業績飛躍による初配達成で、一部指定替えも志向・パルマ(3461)。 | なちゅの市川綜合研究所

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「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
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【3461】パルマ(東証マザーズ) --

現在値 3,310円/100株 PER27.7 PBR 5.30 9月配当 株主優待なし

ディア・ライフ傘下。トランクルームの滞納保証・開発・販売・運営・仲介。
配当金は9末一括の18円配当のため、配当利回りは0.54%となります。


業績を確認していきます。
■2014年9月期 売上高 4.7億円、経常利益 0.8億円 EPS 38.4円
■2015年9月期 売上高 7.0億円、経常利益 1.0億円 EPS 51.6円
■2016年9月期 売上高 10.8億円、経常利益 1.6億円 EPS 87.6円 
■2017年9月期 売上高 23.4億円、経常利益 2.1億円 EPS 115.4円 

■2018年9月期 売上高 28.0億円、経常利益 2.3億円 EPS 119.3円 ce
□2018年3月中 売上高 12.0億円、経常利益 1.3億円 EPS 63.0円 四e

2017年9月期通期の売上高は前期比2.1倍の23.4億円、経常利益は同29.4
%増の2.1億円となり、期初予算を大きく上回る着地となりました。ストレージ

の営業・滞納保証・管理などを行う主力のビジネスソリューション(BS)事業

における管理室数が前期比8.5%増の63,296室と高い伸び率を維持したほか
ストレージの開発・販売を行うターンキーソリューション(TS)事業において、

9件の物件売却(等)を行ったことが全社業績を牽引しました。特に直近の

販売物件は大型化(室数100室+)が進んでおり、採算性が向上しています。
 

進行期である2018年9月期の予算は、売上高が19.5%増の28.0億円、経常
利益は9%増の2.3億円を予想しています。BS事業ではTS事業による供給

も寄与し、コンスタントに管理室数の伸びが期待されるほか、TS事業では
今期も物件数ベースでは同程度の販売を見込んでいます。ただ、既述の

とおり物件の大型化の推進により、今期既に「名有り」になっている9物件

の室数合計は1,220室と2割強も増加しているため、効率的な開発利益の

確保と管理室数の上積みが期待されます。
 

当社は中期的な経営計画を開示していませんが、10~15年スパンの長期

目標として、BS事業における管理室数を6.5万→30万室、TS事業における

供給戸数を累計10万室(1物件100室換算で1,000物件;年66~100物件)を

目指しています。現状の当社規模を考慮すると、野心的どころか無理筋に

近い目標ですが、昨今の他の不動産商品の利回り低下に伴い、ストレージ

物件の高い利回りが国内一般投資家(富裕層)以外にも、海外のファンド等

の投資家からの引き合いが増加しているため、こうした開発物件の出口の

広がりにより、物件の開発と販売を伸ばしていく皮算用とみられます。


もう一つの矢は、昨年末にCRE(3458)から34%の出資を受け、ストレージ専門

のPM会社(日本パーソナルストレージ)を設立したことであり、このPM会社を

受け皿に国内初のパーソナルストレージREITを立ち上げる計画となっており、

開発物件を卸していく計画です。このPM会社には業界大手の加瀬倉庫や、

エリアリンク(8914)および同社の親密先であるオリバー、渡辺住研等も出資

しているため、業界全体としてREIT組成が推進されているとみられますので、

もし実現した場合は、主スポンサーとして大きな果実を得ることになります。


足許での注目すべき動きは、ついに前期15円の配当に踏み切ったことであり、

今期はさらに3円増配して18円配当を予想しています。また、決算マテリアル

にはついに「東証一部上場」が目標として明記されましたので、不動産会社と

して典型的な成長ストーリーに乗ってきた印象を受けます。ただ株主数が500

名台のマイクロ銘柄ですので、効果的なタイミングで何らかの“手打ち”が行わ

れるものと推察され、その辺の形式要件の整え方については親会社のディア

・ライフ(3245)の時の事例がある程度参考になるものと思われます。

 

*参考記事① 2017-01-13 1,462円 --- 

CREとストレージREITの新規組成目論む、パルマ(3461)。

 

 

会社四季報

 2018年1集 新春号

新品価格
¥2,060から
(2017/12/10 20:00)

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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に 
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。


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