CREとストレージREITの新規組成目論む、パルマ(3461)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3461】パルマ(東証マザーズ) ---

現在値 1,462円/100株 PER17.1 PBR 2.86 9月無配 株主優待なし

ディア・ライフ傘下。トランクルームの滞納保証・開発・販売・運営・仲介。
パルマは配当の支払い実績がありません。株主優待制度もありません。

業績を確認していきます。
■2013年9月期 売上高 3.5億円、経常利益 0.6億円 EPS 23.2円  
■2014年9月期 売上高 4.7億円、経常利益 0.8億円 EPS 38.4円
■2015年9月期 売上高 7.0億円、経常利益 1.0億円 EPS 51.6円
■2016年9月期 売上高 10.8億円、経常利益 1.6億円 EPS 87.6円 
■2017年9月期 売上高 12.8億円、経常利益 1.7億円 EPS 87.1円 ce
□2017年3月中間売上高 4.0億円、経常利益 0.5億円 EPS 14.8円 四e

2016年9月期通期の売上高は前期比53%増の10.8億円、経常利益は同
63.0%増の1.6億円となり、期初計画を上回り年率5割超の増収増益を果
たしました。ストレージの営業・滞納保証・管理などを行う主力のビジネス
ソリューション(BS)事業における管理室数が前期比8.6%増の
58,344室に
増加
したほか、ストレージの開発及び販売を行うターンキーソリューション
(TS)事業において17件の物件売却を行ったことが業績を牽引しました。


なお、2017年9月期の予算については売上高は18.1%増の128億円、経常
利益は4.4%増の1.7億円を予想しており、
伸び率は鈍化するものの、トップ
ラインは2割弱の成長を確保する見通しです。TS事業が引き続き年率3割
の高い売上高成長となる見通しとなっており、主力のBS事業の売上高を
逆転する公算です。前の期末で販売用不動産を3.3億円新たに積み上げ
ているため、おおよそこの分が売上高にオンされる計算となります。


依然として東証一部上場の親会社であるディア・ライフ(3245)が当社株の
6割強を
握っており、同社の阿部社長も2014年2月までの約5年間に渡り、
当社社長を歴任していた経緯もあるので、非常に緊密な親子関係が続い
ています。同社としても、小さな当社をわざわざ上場させて3億円(23万株
@1,350円)を調達した経緯もあるため、今後も当社経営に強く関与してくる
ことが予想されますし、同社はマンデベのわりに資金も潤沢な状況なので
当社に配当を求めることなく、投資に振り向けさせることが予想されます。

その最たる例は昨年12月末に老舗物流企業であるCRE(3458)から34%の
出資
を受け、ストレージ専門のPM会社(日本パーソナルストレージ)を設立
したことであり、本PM会社を受け皿に国内初のストレージREITの運営受託
を目論んでいます。ストレージREITは既に米国では"パブリック・ストレージ"
など既に複数本のREITが上場しており、国内大手事業者であるキュラーズ
も米国の不動産投資会社のエバーグリーン・リアルエステートに300億円超
で買収されている経緯もあるため、そちらの方が先にREITを上場させてくる
可能性があります(※特にキュラーズはオンバランス経営なのでなおさら)。

また、当社はあくまでPM会社なので、ストレージREITの一番美味しい部分は
傘下に"ストラテジック・パートナーズ"という不動産金融子会社を持つCREに
持っていかれてしまいそうな感じもありますが、そこは親会社のディア・ライフ
が開発などで出張ってくると思いますので、お手並み拝見といった感じです。



*参考記事① 2016-12-26 379円 --
一部指定変更・18.7億円公募で成長に弾み、ディア・ライフ(3245)。

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