【3476】投資法人みらい(東証REIT) --
現在値 187,100円/1株 PER16.7 PBR1.03 4月分配 10月分配
三大都市圏を中心とする総合型。スポンサーは三井物産とイデラCP。
予想分配金は年2回の合計11,200円配で、分配金利回りは約5.98%です。
業績を確認していきます。
■2017年4月期 営業収益 23.9億円、経常利益 10.3億円 DPU 3,260円
■2017年10月期 営業収益 33.7億円、経常利益 15.2億円 DPU 5,174円(12/11)
■2018年4月期 営業収益 37.5億円、経常利益 16.4億円 DPU 5,600円 ce
■2018年10月期 営業収益 37.6億円、経常利益 16.4億円 DPU 5,600円 ce
2017年10月期の営業収益は当初予算より約0.2億円程少ない33.7億円、経常利益
は0.3億円増の15.2億円となりました。分配金に関しては、当初予想の5,100→5,174
円となり、74円上振れしました。水光熱収入が減少したものの、修繕費の抑制により
穴埋めし、稼働率についても想定の99.1%を上回る水準で推移しました。なおこの期
よりIPO物件の固都税費用化が発生しており、運用184日の巡航期に入っています。
進行期の2018年4月期の予算は、営業収益は前の期比11.4%増の37.5億円、経常
利益は同8.2%増の16.4億円を見込んでおります。昨年10月末に、旗艦物件である
「品川シーサイドパークタワー」の一棟を崩し、準共有持分の36.6%をシェアアウトし、
三井物産プライベート投資法人に譲渡することを発表しており(譲渡実行日は2末)、
その代わりにスポンサーのイデラから天王洲の「東京フロントテラス」の準共有持分
の50.2%を取得しています。本入替により、約120億円分の物件を償却後NOI利回り
ベースで0.3%上昇(3.5%→3.8%)させたほか、2.5億円程度の譲渡益が発生するため、
進行期および翌期までは分配金が底上げされます。
なお、このほかの直近取得物件はイトーヨーカ堂奈良店跡の「奈良平城京プラザ」
やグリーンズが運営するコンフォートホテル他3物件(伊勢・長野・北上)となります。
このうち奈良はそごう、ヨーカ堂が撤退した大箱案件であり、利回りこそ確保できる
ものの、パッと見はリスキーな案件ですが、最低賃料ベースでのNOIが6.0%(固定
賃料比率5~6割)であり、エンドテナントの契約も6割程が10年超の定借契約なの
で、取得金額も41億程であることも考慮すると、許容できる範囲と言えそうです。
当法人はREITとしては異例の中期経営計画を策定しており、3年後の2020年4月
期をメドに、分配金を5,100→5,700円へと1割強引き上げる目標を置いています。
外部成長では、利回りの低い都心部オフィスの取得を避け、主要都市(要は地方)
の規模オフィスや商業施設、ホテルをクライテリアとし、高利回りを志向しています。
そしてこの中計を遂行する上でネックとなっていたのが、2016年12月のIPOの公募
価格(183千円)を下回る株価推移を続けていたことですが、足許でやっとこの株価
水準をクリアしてきたため、POによる外部成長の目が出てきました。特に現時点
の株価ですと、P/NAV1倍もクリア出来そうですので、52%まで痛めてしまったLTV
を回復させる千載一遇のチャンスが到来しています。名有りのパイプラインには、
「新宿イーストサイドスクエア(5%追加)」、「名古屋伏見ビル」、「六甲アイランドDC」
が控えているため、基本的には第一回目となるPOを待つ形となります。
*参考記事① 2017-08-11 —-
三井物産の総合力に改めて期待、高利回りREITの投資法人みらい(3476)。
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