【1726】ビーアールホールディングス(東証一部) ---
現在値 326円/100株 PER11.5 PBR2.32 3月配当優待 9月配当優待
極東興和が中核。中国/関西のPC橋梁中堅。MAでエリア拡大し全国化。
配当は3月末・9月末の年2回・合計7円のため、配当利回りは2.15%となります。
ビーアールホールディングスは株主優待制度を導入しており、3月末・9月末の単元株主
に500円分のクオカードを進呈しておりますので、配当優待利回りは約5.21%となります。
(※1年超の継続保有が必要。なお、10単元保有の場合は3,000円分のクオカードを進呈)
業績を確認していきます。
■2015年3月期 売上高 206億円、経常利益 7.6億円 EPS 14.3円
■2016年3月期 売上高 208億円、経常利益 4.5億円 EPS 14.4円
■2017年3月期 売上高 243億円、経常利益 13.2億円 EPS 24.8円
■2018年3月期 売上高 236億円、経常利益 16.3億円 EPS 26.3円
■2019年3月期 売上高 280億円、経常利益 16.5億円 EPS 28.2円 ce
□2018年9月中 売上高 104億円、経常利益 0.6億円 EPS 0.2円(11/7)
2018年9月中間期の売上高は前年同期比5.6%減の104億円、経常利益は同91.1%減の0.6
億円となり、予算との比較はないものの、大幅な減収減益となりました。案件の大型化と、
前期から持ち越した工事の進捗率が想定より伸びなかったことが主な要因であり、7月に
発生した西日本豪雨による工事遅延や、その復旧活動にリソースが割かれたことなどが
その一因とみられます。一方、受注については、NEXCO向けの床板の取換工事や、鉄道・
運輸機構(JRTT)の北陸新幹線のトンネル工事といった大型案件の受注が進んでおり、上
期末では最高となる、前年同期比62.6%増の137億円の受注高を確保するに至りました。
なお、2019年3月期通期の予算については期初予想を据え置いており、売上高は前期比
18.3%増の280億円、経常利益は1.1%増の16.5億円を予想しています。2割弱の増収を見込
んでいる一方で、利益面はほぼ変わらずとなる見込みです。上期末の受注残高は前年同
期間より200億円弱も多い436億円を確保しているものの、既述のとおり工事進捗・検収が
遅れ気味のため、今期の業績達成についてはいつにも増して不透明な状況です。
(元より当社は官公需多く、下期に偏重する傾向が強いが、今期は更に偏重する見込み)
当社は2016年9月の公募増資と自社株売りで、約12億円の調達を済ませ、NEXCO3社で
約3兆円の事業予算を有するとされる「高速道路リニューアルプロジェクト」の受注を意図
したPC床の生産工場の設備増強を実施しております。足許の受注動向を鑑みるに、当時
のエクイティー・ストーリー通りに、NEXCOなどからの橋梁受注が非常に増えていますが、
受注工事が消化しきれてないばかりか、せっかく生産工場を増強した製品の販売事業も
伸びがイマイチであり、雲行きが怪しくなっています。また、かような状況でも今期は中核
子会社の極東興和とその系列会社の広島・島根工場の生産増強を行う計画であり、旺盛
な受注を背景に前のめりな経営が目立ちますが、まずは今期の予算達成が望まれます。
当社は中長期的な業績目標を開示していないものの、会社側では「今後も安定した増収
増益基調を維持できる見込み」とアナウンスしており、実際のところ受注さえこなせれば、
向こう3年程は売上高ベースで2桁成長が出来るモメンタムを有していると考えています。
また、配当についても【2.0→3.5→5.5→7.0円(予】、とかなり大きい値幅での増配ピッチを
継続しているため、増資した矢先の株主還元の拡充については議論余地があるものの、
会社側の中長期業績に対する自信の証左・・と捉えることも出来るかと思います。
*参考記事① 2018-08-06 473円 ---
受注残高は飛躍的な増加、豪雨復興特需も・ビーアールホールディングス(1726)。
*参考記事② 2017-01-19 264円 --
指定替え・優待拡充後に公募増資が炸裂、ビーアールホールディングス(1726)。
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