【3140】イデアインターナショナル (JQG) --
現在値 765円/100株 PER43.8 PBR2.73 6月配当株主優待
インテリア雑貨や旅行用品等の企画、卸・小売り。RIZAPグループ傘下。
配当は6月一括の4円配当のため、配当利回りは0.52%となります。
イデアインターナショナルは株主優待制度を導入しており、単元株以上を保有する6月末
の株主に対して、9,000円分のグループ商品を進呈しておりますので、配当優待利回りは
約12.28%となります。
業績を確認していきます。
■2015年6月期 売上高 59.7億円 営業利益 2.4億円 EPS 8.9円
■2016年6月期 売上高 61.6億円 営業利益 1.8億円 EPS 18.9円
■2017年6月期 売上高 72.0億円 営業利益 4.0億円 EPS 24.8円
■2018年6月期 売上高 90.1億円 営業利益 4.1億円 EPS 20.9円
■2019年6月期 売上高 140億円 営業利益 6.2億円 EPS 17.6円 ce
□2018年12月中 売上高 40.0億円 営業利益 1.2億円 EPS 4.9円 四e
□2018年9月1Q 売上高 33.6億円 営業利益 0.3億円 EPS 1.0円(11/13)
2018年6月期は連結決算開始のため前期比較はないものの、売上高は18億円増の90.1
億円、営業利益は微増の4.1億円となり、売上高こそ期初予算の水準を確保したものの、
営業利益は対予算で1億円ほどショートしました。雑貨製造卸売事業において、キッチン
用品類が主体のブランド「ブルーノ」において、累計売上台数が100万台を突破したホット
プレートが続伸したほか、旅行商品が主体の「ミレスト」も直営店増加により売上が増加
しました。小売事業に関しても、複数ブランドを取扱う「イデアセブンスセンス」をはじめ、
「ブルーノ」「グッドギフトゴー」など13店を出店するとともに、EC事業の売上高も大幅増と
なりました。なお、好採算の自社製品売上比率の増加により本来の利益率は改善したと
みられるものの、積極的な広告宣伝費の投入により利益が伸び悩んだ模様です。
進行期である2019年6月期の予算については、売上高が55.3%増の140億円、営業利益
は47.8%増の6.2億円と年率4割を超える増収増益を見込んでいます。商品開発において
は売れ筋商品である「ブルーノ」のホットプレートに限定モデルを投入するほか、ブランド
認知度が高まってきたことを活かして、大型家電やインテリア商材の開発を進める方針
です。また、本年4月末に大手バッグOEM会社のシタカ(年商約47億円)を投資ファンドの
インテグラルらから16億円で買収しているため、今期はこの上乗せ分フル寄与するほか、
二番手ブランドである「ミレスト」との協業により、旅行バッグの商品力強化を図ります。
当社は毎年ローリング型の3年中計を策定しており、3年後となる2021年6月期を目処に
売上高を90→210億円(CAGR32%)、営業利益を4.1→11.5億円(CAGR40%)へとそれぞれ
伸長させる計画です。1年前のローリング前の中計と、今回ローリング後の中計で比較
が可能な2020年6月期のマイルストーンの予算で比べると、今回中計の方が増額されて
いるため、実績期の業績はやや未達だったものの、こと中計における成長モメンタムに
ついては、会社側の意図する拡大スピードを確保出来ているものと判断されます。
当社は昨年8月に実行した公募増資の直前に株主優待制度の拡充や初配、株式分割の
コンボ発表により高値圏に貼り付いていた株価に“当てにいく”形で約28億円(@1,247円)
ものメガトン調達に成功しています。当初のエクイティーストーリーでは、これで直営店を
出店しまくって、製造販売業として利幅を稼ぐ計画でしたが、一転してシタカのような大物
子会社を手金で取得することが出来たため、発行済株式の2割もの希薄化をともなう出血
公募増資ではあったものの、後から振り返ってみれば大変意義があったと言えそうです。
自己資本比率もなお44%をキープしており、なおMAが出来る余裕も残しているため、親の
RIZAPグループが“あんなこと”になっていますが、こと当社単体に関しては歯車がかみ
合って、上手く成長軌道に乗りつつあるような印象を受けます。
*参考記事① 2017-10-31 1,018円 --
まんまと“メガトン調達”に成功、イデアインターナショナル(3140)。
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