【6071】IBJ(東証1部) --
現在値 825円/100株 PER34.7 PBR14.1 12月配当優待 6月優待
婚活サイトを核に各種婚活サービスを提供。直営で結婚相談所も展開。
配当金予想は開示しておりませんが、実績ベースでは12月一括・6円の
ため、参考配当利回りは0.73%となります。
IBJは株主優待制度を導入しており、6月・12月時点で単元株以上を保有
する株主に対して、婚活パーティーの無料招待券(4,000円相当)を進呈し
ております。また長期優遇制度として、1年以上保有する12月時点の株主
に対して、フラワーギフト券を1,000円分を進呈していますので、この場合
の配当優待利回りは約11.6%となります。
業績を確認していきます。
■2013年12月期 売上高 25.7億円、営業利益 4.5億円 EPS 7.2円
■2014年12月期 売上高 33.1億円、営業利益 6.4億円 EPS 10.8円
■2015年12月期 売上高 41.2億円、営業利益 8.4億円 EPS 15.2円
■2016年12月期 売上高 52.6億円、営業利益 11.1億円 EPS 19.9円
■2017年12月期 売上高 93.0億円、営業利益 12.8億円 EPS 23.6円 ce
□2017年6月中間 売上高 44.2億円、営業利益 6.6億円 EPS 11.9円(8/9)
2017年6月中間期の売上高は前年同期比83.6%増の44.2億円、営業利益
は24.2%増の6.6億円となり、期初計画を上回りました。主力の婚活事業に
おけるコミュニティ事業の苦戦傾向が続いたものの、直営相談所事業では
会員数・成婚数の増加の肝となる男性会員比率が5割を超えたため、QoQ
で業績が好伸中であるほか、加盟店事業も堅調に推移しました。
なお2017年12月期通期の売上高は75.7%増の200億円、営業利益は15.3
%増の12.8億円となる期初の予算を据え置いています。婚活事業における
コミュニティ事業がサイトリニューアル効果で下期底入が見込まれるほか、
他婚活事業も堅調なため、予算は十分走破圏となります。トップラインだけ
飛躍的な伸びとなりますが、これは昨年12月に子会社化した旅行会社の
「かもめ」の影響が大きく、売上高で30億円・営業利益で0.3億円の上乗せ
が見込まれますが、同水準ののれん償却があるので、利益は“いってこい”
となります。
今期は2018年12月期を最終年度とする中計の中間年度であり、来期の売
上高100億円、営業利益20億円を計画しています。既述の「かもめ」買収
により、売上高目標については早い場合今期でほぼ射程に入るレベルと
なっていますが、営業利益は今期適当に上振れで着地しても、更に来期
は5割近く伸ばす必要があるので、現在60万人弱の会員に対して、"婚活"
の先の新婚旅行や保険などに派生させるライフデザイン事業を伸ばす・・・
といったオーガニック風味の成長シナリオでは簡単には数字が乗ってこ
ないので、MAによる外部成長する以外は達成の目は薄いと思われます。
(但し当社は興銀出身者だらけで、業績や中計信頼度などの見え方を重
視しているフシもあるため、適当にローリングしてくる可能性もあります)
一方、株主還元については、配当性向30%基準での増配を継続している
【2.78→4.17→5.67→6→6.5円(予、※通期確定後に実績増配のため未定】
ほか、4月には1.3億円弱(0.6%)の自社株買いも実施しているため、総還元
性向ベースでは40~50%となる公算です。飽和業種ならではの高還元施策
ではありますが、逆に言うと拡張性のありそうなMAの案件が少なく(?)、
資金需要があまりないことの裏付けとも言えるので、高成長企業の高還
元についてはなんとも微妙なところではあります。
*参考記事① 2017-04-24 517円 --
注文通りの高成長も、競争激化で利益確保に課題・IBJ(6071)。
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