【2157】コシダカホールディングス(東証1部) ---
現在値 1,333円/100株 PER20.8 PBR4.22 8月配当優待 2月配当
『カラオケ本舗まねきねこ』を直営展開。FC方式の女性フィットネス『カーブス』が利益柱。
配当金は2月末・8月末の合計で12円のため、配当利回りは約0.90%となります。
コシダカホールディングスは株主優待制度を導入しており、単元保有の8月末株主に対し、
2,000円分の自社優待券を進呈しておりますので、配当優待利回りは約2.40%となります。
なお3年以上保有を継続した場合に限り、2,000円分が追加となりますので、その場合の
配当優待利回りは3.90%となります。
業績を確認していきます。
■2015年8月期 売上高 442億円、経常利益 44.9億円 EPS 28.2円
■2016年8月期 売上高 517億円、経常利益 46.9億円 EPS 26.2円
■2017年8月期 売上高 552億円、経常利益 63.5億円 EPS 43.6円
■2018年8月期 売上高 617億円、経常利益 82.0億円 EPS 54.4円
■2019年8月期 売上高 660億円、経常利益 93.4億円 EPS 64.0円 ce
□2019年2月中 売上高 319億円、経常利益 41.0億円 EPS 27.7円 ce
2018年8月期の売上高は前期比11.7%増の617億円、経常利益は同29.2%増の82.0億円と
なり、トップラインから2桁の伸びを確保したほか、予算に対しても超過達成となりました。
カラオケ事業においては新店を31店開業(純増21店、期末店舗数520店)したことによる上
乗せ効果にくわえ、既存店売上が前年比100.8%と底堅く推移しました。また、カーブス事業
についても、店舗純増が89店(期末店舗数1,912店)となったほか、新製品投入による利幅
の厚いプロテインの販売が大きく伸長したことで、セグメント利益が飛躍的に伸長しました。
進行期である2019年8月期の予算については、売上高が6.9%増の660億円、経常利益は
13.4%増の93.0億円と反転を見込んでいます。カラオケ事業については、実績期より多い
35店の出店を予定しているほか、従来型のロードサイド居抜型の中小型店から、都心の
繁華街における建築型の大型店に出店をシフトしているため、出店数に比べ展開室数が
増える見通しです。また、カーブス事業については実績期並みの86店の出店を予定して
おり、会員数の膨れ上がった店舗を姉妹店の新店出店により分散させる(アメーバ出店)
方針です。カーブス本部(※後述)を逆買収したことによる、のれんの償却が増えるものの
支払ロイヤリティの消失などによりオフセットされる公算です。
当社は昨年5月にOA込で237万株(@598円)のPO&自社株売りをしており、約54億円を
調達し、資金の嵩みがちなカラオケ事業における建築型の大型物件の展開に投じること
としていましたが、本年3月に世界でカーブスを展開する“カーブスインターナショナル”の
本部を買収し、185億円を突っ込んでいます。カーブス本部は経営不振で赤字状態あり、
“のれん”代ばかりの買収ではあるものの、今後の支払いロイヤリティの消失はもとより、
中長期的には当社の裁量で世界展開が出来るの点がメリットです。国内のカラオケ事業
とカーブス事業はいずれ頭打ちとなるため、今後の業容拡大を睨む上では有効な買収で
あったと言え、翻って昨年のPOと売出しも結果論的には正解だったということになります。
(直近業績には殆ど寄与しない赤字会社の巨額買収なので、後出しのPOではエクイティ・
ストーリー的に嫌気される可能性があった)。
また当然の話ではありますが、POと自社株売りにより瞬間的には50%弱の水準まで回復し
た自己資本比率も、足許ではカーブス本部の買収もあり37.5%の水準にまで低下してます。
これでもまだまだ財務的には余力があると言えますが、本来の資金使途であったカラオケ
事業にも資金需要があることから、株主還元については配当性向20%基準に従い、2円増
配となる年12円が予想されています。自社株買いも当面は期待出来ないので、基本的に
はグロース株としての位置付けでバリュエーションされる銘柄であり、もし成長シナリオが
陰りが出てきた場合には、株価が(下方向に)水準訂正されるリスクにも留意が必要です。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
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