【9671】よみうりランド(東証1部) --
現在値 538円/100株 PER20.8 PBR1.61 3月配当株主優待 9月配当優待
読売新聞傘下。船橋・川崎競馬場の歩合家賃主力。遊園地・ゴルフ場も。
配当金は3月・9月の計5円配当のため、配当利回りは0.93%となります。
よみうりランドは株主優待制度を実施しており、3月末・9月末に単元株を
保有する株主に対して、入園券・のりもの券等綴を進呈しておりますので、
1綴を1万円相当で換算した場合の配当優待利回りは約4.64%となります。
業績を確認していきます。
■2014年3月期 売上高 167億円、営業利益 24.5億円、EPS 24.9円
■2015年3月期 売上高 172億円、営業利益 22.7億円、EPS 22.9円
■2016年3月期 売上高 187億円、営業利益 19.8億円、EPS 25.7円
■2017年3月期 売上高 210億円、営業利益 21.0億円、EPS 46.1円
■2018年3月期 売上高 201億円、営業利益 13.5億円、EPS 25.7円 ce
□2017年9月中 売上高 102億円、営業利益 9.3億円、EPS 22.1円 ce
2017年3月期の売上高は前期比12.1%増の210億円、営業利益は同6.2%増
の21.0億円となり、期中4度の業績増額修正を経て、計画比大幅増で着地
しました。公営競馬が川崎競馬でのJBC開催とそれに伴う改装効果により
48億円の地方競馬の売得金レコードを更新したことによる歩合の増加や、
遊園地における新エリア「グッジョバ!!」が想定を超えて推移したことが要因
であり、ゴルフ場も含めた主要事業は全て増収を確保しました。また船橋
のオート場(土地は三井不動産が保有)閉鎖にともない、建物を解体・減損
したものの、解決金を50億円も受領したため、純利益が膨張しています。
進行期の2018年3月期の予算については、売上高が4.3%減の201億円、
営業利益は35.9%減の13.5億円を計画しております。遊園地事業における
「グッジョバ!!」開業景気の減少と、JCB剥落(今年は大井開催)を見込んで
いるため、大減益予想となっていますが、遊園地は冬場のイベントである
「ジュエルミネーション」が毎年入園者を更新していることや、川崎競馬も
貴賓室やキッズルーム設置による大幅改装効果や、近隣の東急不動産
の商業施設誘致、JRA馬券発売により、施設集客力が劇的に底上げされ
ているため、会社予想はかなり保守的と思われます。
今期は3年中計の2年目となっており、最終年度の2019年3月期に売上高
190億円、営業利益10億円という定量目標を置いていますが、営業利益に
関しては初年度で倍額達成となりました。おそらく100億円の巨費を投じた
「グッジョバ!!」がコケて償却負担がのしかかる前提をしていたものの、目下
平日でも60分待ちのアトラクションが出るほどの盛況が続いているため、
本中計に関してはかなりのレベルで上振れした着地となると思われます。
(1.5万坪の新用地を確保しているため、追加投資が出る可能性あり注意)
どちらかというと当社と言えば、このように本業の業績で注目されることは
少なく、標題のとおり含み資産銘柄としての位置付けがポピュラーです。
既述のとおり、川崎・船橋の各競馬場やその周辺用地、遊園地・野球場、
複数のゴルフ場・・・等、首都圏だけもで100万坪弱の土地を保有しており、
有報上は賃貸用の150億円程しか上がってこない含み益は、実態はその
何倍もあると目されています。また、日テレの株も100億円弱保有している
ため、120億円近い有利子負債は手元の現金と流動性のある日テレ株式
で一括でペイ出来るので、実体としては無借金の不動産銘柄と言えます。
そのため、あくまで当社株は含み資産株での評価となり、不動産セクター
に連れた評価が基本となりますが、本業が大変好調なため、テーマパーク
セクターや優待株(※入園者増が優待価値増に直結する)の評価も可能で
あり、株価の居所が変わることもあろうかと思われます。
*ご参考:総会でもらったお土産
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。