年内残り3ヶ月の運用方針について(空運セクター)。 | なちゅの市川綜合研究所

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早いもので今年も残すところあと3ヶ月ほどになってしまいました。今年は2月に久々に調整

らしい調整があったので、やっと通常程度の相場難易度の年がやってきたなという感じで、

アベノミクス以降すっかりなまっていた相場の緊張感を取り戻すにはよい一年だと思います。

(もっとも、やっと通常レベルに戻ったというだけで、ハードモードには程遠いのですが・・・)。

 

さて、表題のとおり年内の方針ですが、8月のエントリ(金利の上昇で「ゲームのルールが

変わる」。)に記載のとおり、中長期的には本邦も金利上昇局面を控えているため、上値

を積極的に狙うような投資は少しずつ手控えていきたいとは考えているものの、こと足許

では首相の三選や米中貿易問題の収束によるレンジブレークで、先高感すらある状況と

なっています。一応、当方としても年内向こう3ヶ月は過度に悲観するような局面ではない

と考えており、ここから新規に買うというわけではないにせよ、現在の持ち高を引っ張っる

ことで、パッシブ気味に対処していきたいと思います。

 

本当は総合商社などの高配当銘柄を選好したいのですが、丸紅や三菱商事など1Q時点

から特によかったものは言うまでもなく、相対的に出遅れていた伊藤忠まで昨日の増配と

業績修正で水準訂正が起こってしまったので、正直ここからは手掛けずらいところです。

そこでやや斜め目線ですが、空運セクター辺りが穴場的に狙い目かと思います。台風や

地震による欠航便の増加や、インバウンドその他国内旅行客の減少にくわえ、原油価格

の上昇という“悪材料のフルハウス状態”となっていますが、足許の状況が最悪の状態に

近く、実際に悪い数字が出てくるのはもう少し先の話かと思いますが、かような懸念から

株価的にはしばらく停滞するものとみております。

 

ただ、原油高は恒常化すればサーチャージで相当程度回収出来ますし、台風/地震の影響

も基本的には一過性であり、徐々に和らいでくるものとみられるほか、国際線は先に述べた

総合商社の好況による海外出張の増加や、国内線は“北海道ふっこう割”による観光客の

回復が期待出来ます。また、空運株は比較的高還元とされるJALであっても最早高配当株

とは言えなくなってきましたが、航空運賃そのものの上昇により、運賃が半額となる株主優

待券の価値が増大しており、優待券のセカンダリー市場では高値を付けているため、配当

優待利回りという観点では、かなり魅力的な水準にあることもポイントであると言えそうです。

 

 

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