【9671】よみうりランド(東証1部) --
現在値 4,945円/100株 PER19.2 PBR1.38 3月配当株主優待 9月配当優待
読売新聞傘下。船橋・川崎競馬場の歩合家賃主力。遊園地・ゴルフ場も。
配当金は3月・9月の計50円配当のため、配当利回りは1.01%となります。
よみうりランドは株主優待制度を実施しており、3月末・9月末に単元株を
保有する株主に対して、入園券・のりもの券等綴を進呈しておりますので、
1綴を1万円相当で換算した場合の配当優待利回りは約5.05%となります。
業績を確認していきます。
■2014年3月期 売上高 167億円、営業利益 24.5億円、EPS 24.9円
■2015年3月期 売上高 172億円、営業利益 22.7億円、EPS 22.9円
■2016年3月期 売上高 187億円、営業利益 19.8億円、EPS 25.7円
■2017年3月期 売上高 210億円、営業利益 21.0億円、EPS 46.1円
■2018年3月期 売上高 201億円、営業利益 13.5億円、EPS 25.7円 ce
□2017年9月中 売上高 100億円、営業利益 10.4億円、EPS 233.9円(11/8)
2017年9月中間期の売上高は前年同期比2.6%減の100億円、営業利益は
同8.1%減の10.4億円となり、概ね期初予想線で落着しました。公営競馬は
川崎競馬の「関東オークス」で売上レコードを記録したほか、船橋競馬の
「かしわ記念」も“ららぽーと”との共同集客イベントが奏功するなどして、
堅調に推移しました。一方、遊園地に関しては“EXILE TRIBE”を起用した
「HiGH&LOW THE LAND」が人気を集めたものの、プールを中心に8月
の記録的な長雨の影響を受け、終わってみれば減収減益となりました。
2018年3月期通期予算については据え置いており、売上高は前期比4.3%
減の201億円、営業利益は35.9%減の13.5億円を予想しております。遊園
地における「グッジョバ!!」開業景気の減少と、川崎競馬のJCB開催剥落の
影響が見込まれるため、通期でも減収減益となる見込みです。足許11月に
「キドキド」を擁する幼児向け屋内型遊戯施設を、武蔵小杉に続き名古屋
の赤池の7&iのSCに新規出店するなどしていますが、遊園地・競馬とも
に10月の台風影響は避けられなかったとみられ、予算達成は不透明です。
今期は3年中計の2年目となっており、最終年度の2019年3月期に売上高
190億円、営業利益10億円という定量目標を置いていましたが、営業利益
に関しては初年度で目標の倍額を達成しています。そのため昨年5月には
目標をローリングしており、売上高は190→200億円、営業利益は10→15億
円にそれぞれ増額しています。100億円強を投じた「グッジョバ!!」は、やや
息切れ感はあるものの、順調に推移しているほか、公営競馬についても、
船橋はららぽーと、川崎はマーケットスクエアという各SCとの集客シナジー
や競馬人気の底入れにより好調が続いているため、修正計画も走破圏です。
なお、上述のとおり中計は順調に進捗しているものの、当社はあまり業績
面で見所のある銘柄ではなく、基本的に“含み資産株”としてのアプローチ
が基本となります。借地で上物だけ持っていた船橋オートは三井不動産に
返してしまいましたが、土地から保有する川崎・船橋の各競馬場や周辺の
商業施設、本業の遊園地・野球場、ゴルフ場など多数の不動産を保有して
おり、実際は有報記載の150億円の何倍もの含み益があると推察されます。
また、日テレの株も523万株・100億円強保有しているため、100億円強ある
有利子負債は保有する日テレ株とネットすると、事実上の無借金となります。
当社の筆頭株主は文字通り読売新聞グループ本社(14.9%)ですが、第2位と
なる日本テレビ放送網も13.4%の当社株を握っており、同社はティップネスの
買収に代表されるように、ここ最近では非本業への注力を進めているため、
“そういう方面”で動く可能性もありそうです(※注:形式上は買防策あり)。
*参考記事① 2017-06-27 5380円*併合修正済 ーー
3年中計は初年度で倍額達成、元祖含み資産銘柄・よみうりランド(9671)。
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