【3193】鳥貴族(東証一部) ---
現在値 2,857円/100株 PER24.7 PBR4.84 7月配当優待 1月配当優待
居酒屋「鳥貴族」の飲食店舗の運営及びフランチャイズ展開。
配当金は1月7月に4円ずつのため、配当利回りは0.28%となります。
鳥貴族は株主優待を実施しており、1月末・7月末現在の単元株主に対して1,000円分
の優待券を進呈していますので、配当優待利回りは0.97%となります。
業績は下記の通りとなっております。
■2014年7月期 売上高 146億円、経常利益 8.3億円 EPS 52.4円
■2015年7月期 売上高 186億円、経常利益10.8億円 EPS 56.9円
■2016年7月期 売上高 245億円、経常利益15.4億円 EPS 85.7円
■2017年7月期 売上高 293億円、経常利益14.2億円 EPS 83.5円
■2018年7月期 売上高 369億円、経常利益22.8億円 EPS 115.5円 ce
□2018年1月中 売上高 165億円、経常利益 8.5億円 EPS 47.2円(3/9)
2018年1月期中間期の売上高は前年同期比18.5%増の165億円、経常利益は同47.8%増
の8.5億円となり、大幅な増収増益となったものの、期初予算比は減収増益となりました。
通期の直営新店が純増80店計画のところ、上期ではFC8店を含むものの40店の純増を
果たし、展開店舗数は600店を超過しました。ただ10月1日から実施した280円→298円、
への値上げの影響で、ファミリー層や40歳超の来店が想定を超えて落ち込みました。
また、10月には2週連続の台風に見舞われたほか、出店増に伴うカニバリも顕在化した
結果、既存店売上高は計画の104%を下回り、ほぼ100%フラットの水準で着地しました。
なお2018年7月期の通期予算については期初予想を据え置いており、売上高が前期比
25.9%増の369億円、経常利益は同59.9%増の22.8億円を見込んでいます。出店は既述
の通り順調に推移しており、FC店込みの数字では凡そ100店の純増を目指しています。
一方、月次既存店売上高に関しては、9ヶ月累計期間まで開示されており、計画の104%
に対して足許では98.8%と上期6ヵ月累計より更に悪化しているため、値上げを実施した
昨年10月以降の苦戦が見て取れます。これだけを見ると業績未達はほぼ確実ですが、
価格改定効果による原価率改善やタッチパネル導入による人件費削減が徐々に発現
しているため、売上高未達はともかく、利益に関しては達成の目が残るとみられます。
今期は新4年中計の初年度となっており、最終年度である2021年7月期に売上高293
→640億円(CAGR21%)、営業利益14→51億円(CAGR38%)をそれぞれ目指しています。
基本的には毎期100店程の店舗純増を目指す積極出店施策が核となっており、最終
年度には悲願の1,000店を実現する青写真になっています。利益面については、既述
のタッチパネル導入による人件費削減や“たれ”工場の新設による原価率改善を図る
とともに、ジョッキやグラスの専用洗浄機の導入により更なる省人化を狙います。まだ
本中計は半年強しか経過していないので、現時点で達成確度の是非について論じる
のは時期尚早だと思いますが、前回中計をほぼ達成させた事実を鑑み、ひとまずは
会社側の計画値を支持したいと考えています。
財務状況については、市場変更の際に適当にPOしていることもあり、自己資本比率は
40%台を堅持しており、手許現金の47億円で有利子負債の29億円をカバーしています。
また、既に会社側巡航水準の財務レベルに到達しているため、7%に満たない配当性向
は見直される可能性が高く、たとえ業績未達であっても、今期の予想配当8円は10~12
円程度まで上積みされるものと予想します。
*参考記事① 2017-11-16 2,871円 ---
*参考記事② 2017-05-15 2,576円 ---
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