【4923】コタ(東証1部) ---
現在値 1,269円/100株 PER24.1 PBR3.12 3月配当優待
美容室向けヘア化粧品の製造・販売。一括販売と「旬報店」に特徴。
配当は3末一括の18円のため、配当利回りは1.42%となります。
コタは株主優待制度を実施しており、3月末の単元株主に対して5,000円
相当の自社製品を進呈しておりますので、配当優待利回りは5.35%です。
業績は下記の通りとなっております。
■2014年3月期 売上高 58.7億円、経常利益 8.9億円 EPS 34.8円
■2015年3月期 売上高 61.8億円、経常利益 9.6億円 EPS 41.4円
■2016年3月期 売上高 65.2億円、経常利益 11.3億円 EPS 53.1円
■2017年3月期 売上高 65.5億円、経常利益 12.3億円 EPS 54.7円
■2018年3月期 売上高 67.5億円、経常利益 11.7億円 EPS 52.9円 ce
□2017年6月1Q 売上高 11.3億円、経常利益 0.6億円 EPS 2.8円 (7/31)
□2017年9月中 売上高 25.4億円、経常利益 1.8億円 EPS 8.5円 ce
2017年3月期の売上高は前期比0.4%増の65.5億円、経常利益は同9.1%増
の12.3億円とほぼ会社計画線での着地となり、19期連続の増収・4期連続
の経常増益を達成しました。主力品のシャンプー/コンディショナーである
「コタアイケア」や、「コタスタイリング」という新製品を投入した整髪料関係
が販売数量を伸ばした一方、カラー剤については製品入替の影響もあり、
前期比で25%強の売上が減った結果、全社売上高は横ばいに留まりました。
進行期である2018年3月期通期の予算については、売上高が3%増の67.5
億円、経常利益は5.0%減の11.7億円を見込んでおり、20期連続の増収を
目指すものの、利益は一転して反落予想となっております。好調続く「コタ
アイケア」の続伸が見込まれるものの、人件費の増加や基幹システムの
再構築にともなう減価償却の増加が重しとなる見通しです。既に7末に1Q
が開示されており、非常に順調な進捗をマークしておりますが、そもそも
美容院業界の業績は春(3月)・夏・冬に季節偏重性があり、当社の場合は
下期に利益が集中するため、寄与の薄い1Qだけでは何とも言えません。
当社は製品の一括仕入れを条件に、「旬報店」と呼ばれる顧客管理システ
ムを美容院に無料で使ってもらって、店舗の経営コンサルティングを提供
するという特殊なビジネスモデルで展開しています。そしてこの「旬報店」
の総数を直近一年で1,553→1,603店、へと50店増加させているため、今後
中長期的な業績寄与が期待されます。実はこの「旬報店」で売上の65%を
占めているため、業績拡大はこの重要KPIの伸び次第ですが、今後は地
盤の関西から関東へ本格注力する方針であり、目先は人件費の増加が
見込まれるほか、「東京ガールズミュージックフェス」のメインスポンサーに
なるなど広宣費を突っ込んでいるので、当面は利益の圧迫が予想されます
当社は財務体質が非常に良好であり、無借金経営かつ20億円程の現金
を貯め込んでいます。今期も予想配当金は18円を据え置いているものの、
例年3月に1:1.1の株式分割を実施しているため、実質的には連続増配とな
っています。ROE10%(現12.9%)を目標としているため、自社株買いも適当に
実施しており、今年は3~4月にかけて約6億円(3.25%)を買い込んだため、
期あたり3億円の買付とみなすと、ここ2年間の総還元性向は年率60%超と
なり、それなりに還元意欲があるようにも見えます。もちろん、この自社株
買いの実態は、創業者一族である小田氏の資産管理会社に対する自社
株TOBであり、換金目的の側面はあるにせよ、10%ディスカウントですので
まぁ許容範囲ではないかと思います。
*参考記事① 2016-09-23 1,036円*分割修正後 ---
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