和歌山カジノ構想が頼りのワンチャン銘柄、イントランス(3237)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3237】イントランス(東証マザーズ) --

現在値 214円/100株 PER34.5 PBR2.56 3月配当株主優待 

中古ビル再生事業が主力。建物管理や賃料回収事業も手掛ける。
配当金は3月一括の2円配当のため、配当利回りは0.93%となります。

イントランスは株主優待制度を実施しており、3月末に300株以上を保有
する株主に対して、大多喜ハーブガーデンの2,000円分の品物を進呈して
おりますので、3単元保有時の配当優待利回りは約4.04%となります

業績を確認していきます。   
■2014年3月期 売上高 29.8億円、経常利益 3.6億円、EPS 11.0円 
■2015年3月期 売上高 63.3億円、経常利益 9.6億円、EPS 26.1円 
■2016年3月期 売上高 23.2億円、経常利益 3.6億円、EPS 5.5円 
■2017年3月期 売上高 27.4億円、経常利益 4.5億円、EPS 7.7円 
■2018年3月期 売上高 25.0億円、経常利益 3.5億円、EPS 6.2円 ce
□2017年9月中 売上高 16.0億円、経常利益 3.4億円、EPS 5.9円 四e

2017年3月期の売上高は前期比18.2%増の27.4億円、経常利益は同27.4%
増の4.5億円となり、期初予想を下回りました。主力の自己勘定売買部門
において、中華街・関帝廟通の山下町土地Ⅰ400坪を権利調整後に売却
したほか、収益マンション・戸建等の販売等計4物件を売却したものの、
この他の売却予定物件がまた期ズレを起こしたことが大きく響きました。

進行期の2018年3月期の予算については、売上高が8.9%減の25.0億円、
経常利益は23.9%減の3.5億円と一転して反落する見込みです。伊豆熱川
6千坪や河口湖1.6千坪の保養所の販売、Hニューグランド裏の裏にある
山下町土地Ⅱ(立退は完了済)を更地にした上でホテルorマンション用地
として転売するものと思われます。PM・管理・仲介のソリューション事業に
関しては、東武ストアに一括賃貸している蓮田SCの賃料収入と和歌山の
マリーナシティ(後述)の配当収入が通期で寄与しますが、自己勘定売買
部門における販売物件の見立てが保守的なため、数字が埋まらない見込
です。ちなみに蓮田SCも棚卸資産ですが、今期は売らない?模様です。

当社で一番のトピックと言えば、昨年の8月に和歌山の毛見沖の人工島
マリーナシティの3物件「ホテル」「温泉」「商業店舗」の信託受益権を取得
したことであり、本年5月には和歌山県が統合型リゾートの誘致候補地を
当マリーナシティに一本化することを表明しているため、今後の展開次第
では一発を秘めた案件となります。特にこの人工島は依然3分の2が空き

地となっており、当社以外の地権者も1人しかいないため、今回受益権を
取得した部分に限らず、拡張性が期待出来る点はポイントといえます。
(ちなみにカジノが来ない場合は、適当に売却するものと思われる。)

このほか、千葉県で大多喜ハーブガーデンという園芸施設を運営してい
ますが、昨今の「いすみ鉄道」ブームも相俟って、のれん償却を除けば、
収益均衡圏に浮上してきています。かつてUURに売却した式場と同様、
当社の物件企画力はある程度評価出来るものがありますので、やや定

性的な話ではあるものの、マリーナシティに活かせるかもしれません。

ただ当社はリーマンショック生き残り組であるため、総じて会社側姿勢
が慎重である印象であり、自己資本比率が4割まで回復してきたものの、
仕入に及び腰の印象は否めません。そのため、金融緩和が止まっても、
個人投資家がついてこられるような小型物件の転売と蓮田SC等の賃料

収入でしのぎきり、和歌山でワンチャンを狙う・・・方針かと思われます。

 

 

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