【6540】船場(東証2部) ---
現在値 1,312円/100株 PER12.7 PBR1.49 12月配当 株主優待なし
商業施設の企画、設計から監理、施工までを一貫。売上の2割がイオン系。
配当は12末一括の35円配当のため、配当利回りは2.67%となります。
船場は株主優待制度を実施しておりません。
業績を確認していきます。 当社は昨年12月のIPO銘柄となります。
■2014年12月期 売上高 245億円、営業利益 10.5億円 EPS 67.6円
■2015年12月期 売上高 307億円、営業利益 20.4億円 EPS 183円
■2016年12月期 売上高 276億円、営業利益 17.1億円 EPS 124円
■2017年12月期 売上高 300億円、営業利益 15.5億円 EPS 102円ce修正
□2017年6月中間 売上高 148億円、営業利益 7.5億円 EPS 52.4円(8/14)
2017年6月中間期の売上高は前年同期比5.0%増の148億円、営業利益は同
18.2%減の15.5億円となり、期初計画を割り込みました。大型SCデべの投資
抑制による影響を受けたものの、専門店で細かく受注を積み上げて増収を
確保しました。一方、利益に関しては、外注比率の高い案件の増加や大阪
オフィス移転費用(北区→船場へ移転)の発生により計画未達となりました。
2017年12月期通期予想も修正しており、売上高は8.6%増の300億円(従来比
変わらず)、営業利益は9.6%減の15.5億円(従来比▲1.9億円)に減額しており、
基本的には上期に凹んだ分の倍額を通期予算で減額しています。人件費や
外注費の増加はあるものの、中間時点での受注残高は前年同時期から17%
程度増加(40.7→47.9億円)しているため、この豊富な案件数を背景に、修正
予算程度は確保してくるものとみられます。
今期は3年中計の初年度となっており、最終年度の2019年12月期に売上高
340億円(CAGR7%)、営業利益は21.0億円(CAGR7%)を予想しています。この
目標とする営業利益21.0億円は既に過年度で達成した水準であるものの、
既述のとおり人件費等の原価が相当程度上昇しているため、目標上は緩い
成長率に見えるものの、達成確度は見かけほど高くないように思われます。
実際に本中計はスタート半年で躓いてしまっているため、残り2年半で巻き
返すために、長年の業歴を誇るアジア圏での積み増しが欲しいところです。
ということで、業種的にも業績的にも東証二部の地味銘柄という感じは否め
ませんが、同業のスペース(9622)同様に無借金経営を長年にわたって継続
しており、保有する現金同等物も75億円と、じゃぶじゃぶ財務になっています。
配当性向も30%基準で、今期も26→35円(配当性向34.1%)と一気に増配をす
る予定となっています。しかしながら、足許で着目すべきはその財務ではなく、
東証二部に上場してからもうすぐ1年経過することとや、大よその要件をクリ
アしている点がポイントかと思われます。ラックランド(9612)のような中堅処の
会社などを含め、主要な同業他社は全て次のステージに進んでいることなど
も併せて考慮すると、時期的にもそろそろ意識されてくる頃合かと思います。
*参考記事① 2017-04-04 1,194円 ---
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