【3969】エイトレッド(東証マザーズ) --
現在値 1,369円/100株 PER38.9 PBR56.4 3月配当 9月株主優待
ワークフローソフト専業。「X-point」「AgileWorks」主力にクラウドも提供。
配当は年2回・合計11.0円配当のため、配当利回りは0.80%となります。
エイトレッドは株主優待制度を導入しており、3月末・9月末の単元株主に対して、1,000円
分のクオカードを年2回進呈しておりますので、配当優待利回りは約2.26%となります。
業績を確認していきます。
■2015年3月期 売上高 7.1億円、経常利益 2.2億円、EPS 23.6円
■2016年3月期 売上高 8.4億円、経常利益 2.7億円、EPS 29.1円
■2017年3月期 売上高 9.6億円、経常利益 2.7億円、EPS 30.9円
■2018年3月期 売上高 11.0億円、経常利益 3.2億円、EPS 33.4円
■2019年3月期 売上高 12.6億円、経常利益 3.6億円、EPS 35.1円 ce
□2018年6月1Q 売上高 2.8億円、経常利益 0.5億円、EPS 5.1円(7/26)
□2018年9月中 売上高 6.2億円、経常利益 1.7億円、EPS 17.0円 ce
2018年3月期の売上高は前期比15.1%増の11億円、経常利益は同16.4%増の3.2億円となり、
期初予想をやや下回ったものの、2桁の増収増益を確保しました。主力のパッケージ品は、
前期の「X-point」のバージョン切替需要の剥落があったものの、全国各地でのセミナーの
実施により大手企業向けの「AgileWorks」の導入企業数が増加しました。また、中堅・中小
企業向けのクラウド品については、まだまだ売上の嵩が小さいものの、5割ほどの売上高
成長幅を確保しており、クラウドサービスならではの高い成長モメンタムを維持しました。
進行期である2019年3月期の予算については、売上高が13.8%増の12.6億円、経常利益は
11.0%増の3.6億円を計画しています。既述のとおりクラウド商品が、足許でも年率5割ほど
の伸びを継続しているため、主力のパッケージ品で稼げているうちに、クラウド品を育てら
れるかが予算達成の鍵となります。去る7月26日に1Qが開示されていますが、パッケージ
品、クラウド品ともに全国各地でのセミナー開催により、順調に新規顧客の獲得が進んで
おり、全社では前年同期比23%もの増収を果たしているため、好進捗と言えそうです。
当社は2016年12月にマザーズ市場に上場し、中長期経営計画を開示していないものの、
本邦のワークフロー市場自体が年率13%程度伸長しているため、業界首位級である当社も
当面の間は年率2桁成長をすることが可能とみられます。当社製品は中小企業から大企業
までカバーしていることにくわえ、親会社であるソフトクリエイトHD(3371)の創業一族である
林宗治氏が当社会長に就いているほか、第2位株主として10年前から住商情報システム
(現:SCSK)も資本参加しているため、相応の手厚い販路が確保された状態となっています。
また、足許ではスカラ(4845)が敵対的買収で傘下に収めたことでも知られるソフトブレーン
(4779)が、主力商品である営業支援システム「eセールスマネジャー」のワークフロー機能
に、当社のプラットフォームを採用しました。同社の当該商品も、目下クラウド型を売り出し
ている最中であり、非常に好調に推移しているため、当社としてもオプションの提供に過ぎ
ないものの、業界のデファクトスタンダードを握る意味で、意義のある採用かと思われます。
ということで、既に業界首位級であり、親会社や提携先も強力なので、ある程度の成長は
揺るぎないと思われます。が、かつて親会社が株式分割や優待拡充策などを繰り出して、
マザーズ市場を抜け出したように、当社もそれと似たようなステップを踏んでいく可能性が
高いと思われます。最近は当社製品が外務省で採用されたりしているようですが、やはり
会社側としても(営業面における)本則市場上場による信用力強化のインセンティブは相応
にあるものとみられますので、そのような観点でも見所のある銘柄かと思われます。
*参考記事① 2017-12-19 1,157円 --
親会社ソフトクリエイトの「後ろ盾」が強力、エイトレッド(3969)。
![]() |
新品価格 |
*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。