【3478】森トラスト・ホテルリート投資法人(東証REIT) --
現在値 142,600円/1株 PER23.6 P/NAV1.21 2月分配 8月分配
ホテル特化型、スポンサーは森トラストと森トラストホテル&リゾーツ。
予想分配金は年2回の合計6,020円配で、分配金利回は約4.22%です。
業績を確認していきます。当社は本年2月のIPO銘柄です。
■2017年2月期_1期 営業収益 22.6億円、経常利益 15.9億円 DPU 3,105円
■2017年8月期_2期 営業収益 23.0億円、経常利益 15.3億円 DPU 3,070円
■2018年2月期_3期 営業収益 22.8億円、経常利益 15.0億円 DPU 3,010円 ce
2017年8月期の営業収益は予算比14百万円増の22.8億円、経常利益は
同29百万増の15.3億円となり、分配金は当初予想の3,010円→3,070円へ
60円上振れしました。シャングリ・ラの4月単月売上が過去最高となり堅調
に推移し、コートヤード(CY)新大阪もADRを痛めて稼働率を重視した施策
がある程度奏功し、前年同期比の稼働率は実に7.7pts.も上昇し、88.9%を
確保しました。一方、CY東京に関しては、4月に稼働率99.4%という驚異的
な稼働率を叩き出したものの、レストランの不調が足を引っ張りました。
この他、固都税・証券代行費用の保守想定の浮き分が寄与しています。
進行中の2018年2月期(第3期)の営業収益は22.8億円、経常利益は15億
円と減益を見込んでおります。受取賃料は13百万円の減少を見込んで
おり、歩合賃料算出の対象期間がシャングリ・ラが4月遅れ、コートヤード
(CY)2棟が3ヶ月遅れとなることから、概ね表記の数字の通りで落着する
ものとみられます。ポートフォリオの4割を占める旗艦のシャングリ・ラは、
第2期との単純比較では▲45百万円の収入減少となるものの、前年同期
との比較では38百万円増加しており、順調な運用が確認出来ます。一方
投資法人の費用面で総会開催費用やリファイナンスの金利上昇想定で
13百万円の費用増をみているため、予想DPUは3,010円に逆戻りします。
財務状況については、上限LTVを60%としており、現在のLTVは46.5%水準
に留まっているものの、直近でPOを実施した星野(3287)の34.9%はともかく、
自社株買いを完遂したいちごホテル(3463)の37.1%にも遠く及ばず、ホテル
専業REIT5本の中では唯一の40%台後半という、断トツの財務レバレッジが
かかっている状況です。当法人は本年2月に森トラストからの売出オンリー
により@143千円の公募価格で上場しておりますが、直近安値の@134千円
を底に、この公募価格水準まで株価を回復させてきていますので、現在の
P/NAVが1.2水準をキープしていることを併せて考慮すると、そろそろ初回
のPOが意識される頃合になってきました。
マテリアルで開示されているパイプラインにはマリオットの最上級ブランドの
EDITONが虎ノ門・銀座で名有りとなっているものの、これは2020年開業で
遠く、一番近い開業物件は2018年(後半?)の伊良部島のリゾートなので、
実際は利回り底上げのために恩納村のサンマリーナあたりの既存物件が
組入されてしまいそうな気がします。個人的には当法人のプレミアム評価
を崩さないために、仙台のウェスティンかせいぜい東京マリオット止まりに
してほしいと考えていますので、投資法人の性格が決まる次回POの組入
物件は非常に注目していきたいと思います。
*参考記事① 2017-06-11 154,900円 --
パイプラインの太さが魅力、森トラスト・ホテルリート投資法人(3478)。
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