相次ぐ同業者のTOBに注目、LIXIL傘下のサンヨーホームズ(1420)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【1420】サンヨーホームズ (東証一部) --

現在値 631円/100株 PER7.06  PBR0.52  3月配当株主優待 

戸建住宅、マンション、賃貸福祉住宅の設計・販売が主。近畿中心に首都圏も。
配当金は3月一括の15円予想のため、配当利回りは2.38%となります。

サンヨーホームズは株主優待を実施しており、3末の単元保有株主に対して、
1,000円分のクオカードを進呈しておりますので、配当優待利回りは約3.96%と
なります。

業績を確認していきます。
■2014年3月期 売上高 579億円、経常利益 24.7億円 EPS 110円 
■2015年3月期 売上高 528億円、経常利益 14.1億円 EPS 57.8円 
■2016年3月期 売上高 477億円、経常利益▲0.7億円 EPS▲23.6円 
■2017年3月期 売上高 555億円、経常利益 15.5億円 EPS 77.8円 

■2018年3月期 売上高 686億円、経常利益 17.2億円 EPS 89.3円 ce
□2017年6月1Q 売上高  65億円、経常利益▲9.1億円 EPS▲52.7円(8/4)
□2017年9月中 売上高 282億円、経常利益 ▲1.3億円 EPS▲9.7円 ce

2017年3月期の売上高は前期比16.3%増の555億円、経常利益も黒転15.5億円

となり大幅に収支が改善しましたが、期初計画比では減収増益となりました。

主力の住宅事業では、相続向けの賃貸アパートや福祉住宅が底堅く推移した

反面、戸建住宅の受注高が減少しました。また当期の利益を牽引した高採算

のマンション事業自体は堅調だったものの、前の期より持ち越した大型の土地

企画案件を自社分譲へ切り替えたため、これが予想比減収に繋がっています。

進行期の2018年3月期の予算に関しては、売上高が23.6%増の686億円、経常

利益は10.6%増の17.2億円と2桁の増収増益を予想しています。マンション事業

における期末受注残高が119→107億円に減少しているのが気がかりですが、

これは前年度下期頃から販売開始した物件(ex.麹町/83戸/※引渡しは翌期)

が多いことが影響しているため、その辺は大丈夫かと思われます。今期は

桜ノ宮(287戸)のような大型物件が剥落するものの、京田辺(84戸/完売済)や

期末付近に引き渡し予定の緑地公園(153戸)の収益貢献が期待されます。

その他の事業は概ね横ばい想定ですが、リフォームは続伸を見込みます。

当社は今年度を最終年度とする2年間中計において、売上高807億円・経常

利益30億円を目指していましたが、今期予算は上記の通りの数字ですので、

未達がほぼ確実となりました。実はその先の2021年3月期にも定量目標値と

して売上高1,300億円・営業利益130億円(cf.直近実績営業利益は15億円)
を置いていたので、こちらに関しても早晩ローリングされると思われます。

2013年にセコムから百万株(@600円?)を追加で買い取って筆頭株主となった

LIXILは持分24.5%のまま特段の動きを見せてきておりません。この間、同業の

ミサワホームは親会社のトヨタホームに買増TOBを受けたほか、パナホーム

に至っては親の株主交換(後にTOBに変更)完全子会社化されてしまいました。

この流れから考えると、住設機器を好きだけ卸したいLIXILは、どう考えても

当社の持分を増やすことが合理的ですし、第2位株主のオリックス(16.6%)も、

同3位の関西電力(12.1%)も値段次第で換金してくれそうな相手先ですので、
この辺の資本異動に関しては引き続き要注目といえそうです。

 

*参考記事① 2016-09-14 489円 --

 

筆頭株主のLIXILはまだ動かず、サンヨーホームズ(1420)。

 

*参考記事② 2015-07-31 593円 --
LIXILが筆頭株主、サンヨーホームズ(1420)の研究。

 

 

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