【8885】ラ・アトレ(東証JQS) ---
現在値 656円/100株 PER5.70 PBR1.58 12月配当優待 6月優待
中古再生販売テコに収益性高め、新築マンション分譲を再開。
配当は12末一括の6円配当のため、配当利回りは0.91%となります。
ラ・アトレは株主優待制度を実施しており、6/12末の単元株主に対して、
500円分クオカードを進呈しており、配当優待利回りは2.43%となります。
業績を確認していきます。
■2013年12月期 売上高 25.2億円、経常利益 0.9億円 EPS 37.7円
■2014年12月期 売上高 27.0億円、経常利益 0.9億円 EPS 34.5円
■2015年12月期 売上高 45.9億円、経常利益 5.5億円 EPS 158円
■2016年12月期 売上高 47.4億円、経常利益 2.1億円 EPS 41.7円
■2017年12月期 売上高 88.8億円、経常利益 6.1億円 EPS 116.8円 ce
□2017年6月中 売上高 23.9億円、経常利益 1.3億円 EPS 28.0円(8/10)
2017年6月中間期の売上高は前年同期比53.6%増の23.9億円、経常利益
は同黒字転換の1.3億円となり、売上高のみ期初予想を下回ったものの、
利益は上振れました。新築分譲で浅草橋が完売したほか、武蔵浦和をは
じめとする高採算のプレミアムリノベ再販住戸を27戸計上したことが寄与
しました。一方、売上の未達要因についてははっきりしないものの、松本
(蟻ケ崎台)の引渡しが想定を下回って推移したことが主因とみられます。
進行期である2017年12月期の売上高は87.4%増の88.5億円、経常利益は
190.3%増の6.1億円の期初予想を据え置いています。下期低調だった松本
の巻返しと、引き続き武蔵浦和(全32戸)の完売を狙います。特に武蔵浦和
は一棟賃貸マンション(?)をフルリノベしている肝入り物件であり、足許では
既に最終期(低層階残り10戸)まで販売が進んでいるため、今期中の刈り
取りに期待がかかります。なお9月下旬に固定資産計上の自由が丘一棟
賃貸マンションを簿価割れで予算外売却しているため、最終利益ベースで
は表記より5千万円程落ちる見込みです。
なお今期は3年中計の初年度となっており、2019年12月期に売上高120億
円(CAGR36%)、経常利益は10億円(CAGR70%)を予想しています。数値的
にはかなり過大感のある目標ですが、6ヵ月経った今上期は増額落着した
経緯もあるため、一旦は会社側の数値目標を支持したいと考えています。
会社側はこの中計目標達成のために、急速に業容を拡大させてきており、
前年に開業させた福岡アイランドシティの商業施設にくわえ、天神の宿泊
施設、物流施設の取得等、特に福岡地区での物件取得を進めています。
ただ福岡のほかにも、北海道の商業や名古屋のホスピス等節操なく物件
を買いあさっているため、たな卸資産こそ順調に積み上がっているものの、
満足に物件が買えないところまで財務体質が悪化したため、今年5月には
マッコーリー相手に総額2.5億円弱の新株予約権(当初行使価額@610円、
下限価額@311円)を発行して、順次資金調達を行うことを決定しています。
そのため、中計目標値は希薄化考慮により約1割引する必要があります。
ちなみに当社の時価総額は現状35億円程度ですが、昨今の株主優待の
導入&拡充施策、個人向けIRや雑誌露出を意図的に増やしていること等
も奏功して、株主数は3年で約5倍の4,500名強まで増加してきています。
そのため、次のステージに向かうための形式要件が揃ってきており、まだ
相当程度の時間はかかるとみられるものの、大きな方向性としてはまぁ
そういうことなんだろうと思われます。
*参考記事① 2017-04-09 565円 ---
![]() |
新品価格 |
*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。