安定的な成長続くが、今期は微妙?システムリサーチ(3771)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3771】システムリサーチ(東証1部) --

現在値 2,120円/100株 PER11.7 PBR2.12 3月配当 9月株主優待 

製造業を中心とした情報システム構築と保守・運用。トヨタ系向け4割。
配当は3月一括の40円配当のため、配当利回りは1.89%となります。

システムリサーチは株主優待制度を導入しており、9月末の単元株主に
対して2,000円分のクオカードを進呈しておりますので、配当優待利回り
は約2.83%となります。

業績を確認していきます。
■2014年3月期 売上高 91.0億円、経常利益 5.7億円、EPS 89.5円 
■2015年3月期 売上高 100億円、経常利益 6.6億円、EPS 97.9円 
■2016年3月期 売上高 104億円、経常利益 8.4億円、EPS 134円 
■2017年3月期 売上高 115億円、経常利益 9.2億円、EPS 153円 

■2018年3月期 売上高 125億円、経常利益 11.4億円、EPS 181円 ce
□2017年9月中 売上高 58.4億円、経常利益 3.3億円、EPS 55.4円(10/30) 

2016年9月期中間の売上高は前年同期比7.0%増の58.4億円、経常利益

は同17.3%減の3.3億円となり、期初計画を下回りました。常駐型の開発

事業ではトヨタグループを中心とする既存客からの安定的な継続受注に

よりセグメントで2割強の増収を果たしたものの、従来の主力事業である
SI事業は、折からのSE不足で十分な受注が出来ず、減収となりました。

また一部で不採算案件の発生もあったため、利益面も未達となりました。

2018年3月期通期の予算は据え置いており、売上高は前期比8.4%増の

125億円、経常利益は20.4%増の11.4億円を予想しています。開発事業

に関しては、上期受注高・受注残高もそれぞれ前年比15%増で推移して

いるため下期も順調と思われますが、一方のSI事業の受注高・受注残

高については、21.7%減・8.4%減と大きく数字を落としてしまっているため、
従業員数の増加と労務費・外注費の増加傾向なども併せて考慮すると、

今期の業績達成確度については、既に“黄色信号”圏と推察されます。

当社は2020年3月期を最終年度とする3年間ローリング中計で、売上高
144億円(CAGR8%)・経常利益14億円(CAGR15%)の定量目標値へと洗替

しています。今回のローリングでは目標数値をやや増額しているため、

今期業績は微妙なものの、先行きの見通し自体は楽観的なのかもしれ

ません。施策としては、不採算案件の回避や値上げによる収益向上等

基本的なものが軸となりますが、本年8月には“IBM Watson”の対話型

QAサービスを活用した「AI導入パック」というAI商品をリリースしており、

10月にはソフトバンク社により本製品の販売が開始されていますので、

この辺のAIやIoT/ビッグデータ周りで業容拡大を狙うとみられます。

 

一方、株主還元に関しては昨年末のJQ→東証二部(3月)→一部(12月)

への指定変更に絡めて、長らく通年25円だった配当を【25→30→45円】

へ増配ピッチを加速させており、今期は前期の記念配当(5円)を落として

40円配予想となっているものの、配当性向もせいぜい30%水準ですので、

実際は据置(45円)~増配(50円)が期待されるとことです。

 

*参考記事 2017-01-08 2,350円 --

注文どおりに一部市場へ指定変更、システムリサーチ(3771)。

 

 

会社四季報

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