、ネットマーケティング(6175)のOmiaiや、Facebook、
その他数多のマッチング出会い系アプリサイトや、街コン系なども広義で競合してくることと
なるため、老舗の当社がこうした成婚ハンズオン型にシフトしていくのはある意味で当然の
ドメイン変更といえるので、とりあえずは様子を見てみたいと考えています。
そして当社唯一の投資論点となる配当政策ですが、実績期も赤字と配当の吐き出しでBPS
がまた削られてしまったものの(959円→843円)、依然として無借金状態が続いているため、
今期も問題なく年30円配当が継続されるものと考えています。手許現金もイオンのCMSと
みられる10億円弱にくわえ、有価証券も10億円(※うち8億円はイオンFS株式)保有している
ため、業績の見た目以上にタコ足配当を継続出来る体力は残っているものとみられます。
*参考記事① 2018-05-17 699円 --
ついに赤字転落も、財務なお余裕で高配当を維持・ツヴァイ(2417)。
*参考記事② 2017-05-25 779円 --
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