IFRS移行で利益嵩上げも、資金調達のデキ次第・エボラブルアジア(6191)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【6191】エボラブルアジア(東証一部) ーーー

現在値 2,470円/100株 PER47.5 PBR15.0 9月配当・株主優待 3月優待

航空券の予約サイト「空旅」主力、国内特化。ベトナムITオフショア開発も。
配当は9月一括の10円予想のため、配当利回りは0.4%となります。

エボラブルアジアは株主優待制度を導入しておりまして、9月末・3月末時点の
単元株以上保有の株主に対して、1,000円分の自社プレミアムサイトでの利用

ポイントを進呈しておりますので、優待利回りは約1.21%となります。また、1年

以上の株式保有により、付与ポイントが1.1倍となります。

業績を確認をしていきます。
■2014年9月期 売上高 14.5億円 営業利益 0.9億円 EPS 3.3円
■2015年9月期 売上高 27.5億円 営業利益 3.1億円 EPS 12.5円
■2016年9月期 売上高 40.0億円 営業利益 6.1億円 EPS 22.1円
■2017年9月期 売上高 55.3億円 営業利益 7.3億円 EPS 25.0円 *訂正後

■2018年9月期 売上高 70.5億円 営業利益 15.0億円 EPS 50.9円 ce/IFRS
□2018年3月中 売上高 33.0億円 営業利益 6.0億円 EPS 23.1円 四e/IFRS

 

2017年9月期の売上高は前期比38.3%増の55.3億円、営業利益は同18.1%増の
7.3億円となり、売上・利益ともに過去最高を更新したものの、期初予想を下回

って着地しました。OTA事業は「エアトリ」のTVCM投入効果の発現や、JAL系

に強い旅行会社の買収によるパッケージ商品等の拡充により、取扱高は277

→401億円と4割の伸びを確保しました。オフショア開発事業についてもDena

からベトナム拠点を買収したことにより、エンジニア数が800名を突破し、順調

に受託を伸ばしています。一方、未達となった原因は積極的に広告費を投入

したものの、最繁忙期である4Q売上が想定を下回ったことが主な要因です。

進行期である2018年9月期通期の予算については、IFRSへと移行するため、

単純比較が出来ないものの、売上高(営業収益)は70.5億円、営業利益は15
億円を予想しております。OTA事業においては、国内航空券の販売ブランド

を「Air Trip」に一本化することで、ブランドの認知度の向上を図る方針であり、

これまで地方限定で放映していたTVCMを、この上期には首都圏でも放映し、

取扱高の急拡大401→700億円を目指します。オフショア開発事業に関しては

ベトナム拠点間の最適化や、他国拠点の開発により受託高拡大を狙います。


当社は中期構想において、2021年9月期に取扱高1,000億円、売上高200億円
(CAGR50%)、営業利益50億円(CAGR70%)という飛躍的な成長シナリオを描いて

おります。このうち売上高と営業利益に関しては、アクチュアル期の未達もあり

マテリアルから表現も消えているので、達成困難に陥ったと思われるものの、

その一方、取扱高の1,000億円に関しては、1年前倒の2020年9月期での達成

を見込んでいるため、利益より売上重視へと舵を切ったとみられ、先ずは国内

旅行券販売における圧倒的な地位の確保を優先しているものと推察されます。

 

ただ会社側としては、(大株主でもあるベクトルの力も借り)優良高成長企業の

イメージを崩さないために、「Air Trip」に湯水のごとく広告費を投下しつつも、

基本的には投資事業(とIFRS移行)により利益を作っていく方針とみられます。

具体的には昨年9月/10月にメルマガ最大手の老舗として知られる「まぐまぐ」

に11.5億円を投じて子会社化しており、同社だけで2億円(調整後)の営業利益

を稼ぐ皮算用です。同社純資産は5億円であり、本来は持分考慮で同程度の

のれん代が発生するはずですが、IFRSに移行するため償却が発生しません。

 

また、将来的にはこの「まぐまぐ」の株式上場を目指すほか、この他にも投資

事業において22社に対して11億円を投じており、これら投資先のIPOや売却に

より数字を作るものとみられます。更に昨年7月にはクレディ・スイスを相手先

として、MSワラントを101億円分発行しており、この調達資金の殆どを戦略的

MAに活用することも明らかにしております。ただ本予約権の希薄化率は12%

ほどであるものの、修正後の行使下限株価が@2,918円となっており、足許の

株価水準では一切行使が進まないため、会社側が目論む水準での資金調達

はかなり難しい情勢であり、株価に効くカタリストが別途必要となりそうです。

 

・・・ということで、中期構想達成のためにかなり多くの資金が要るので、あまり

配当を出して欲しくないのですが、今期も配当性向20%に則り3円増配し、通期

10円配を予想しています。当社は昨年3月東証一部へ指定替えとなっており、

時価総額を意識した経営が鮮明であることから、機関投資家の“ユニバース”

に入るために初配・増配している可能性もありそうですが、それなら配当性向

は20%も要らないため、中途半端に厚めの還元だけはやめて欲しいと思います。

 

*参考記事① 2016-11-16 1,644円 ---

第二の「H.I.S.」へ飛躍期待、エボラブルアジア(6191)。

 

 

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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に 
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。


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