【3924】ランドコンピュータ(東証1部) --
現在値 1,205円/100株 PER23.6 PBR2.42 3月配当優待 9月配当
コンサルからシステム導入、保守管理まで行う独立系SI。富士通系に強み。
配当は3末9末の合計18円配のため、配当利回りは1.49%となります。
ランドコンピュータは株主優待制度を導入しており、3月末の単元株保有株主に対して、
2,000円分のクオカードを進呈しておりますので、配当優待利回りは約3.15%となります。
業績を確認していきます。当社は2015年12月のIPO銘柄です。
■2015年3月期 売上高 63.3億円、営業利益 3.7億円 EPS 47.7円
■2016年3月期 売上高 74.1億円、営業利益 5.5億円 EPS 62.6円
■2017年3月期 売上高 72.0億円、営業利益 3.6億円 EPS 40.5円
■2018年3月期 売上高 72.6億円、営業利益 4.3億円 EPS 49.3円(5/9)
■2019年3月期 売上高 78.0億円、営業利益 4.7億円 EPS 50.9円 ce
□2018年9月中 売上高 36.3億円、営業利益 1.7億円 EPS 17.8円 ce
2018年3月期の売上高は前期比微増の72.6億円、営業利益は同19.2%増の4.3億円となり、
売上高は未達だったものの、利益は予算水準を確保しました。主力のSIer分野において、
流通、公共並びに電力自由化関連の案件が減少したものの、主要顧客層の金融機関向け
がシステム投資を控えた前期の反動で堅調だったほか、医療分野の電子カルテ関連等の
需要が拡大しました。なお、インフラ分野やパッケージ販売分野も底堅く推移しました。
進行期の2019年3月期の予算については、売上高が7.4%増の78.0億円、営業利益は9.8%
増の4.7億円を計画しています。全てのセグメントで増収を見込んでおり、主力のSIer分野
において、金融業界向けのメーカー系の新規受注拡大を図るほか、インフラ分野でもSIer
分野に紐付けた受注拡大を狙う方針です。また前の期に不採算案件のあったパッケージ
分野についても、主力の「Salesforce」のクラウド型を中心とした反動増が見込まれます。
今期は4年中計の2年度目となっており、最終年度である2021年3月期に売上高100億円
(CAGR8%)、営業利益10億円(CAGR28%)を目標としています。取引のほとんどが富士通
グループ向け(ウエイト45%)となっており、同社への依存度が高い状況が続いているため、
約150社に及ぶエンドユーザー(三菱総研DCS、三井住友トラストS&Sなどウエイト計25%)
への直販を拡大を志向しているほか、富士通以外のメーカー系としてNTTデータや日立
グループの開拓を進める計画です。
ただ会社としては、こうした既存のSIer、およびインフラ分野での伸びは殆どみておらず、
既述の「Salesforce」やワークスAPの「COMPANY」といったパッケージの導入やカスタ
マイズを大きく伸ばす方針であり、所謂‘人月’に依存しないドメインへシフトを進めます。
人材採用難の中で高付加価値人材の確保が必要となりますが、そこは資格取得推進や
去る5月30日の東証一部指定替え効果による新卒の採用強化で対応していくようです。
(なお会社側コメントによれば、売上高目標の100億円はMAなしでも達成可能とのこと)
さて当社は、2015年12月にOA込で約6億円(修正単価@586円)を調達して二部上場し、
このたび晴れて一部に指定替えとなっていますが、基本的にはさほど資金需要のない
業種であり、財務的にも無借金状態が継続しているため、株主還元強化が望まれます。
現状では‘配当性向30%以上’を基準として、通年18円配当が継続していますが(実際は
35%程を還元)、40~50%基準への見直しや、自社株買いを期待したいところです。
*参考記事 2017-07-25 1,700円 --
分割&優待で、期末株主数は2,200名を突破・ランドコンピュータ(3924)。
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